主
主
主
主
悠佑君
俺はT〇itterを開き「いれいす 悠佑」で検索をかけた。
悠佑君
俺はスマホに人差し指を置いてスクロールさせた。 俺を評価するような呟きが多数あり俺の口元が緩む。
悠佑君
不意にあるツイートを見つけた。
悠佑君
俺は誰かに頭を殴られたような衝撃に襲われた。
そのつぶやきの返信を見てみると俺のリスナーさんらしき人物が反論してくれている。 それをみて少し心が軽くなったような気がした。
けど、このつぶやきを見た時の衝撃が大きすぎた。 俺は「苦しい 解決法」で検索をかけた。
俺はあるものを目にした…。
悠佑君
リスカという物は俺は少し聞いたことがあるだけだった。 俺には縁のないものだと思っていた。
悠佑君
カッターとガーゼが有れば出来るらしい。 俺は引き出しからカッターを数個取り出した。
悠佑君
俺の指はがたがたと震えていた。 まずは1番斬れ味の良さそうなものを俺の手首に置いた。
悠佑君
俺は息を飲んだ。
悠佑君
俺は手首にカッターを走らせた。
悠佑君
俺は頬に涙を流した
悠佑君
俺は頬に流れた涙を拭きまたカッターを手首に走らせた。 どんな方法でもいい痛みでもなんでも、気を紛らわせたかった。
悠佑君
悠佑君
俺は抑揚のない声で笑った。
悠佑君
俺は苦しみから逃れようと手首にカッターを走らせ続けた。 その度に手首に鋭い痛みが走った。 暫くの間手首にカッターを押し付けていた。
悠佑君
1回手首にカッターを走らせただけというのに手首からは皮膚が切れ血が流れていた。
悠佑君
まろがそろそろ帰ってくる時間帯だった。 俺は急いで手首に包帯を巻き血が付着したカッターをしまった。
If君
俺は用事から帰りリビングに入って兄貴にただいまと言った。
If君
けれど兄貴は一向に出てこない。
If君
俺はソファに寛いでいた体を起こし兄貴を呼びに行こうと兄貴の部屋に向かおうとした。
悠佑君
兄貴が急に部屋から顔を覗かせた。
If君
俺はいつものように兄貴に駆け寄った。
悠佑君
If君
俺と兄貴は微笑みあった。 少し兄貴の微笑み方に違和感を感じたがきっと気の所為だ。
主
If君
悠佑君
悠佑君
If君
兄貴が部屋にそそくさと戻って行った。
悠佑君
俺はそう言いながら手首の包帯をとった。 包帯の下からは傷ついた手首が覗いた。 この短時間で数十箇所の傷をつけてしまった…。
悠佑君
俺はベットに腰を下ろした。 ベットの白いシーツに俺の赤い血が染みている。
悠佑君
不意にあの呟きを思い出してしまった。 心が酷く痛む。 俺は俺の血で染ったベットのシーツの上でカッターを手にした。
悠佑君
手首はもうこの短時間でボロボロだ。 俺は服を捲った。 心臓がドキンと大きく揺れた。
悠佑君
俺は服の下に覗いたお腹にカッターの刃を突きつけた。 そしてまた、カッターをお腹に滑らせた。
悠佑君
俺はお腹から流れる血を見て笑った。 手は止まらない。 俺の腹筋の上から確実に傷をつけて行く。 血が流れる。 血は止まらない。 俺の手も止まらない。 俺は涙を流した。
悠佑君
短時間でこんなんになってしまった事に。 俺は声を押し殺し泣いた。
外から何かが聞こえる。 ドアを叩く音も聞こえる。 でもそんなのはどうでもよかった。
If君
まろがドアの隙間から顔を覗かせた。 俺はまろの方を見て手首とお腹を隠した。
If君
まろはこの状況に困惑しているみたいだった。 それはそうだろう。 ベットも俺も血だらけ。 俺だって困惑するだろうな。
If君
まろが手をぎゅっと握り震えている。 何故だろう。
If君
突然まろがそんなことを言い俺を抱き締めた。
悠佑君
俺は起こっている事に理解が追いつかなかった。 こんな自分を直で傷つけた奴を抱きしめている、こんな事をした人間を抱きしめているまろには何故か心が傷んだ。
悠佑君
If君
悠佑君
こんな最低な人間を抱きしめていたまろに何も言えなかった。 只只、まろを悲しませている自分に腹が立った。 今にも死んでしまいそうな怒りだ。
If君
悠佑君
まろは俺が傷つき悲しむのは嫌だと言う。 俺もまろが悲しむのは嫌や……。 みんなみんな大切な人が悲しむのは嫌やんな…。 この時初めてまろの言っていることを理解した。
If君
まろが再度俺をきつく抱き締めた。 俺はそれに答えるかのようにまろの背中に手を回した。
悠佑君
まろは俺から手を離し此方を悲しそうな目で見つめた。
If君
悠佑君
俺はわかったフリをして頷いた。
まろの顔から笑みが零れた。
主
主
主
主
主
主
コメント
8件
初コメ失礼します 最後のわかったフリをしたの所が闇が深そうでめっちゃ好きです
連載ブクマ失礼します!
フォロー失礼します!