TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

さらに蒼く

一覧ページ

「さらに蒼く」のメインビジュアル

さらに蒼く

3 - さらに蒼く【3】

♥

100

2022年07月18日

シェアするシェアする
報告する

シオン

…?

あれ、私落とされて…

目が覚めて見えたのは、水の中から見たように少し歪んだ天井。

どうして?と脳内を処理して居ると、口の中に残っていた空気がゴポッと音を立てて上に零れていく。

シオン

ヒッ、ヴッ…!

咄嗟に反応した体。

人間は空気がないとタヒんでしまうことくらい分かってる。

今どうして生きているかは知らないが、このままではダメだと頭が叫んでいる。

上手く出ない悲鳴を上げ、首を抑えて抗うと、近くにいた男性が声を上げた

??

あ、ちょ、…大丈夫、大丈夫だから、呼吸してみろ…!

私を見るなり持っていた本を下ろし、オロオロと声をかけられる。

水の中だと思っていたのに声が綺麗に聞こえてくる。

そんなこと言われたってすぐに受け入れられる訳もなく、苦しいとだけが頭を埋めつくししていく

??

えっと…

??

大丈夫…深呼吸してみろ、タヒんだりしない。

??

まずその手を離せ。できるものも出来んだろ

背中を摩り、首を抑えていた手を取られる。

過呼吸状態の私を宥め、落ち着かせるように撫でてくれた。

次第に楽になり、水の中で呼吸ができる

??

ん。落ち着いたな…

??

でもまだ慣れてないか…そりゃそうだよな…

何かをブツブツ呟く彼に、私は?と首を傾げてみせる。

聞きたいことは色々ある。

でも、声を上げるのが怖かった

??

ん?あー…お前、タヒぬ予定だったもんな。

??

急にこんな所で目を覚まして過呼吸になりゃ訳もわかんなくなるわ。

??

…まず自己紹介か。俺はスマイル。

スマイル

んで、お前を水の中で呼吸できるようにしたのが、

きんとき

俺でーす!

スマイル

きんときっていう青いヤツ。そう、アイツみたいな

きんとき

俺だよ!

急に現れたきんときという人に肩を震わせ驚くと、またスマイルさんが背中を摩ってくれる。

コントのような会話を聞きつつ、きんときさんを見つめた

きんとき

生きてて、しかも水の中で息できるなんて夢みたいでしょ?

きんとき

夢じゃないんだよねーw

きんとき

この海洋神きんとき様にかかれば、そんなこと簡単っ!

シオン

?……??

君の分からない言葉に会話、ただ嬉しそうに笑う彼に私はただ聞くしかできない。

きんとき

……覚えてない…?

きんとき

君、落とされて足掻いてたこと。

きんとき

俺の見解では、君は今年の生贄なんでしょ…?

シオン

………

嗚呼、そうか、やっぱそうだよね…

やっぱり私は落とされていた…

じゃぁどうして?

ここでも生きる価値なんてないだろうに

この作品はいかがでしたか?

100

コメント

0

👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚