テラーノベル

テラーノベル

テレビCM放送中!!
テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

白立田寛平

ここまで来たらもう大丈夫かな

白立田と光崎史は襲撃から逃れようと一旦橋の下へ隠れた

白立田寛平

割と出血してるね

白立田は血を流す光崎史の腕に、白い布を被せて縛る

白立田寛平

痛くない?

光崎史雪人

いえ...すみません。迂闊でした

白立田寛平

君が急に止まったからビックリしたよ。ま、そんな日もあるさ

光崎史雪人

すみません...

白立田寛平

何か思い出したの?

光崎史雪人

昔を思い出しました。丁度こんな雨の日...親に火傷を負わされたことを

白立田寛平

そっか。君を助けた日でもあるね。その時の君はとても細くて怯えていたね

光崎史雪人

はい。それに今は綺麗な格好をしていますが...あの時は汚らしくて。でもそんな僕を白立田さんは躊躇なく抱きしめてくれました。「君はよく頑張ったね。良ければ俺のところに来ない?」って優しい言葉を掛けてくれました

白立田寛平

鮮明に思い出す?

光崎史雪人

はい。凄く嬉しかったので...。だけど疑問点が...どうして僕なんかを抜擢したんですか?あの時に強さなぞ分かりませんですよね...

白立田寛平

そんなことないよ。虐待を受け、火傷を負っても生きようとした君は、きっと強くなると思ったよ。並みの大人でも無理だからね

光崎史雪人

保障は無かった...

白立田寛平

俺が言いたいのはつまり...。君は初めから嫌われ者だっただろう?だけど今、最強と呼ばれているのは何故か。それは君は誰よりも強くなろうと頑張ったからだ。身分や火傷で評価されたくないプライドが、強くしたんじゃないかな。その強さを見込んで君を引き入れたんだ

光崎史雪人

...白立田さんはほんと見る目がありますね

白立田寛平

俺も最下級育ちだもん。身分なんて何にも評価にならない事は身に染みている

光崎史雪人

白立田さんでも辛い事はありましたか?

白立田寛平

そりゃあるさ。この地位に辿り着くまで何度死にたくなったか。嫌われ貧乏と呼ばれていた時期が長かったからね

光崎史雪人

たしか白立田さんは頭領様に気に入られたんですよね

白立田寛平

その時の理由は「美しいからこそ強くなれるだろう」だってさ。今なら理解出来るよ。俺がどれだけ上になりたいか...。だから自分の地位は最後まで守りたい

遠くで敵剣士の声が聞こえた

白立田寛平

やっと来たね。足が遅いんだから

白立田は鞘から刀を取り出す

光崎史雪人

あ...僕も

白立田寛平

怪我ひどいだろ?あれぐらい俺でなんとかなる

光崎史雪人

でも...

白立田寛平

リーダーには従うんだよ

光崎史雪人

雨の中...

白立田寛平

雨?いいさ。大切な仲間が怪我してるのに雨ぐらい気にならないさ。きっと強叉も乱丸も同じことを言うと思うよ

白立田は刀の持ち手を肩で担ぐように置いてから微笑み、勢いよく雨の中へ走って行った

光崎史雪人

(...やはりお優しい方だ...。きっと自身が思うより)

戦いが終わった時。白立田は光崎史に破れ汚れた服の請求をした

白立田寛平

無駄遣いをしてしまってね。丁度理由付けになって良かったよハハ

光崎史雪人

(白立田さんらしくて逆に安心した...)

この作品はいかがでしたか?

46

コメント

0

👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚