シオン
あれ、私落とされて…
目が覚めて見えたのは、水の中から見たように少し歪んだ天井。
どうして?と脳内を処理して居ると、口の中に残っていた空気がゴポッと音を立てて上に零れていく。
シオン
咄嗟に反応した体。
人間は空気がないとタヒんでしまうことくらい分かってる。
今どうして生きているかは知らないが、このままではダメだと頭が叫んでいる。
上手く出ない悲鳴を上げ、首を抑えて抗うと、近くにいた男性が声を上げた
??
私を見るなり持っていた本を下ろし、オロオロと声をかけられる。
水の中だと思っていたのに声が綺麗に聞こえてくる。
そんなこと言われたってすぐに受け入れられる訳もなく、苦しいとだけが頭を埋めつくししていく
??
??
??
背中を摩り、首を抑えていた手を取られる。
過呼吸状態の私を宥め、落ち着かせるように撫でてくれた。
次第に楽になり、水の中で呼吸ができる
??
??
何かをブツブツ呟く彼に、私は?と首を傾げてみせる。
聞きたいことは色々ある。
でも、声を上げるのが怖かった
??
??
??
スマイル
きんとき
スマイル
きんとき
急に現れたきんときという人に肩を震わせ驚くと、またスマイルさんが背中を摩ってくれる。
コントのような会話を聞きつつ、きんときさんを見つめた
きんとき
きんとき
きんとき
シオン
君の分からない言葉に会話、ただ嬉しそうに笑う彼に私はただ聞くしかできない。
きんとき
きんとき
きんとき
シオン
嗚呼、そうか、やっぱそうだよね…
やっぱり私は落とされていた…
じゃぁどうして?
ここでも生きる価値なんてないだろうに
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!