ゼロ
それじゃあ、イノゼロの関係についての話に入るぞ
神覚者
……
ゼロ
と、いってもここからは主人が説明した方がいいな
天音
あ、確かに…ここからはほとんど表に出てたのは私ですもんね
ナイル
てことは、ここで人格が入れ替わったってことか
ゼロ
そゆことだ、それじゃパスするぞ
天音
了解、
天音
まず、さっきの説明で理由はともあれゼロが人のことを傷つけていたって言いましたよね?
天音
そのせいで、私の親が私のことをすごく恐れていたんです
天音
それが理由で、私は入れ替わって数ヶ月後に、森の奥深くに捨てられました
ナイル
…ッ、思い出したくもない…あの日のことは…
瑠香
ほんとにな…
天音
それからあの殺害計画?をたててた人のところを周りはじめたんです…よね?
ゼロ
あぁ、合ってる
天音
それから数年後、私が10歳の時に、ある人に拾われることになるんです
天音
それが…
オーター
…イノセントゼロ
天音
その通り、この時はまだゼロが表にいて、ついて行ったのもゼロなので
天音
私自身すごく怯えていたんですよね
天音
殺されるんじゃないか、それともなにかの実験台にされるんじゃないか、色んなことが浮かびました
天音
そこから家に着き、兄弟の人達と会って、自己紹介をする時に
天音
ゼロが私と入れ替わった
ライオ
ここでか
レナトス
なんで入れ替わったんだァ?
天音
…なんで?ゼロ
レイン君
知らねぇのかよ…
稜樹
しょうがないだろうなにか文句でも…?
レイン君
……………
ゼロ
そうか、ここはまだ話してなかったな
ゼロ
待たせたな、ついに理由を聞けるぞ主人
天音
そうですね前はお預けにされたので
天音
なんで、あのタイミングでまた入れ替わったんですか?
ゼロ
まず、理由を一言で表すと
ゼロ
俺が表に出ている必要が無くなったから、だ
春乃
必要がなくなった…?
オーター
なるほど、そういう事ですか
ゼロ
さっきの説明で、主人と俺が入れ替わった理由は
ゼロ
主人の体が魔法を支えられる程の力をもってなかったから、と言ったな
ゼロ
単純な話、魔法が体に馴染んだんだ
ゼロ
もう俺が表に出ていなくても生きていける状態に、主人はなってたんだよ
ゼロ
だが、ずっと森で暮らしてるような時に
ゼロ
魔法の使い方も分からない主人を表に出す訳には行かないだろ?
ソフィナ
確かにいきなり一人で生きていけなんて…無理ですね…
ゼロ
だから安定した生活ができそうと判断した時にもう一度入れ替わろうと思ってたんだ
天音
そんな時に…父様が私のことを拾った…
ゼロ
犯罪者だったとしても、こいつなら大丈夫と判断した、だから入れ替わった
ゼロ
それだけの話だ
天音
なるほど…
オーター
カチャ、そこまでは分かりました
オーター
それで、入れ替わったあとはどうなったんですか?
天音
そこからはゼロじゃなくて、私が表に出て過ごしました
天音
さっきまでの心配は全くの無駄だったかのように、その家族は暖かかった
天音
こんな私のことを受け入れてくれて、最初こそ信じきれていませんでしたが、ちょっとでも信じてみようと思った
天音
その日から私は、父様たちの元で暮らしました
天音
悪組織のボスとは思えないくらい優しく接してくれた父様
天音
いつも私のことを気にかけてくれたドミナ兄さん
天音
自分の持つ明るさで私のことを元気づけてくれたデリ兄さん
天音
甘いものを振舞ってくれたり、勉学を教えてくれたエピデム兄さん
天音
すごいマジック見せてくれたり、時にはビックリさせてきたりして、色々な楽しさを教えてくれてたファミ兄さん
天音
特訓に付き合ってくれたり、長男として色々なことを教えてくれたドゥウム兄さん
天音
そんな暖かい人たちで溢れてましたよ、あの家庭は
天音
何を言われようと構いません、でも私は
天音
私のことを拾って、ここまで育ててくれて、こうやってイーストンに通わせてくれて、
天音
私のために尽くしてくれた父様や兄さん達、
天音
他の幹部の人や部下の人
天音
そんな暖かい家族が…大好きです!!
皆
…!!
天音
…………ッ
ナイル
天音………
ナイル
そんな事があったのかぁぁ!(இдஇ`。)
天音
兄さん!?
ナイル
てことはイノゼロのおかげで天音は生きてて
ナイル
友達が出来て
ナイル
こうやって俺と再会出来たってこと!?
ナイル
イノゼロ超良い奴やんけなんで犯罪してんだよッッ!
春乃
すごい話聞いちゃったね…
瑠香
まさかアイツらが…
ライオ
イノセントゼロ…これに関しては男前ナイスガイだ
レナトス
ヤベェな…
ウォールバーグさん
ゴッホン…、そんな事があったんじゃな
ウォールバーグさん
今まで良く頑張ったの、やはり君は優秀な生徒じゃ
ウォールバーグさん
…ということで神覚者の諸君よ、
ウォールバーグさん
処罰判断は…どうするのかね?
皆
…!!
ウォールバーグさん
まぁ、わしの思いは…言わなくてもわかっていると思うがな、笑
神覚者
……………
オーター
……………カチャ
天音
……………
死にたくない、この思いは、私個人の勝手な思いなんかじゃない
昔から私のことを思ってくれて、私のことを愛してくれた家族
ずっと私のことを支えてくれて、私のことを第一に考えてくれた従者
ずっと隣にいて、1度は離れ離れになったけど、もう一度私の隣に並んでくれた親友
こんな私のことを…好きだと言ってくれた、支えてくれたみんなの為に…私は生きたい