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可愛いもの.
昔から可愛いものが好きだった.
赤
母
別に女の子になりたいとかじゃない.
母
赤
母
赤
ただかわいいものが好きなだけ.
でも
"かわいい"は
"女の子"のためにあるのだと知った.
Side.赤
とあるお店を見つけた.
可愛らしい"女の子の服"が売ってある店.
赤
赤
赤
赤
赤
店員
店員さんは苦笑いしながら言った.
赤
子供
母
赤
店員
赤
駆け足で店を出た.
さっそく買った服を当てて鏡で見る.
赤
俺には到底着れない服.
買った服をゴミ箱に投げ捨てた.
高校では自分らしく生きようとした.
周りの目なんか気にしない方が楽だと思ったから.
だけど違った.
この世界は周りに合わせないと
差別されるんだ.
だから高2になって周りに合わせて生きるようにした.
そしたら友達もできた.
でもその友達は俺を知らない.
本当は赤色が好きな俺のことも
本当は運動なんかしたくない俺のことも
本当はかわいい筆箱が好きな俺のことも
本当はズボンなんか嫌な俺のことも
本当は女の子が好きじゃない俺のことも
全部 全部 知らない.
でもいちばん俺の事を知らないのは
すぐ周りに流されて
自分の意思で生きられない
俺だったりして.