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第6話 - OWN

2,005

2022年08月08日

#プロセカ

#オリキャラ

#プロジェクトセカイ

🖋銀

ナイトコード

【Amia】

『ふわぁ…今日はもう限界かなー』

【Amia】

『ボクそろそろ落ちるね〜』

【雪】

『うん。おやすみAmia』

【えななん】

『じゃ、私も…』

【えななん】

『って、そうだ。皆に言おうと思ってたことがあったんだ』

【えななん】

『ねぇ＿"OWN"って知ってる？』

【K】

『OWN…？』

【SHU】

『そういえば…最近話題になってるよね」

【Amia】

『ボクも知ってる知ってる！』

【Amia】

『一部で騒がれてるよね〜！』

【雪】

『そうなの？OWNって一体…？』

【SHU】

『私たちみたいに曲を作ってるみたいだけど…』

【SHU】

「確か2週間前ぐらいに投稿した作品がすごく人気なんだよね！』

【Amia】

『そーそー！』

【Amia】

『まさに流星のごとく！って感じで現れて、全部20万再生くらいいってるんだよ〜』

【雪】

『全部、20万再生？』

【雪】

『新しい人でそれはすごいね…』

【K】

『気が付かなかった…』

【K】

『いつの間にそんな人が…？』

【Amia】

『知らないのもしょうがないよー』

【Amia】

『ボクもけっこーマニアックな友達に教えてもらって昨日知ったし』

【えななん】

『URL貼っておくから聴いてみてよ』

【えななん】

『2人ともびっくりすると思う…』

【えななん】

『すごく、圧倒されちゃう曲だから』

【雪】

『そんなにすごいんだ…』

【えななん】

『うん、なんていうか…』

【えななん】

『Kの曲を初めて聴いた時と同じような感じがしたの…』

【えななん】

『言葉にできないことを全部形にしてくれる、みたいな……』

【えななん】

『でも…Kの曲と違って、OWNの曲はすごく冷たくて』

【K】

『冷たい…？』

【えななん】

『うん、うまく言葉にできてるかわからないけど…』

【えななん】

『Kの曲はほら、暗いような苦しいような雰囲気はあっても』

【えななん】

『どこかあったかいような感じがするんだよね』

【えななん】

『OWNはそういうの全然ないの』

【えななん】

『どこまでも冷たいし、全部を拒絶してるみたいな感じ…』

【えななん】

『でも、そこに魅力があって…正直ちょっと怖いくらいなんだけど』

【えななん】

『私は好きなんだ』

【Amia】

『わかるなー。あのキレッキレに鋭い感じがいいよねぇ…』

【Amia】

『あんな曲作れるなんて、一体どんな人なんだろう？』

【SHU】

『うーん、興味はあるけど…知りたくはないかなぁ』

【えななん】

『私も。…もっとすごい絵が描けたらな…』

【K】

『えななん？』

【えななん】

『あ、なんでもない…』

【えななん】

『ごめん、気にしないで』

【雪】

『えななんの絵は十分すごいと思うけどなぁ…』

【えななん】

『えっ？』

【雪】

『いつもKの曲のイメージにぴったりだし、今回のイラストもすごく綺麗で…』

【雪】

「私、びっくりしちゃった』

【雪】

『優しくて、繊細で、でもちょっぴり寂しそうで…素敵な絵だなって思った』

【えななん】

『…ほんと？』

【雪】

『うん、私はえななんの絵、好きだよ』

【えななん】

『…そう。ありがと、雪』

【Amia】

『ふわぁ〜…』

【SHU】

『Amia、さっきもあくびしてなかった？』

【Amia】

『んー、さすがに眠くなってきちゃったなー…』

【SHU】

『眠いときは寝た方が良いんじゃないかな…？』

【Amia】

『うん…そろそろボクは落ちるね！』

【SHU】

『こういう作業って、結構疲れるもんね。お疲れ様…』

【えななん】

『あ、私もそろそろ寝ないと。
それじゃ、また明日ね！』

【K】

『……OWN…』

【K】

『出てきた…この人、か』

【SHU】

『あ…もう4曲も投稿してるんだ』

【雪】

『そうだね。どんな曲なんだろう？』

【雪】

『…聴いてみよっか』

〜〜♪

【K】

『……！』

【K】

『この曲……』

【K】

(必死に、叫んでるみたい…)

【SHU】

…っ

【SHU】

(苦しいのにどうしようもなくて…)

【SHU】

(たった一人で絶望してるような曲…)

【雪】

『な、なんだか…すごい曲だね』

【K】

「……うん』

【K】

(でも、この音…この雰囲気…)

【K】

(どこかで聴いたことがあるような…)

【SHU】

『……あ』

【雪】

『…はぁ、1曲聴いただけで』

【雪】

『なんだかどっと疲れちゃった』

【雪】

『圧倒されるって言ってたの、ちょっとわかるな』

【雪】

『どうする、K？他の曲も聴いてみ…』

【SHU】

『……』

【K】

『この曲…雪が作ったんじゃない？』

【雪】

『え？』

【K】

『昔、雪が作った曲に似てる』

【雪】

『……』

【雪】

『…そうかな？』

【雪】

『うーん、自分じゃよくわからないかも私はこんな音選びとかアレンジはできないし…』

【雪】

『それに、こんな重い歌詞も書けないよ』

【K】

『…たしかに、歌詞の書き方は全然雪と違う』

【K】

『でも…』

【K】

『雪……じゃないの？』

【雪】

『ふふっ、そこまで疑われると…』

【雪】

『逆に自信ついちゃうな』

【雪】

『みんなにすごいって言われてる人と間違えてくれるなんて』

【SHU】

『…ごめんね、雪』

【K】

『……ごめん』

【雪】

『ううん。気にしないで』

【雪】

『それにしても、私が作ってた曲…覚えててくれたんだね。もう1年以上前になるのに』

【K】

『うん、すごく印象的だったから』

【雪】

『私たち、最初に連絡取り合ってから、結構経つんだね』

【SHU】

『そっか…Kと雪は私よりもずっと前から知り合ってるんだよね』

【雪】

『うん…いきなりアイコンもないしフォロワーも0の人から一緒に曲を作らないかってDMがきて…』

【雪】

『最初、スパムかなって思っちゃった』

【K】

『あれは…雪の曲を聴いてすぐ連絡しなきゃって、急いでアカウントを作って…』

【雪】

『ううん、すごく、嬉しかった』

【雪】

『でも、それからあっという間だったな…』

【雪】

『えななんが入って、Amiaが入って…それからSHUが入って』

【雪】

『サークル名が決まって…』

【雪】

『1年前は、
全然想像してなかったなぁ…』

【雪】

『こんな風に誰かと一緒に曲を作るなんて』

【雪】

『ありがとう、K。誘ってくれて』

【SHU】

『私も、ニーゴに入れてすごく幸せ。皆からのお誘い、ありがとう』

【K】

『…そんなの、いいよ』

【K】

『……』

【SHU】

『…そろそろ私、寝ようかなぁ』

【雪】

『うん、分かったよ。おやすみ』

【K】

『また明日、SHU…』

【SHU】

『2人ともまた明日ね…！』

【K】

『…ねぇ』

【K】

「雪はなんで、一緒にやろうって思ってくれたの？』

【雪】

『え？』

【雪】

『…初めて聴かせてもらったKの曲がすごく印象的だったの』

【雪】

『あの時、私…』

【雪】

「Kの曲に、救われたような気がしたんだ』

【K】

『え…？救われた…？』

【雪】

『…え？あ、私、
なんか変なこと言っちゃったね』

【雪】

『そろそろ作業に戻ろう。K』

【雪】

『朝になっちゃうよ？』

【K】

『……う、うん』

【雪】

『それじゃ、今日はここまでだね』

【雪】

『またね、K』

奏

…そっか

奏

ちゃんと救えてたんだ

奏

わたしの曲で

奏

(良かった…)

まふゆの部屋

まふゆ

……

まふゆ

救われた……？

まふゆ

何、言ってるんだろ

まふゆ

……OWN、か

『OWNの曲聴くと、どこかに引きずり込まれそうな気分になる』

「この曲作ったヤツ、どうかしてるだろ。どこの誰なんだ？』

『聴いてるとこのまま消えたくなる。でも、何度も聴きたくなるから不思議』

まふゆ

…くだらない

まふゆ

こんな曲作り続けても、
まだ全然見つけられない

まふゆ

見つけられないなら、私は…

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