ゆうす💛
…つい先程、俺の大切な親友が亡くなった。
昔から仲の良い幼馴染だった。 小さい頃から、よく遊んだものだった。
しょ💜が入院しても、 俺は構わずにずっと側にいた。
…俺は最期まで、しょ💜の旅立ちを見届けた。
しょ💜との別れが辛くて、 しょ💜の亡骸の手を握ってしばらく 1人泣いていると、とある看護師さんが 俺に声を掛けてくれた。
看護師
ゆうす💛
看護師
ゆうす💛
看護師
ゆうす💛
看護師
ゆうす💛
俺は悲しみであまり話せなかった。
しょ💜が居なくなってしまったのが、 嘘なのではないか…と感じてしまって。
今も目の前で寝ている しょ💜が、目を開いて「おはよう!」と 言いそうな気がして仕方がなかった。
…そして1人俯いていると、 看護師さんが一通の手紙をくれた。
看護師
宛先は俺になっているが、 明らかにしょ💜の字ではなかった。
ゆうす💛
俺は恐る恐る、看護師さんに尋ねた。
看護師
看護師
ゆうす💛
看護師
ゆうす💛
そして看護師さんは、 病室から姿を消した。
一人きりになった病室で 俺は渡された遺書を開く。
悠くんへ
急に1人で逝ってしまってごめんね。 本当は、僕も悠くんと一緒に いろんな景色を見たかったんやけど… 神様がそれを許してくれへんかったみたい(笑)
ゆうす💛
僕さ、いつも悠くんがお見舞いに来てくれて 本を一緒に読んだりとか、 果物を食べさせてくれたりとか… いろんな事が出来てすごく嬉しかったで!
ゆうす💛
でもな、1つだけ ずっと気になってた事があってん。
ゆうす💛
なんで悠くんが、いつも僕に 会いに来てくれるんやろうって、 ずっと気になってた。
こんな病気の僕と話すよりも、 他の人と話す方が絶対に楽しいのに… なんで悠くんは、ずっと僕に 構ってくれたんやろ?(笑)
ゆうす💛
まぁ、悠くんは優しいからさ! ほんまのことは話されへんかもやけど… でも僕は、悠くんと出会えて ほんまに幸せやったで!
ゆうす💛
多分、悠くんが僕と出会ってなかったら 僕はこんなに幸せな人生を 送られへんかったと思うねん。 ずっと独りぼっちのままやったから…
僕は生涯で1番大好きで、大切な人がおってん。 それはな…悠くんやねんで。 それくらい、大好きやった。
ずっと離れたくなかった。 だから、僕がもし病気が完治して退院したら こんな日々は終わってしまうんやないかって、 不安になった時もあった。
その時に口に出てたのは、 「秋みたいやな…」やってんで!(笑) 悠くんは気づかへんかったかもやけど…
僕が度々口にしてた四季を表す言葉。 それはつまり、今の気持ちを表しててん!
春→心があたたかくて嬉しかった。 前向きな気持ちになれた。 夏→気分がすごく盛り上がって、 めっちゃ楽しかったり、嬉しかった。 秋→未来のことを想像して、 少し寂しくなった。 冬→悲しかった、怖かった。
ゆうす💛
でも僕は、四季の言葉に関係なく こんなにも幸せな人生を送れました。 これは全て、悠くんのおかげやねんで!
だから、悠くんには幸せな人生を送ってほしい。 あんまり早くこっちに来やんでな?(笑) その時は僕が追い返すで〜(笑)
自分の人生、大切にしてな! 今までありがとう!! また会える日までお元気で! しょ💜より
ゆうす💛
俺が全ての遺書を読み終えたあとには、 大量の涙が頬を伝っていた。
今までの思い出が一気に蘇る。 その度に、俺は涙を流す。
…俺はしばらくの間、病室で泣いた。
あれから約2時間が経過した。 すると、看護師さんと担当医らしき人が 俺に挨拶をしに来てくださった。
軽く挨拶を交わした後、 しょ💜は綺麗に死化粧をしてもらった。
今まで着ていたパジャマも、 綺麗で真っ白な着物に着替えられていた。
…しかし、しょ💜の葬式は行われなかった。 本人の希望で、タヒんでしまったあと すぐに火葬を行ってほしいとのことだった。
そして、しょ💜の亡骸と別れを告げた。
1年後
ゆうす💛
この日は、しょ💜の初盆の日だった。
俺はしょ💜の墓の前に立ち、 慣れた手付きで墓石を洗い、線香に火を灯す。
花立てには、様々な色のガーベラを計11本入れた。
ガーベラ全体の花言葉は 『希望』、『常に前進』、『辛抱強さ』だ。 11本と言う数字が意味するのは… 少し調べてみてほしいと思う。
そしてお供物には、 しょ💜の大好きなりんごを供えた。
ゆうす💛
俺は墓石を前に手を合わせる。
ゆうす💛
ゆうす💛
ゆうす💛
ゆうす💛
ゆうす💛
ゆうす💛
ゆうす💛
ゆうす💛
俺がそこまで思いを唱えると、 どこからかしょ💜の声がした。
しょ💜
ゆうす💛
辺りを見渡すが、しょ💜の姿はどこにもない。 そんな俺に構わず、しょ💜は話し続ける。
しょ💜
ゆうす💛
しょ💜
しょ💜
しょ💜
ゆうす💛
ゆうす💛
しょ💜
しょ💜
ゆうす💛
俺は久しぶりに大声を出した。 …これで俺の気持ちは しょ💜に届いたのだろうか。
ゆうす💛
俺は口元が緩む。 …自然と笑顔が浮かんでいた。
春風は、俺たちの再会を祝うように 暖かい風と桜の花びらを運んでいた。
«短編小説» 気持ちの四季 完結
コメント
9件
ストーリー 書くの すごいな✨ 悲しいすぎる😭😭😭 私上手く書きたい!! 私まだまだやな