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LINE1206

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LINE1206

1 - あ

♥

18

2023年10月04日

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キリコ

カナさん、昨日頼んでおいた資料、まだ出来上がっていないの?

カナ

はい、すみません。

カナ

お客様から、急な依頼があったので、そちらの対応を優先していました。

キリコ

アナタねぇ、言い訳は見苦しいわよ。

カナ

スミマセン…。

キリコ

私が頼んだのは昨日の午前中よ?

キリコ

急な依頼があったからって、ずっとそればっかりやってたワケじゃないんでしょ?

キリコ

私が頼んだことを済ませる時間はあったはずだけど。

カナ

スミマセン、私、要領が悪くて。

カナ

この後すぐにとりかかります。

キリコ

当たり前でしょ!リモート勤務だからって気を抜かないでよね。

カナ

いえ、気を抜いているわけではないんです。

キリコ

フン、どうだか。

キリコ

どうせ婚約したばかりで、頭の中がお花畑状態なんでしょうよ。

カナ

ちがいます。仕事は真面目にやっています…。

カナ

心配させてしまってスミマセン、次からはきちんとやります。

キリコ

誰もアナタの心配なんてしてないわよ。

キリコ

ただ、仕事が遅れるのが我慢ならないだけ。

キリコ

仕事は納期と約束を守ってナンボなのよ。

キリコ

あなたみたいに腰かけ気分で働いてる人がいると、

キリコ

こっちも迷惑なのよ。

カナ

スミマセン…。

キリコ

あとさ、その口グセもなんとかしなさいよ。

カナ

え?

キリコ

なにかというと、スミマセンスミマセンって!

キリコ

耳ざわりなのよ。

キリコ

せめてゴメンなさいか、申し訳ございません、でしょ!

カナ

え…。

カナ

そんなに不快でしたか?普通に謝っていただけなんですが…。

キリコ

あたりまえでしょう?

キリコ

あなた、その程度の気遣いも出来ないの?

キリコ

さすがお花畑女ね。

カナ

はあ。

キリコ

まあ、これ以上いっても時間のムダね。

キリコ

私の言ってるコトがわかったら、さっさと仕事の続きをやりなさい。

キリコ

今日中に終わらせなかったら承知しないわよ。

カナ

わかりました。

~翌日~

キリコ

クリタ課長、今日の得意先との打ち合わせは11時からだそうです。

クリタ

11時?

キリコ

そうです。11時ですよ。

クリタ

ヘンだな。昨日カナさんから聞いた時は、13時からだと言ってたが。

クリタ

時間が変更になったのか?

キリコ

あらやだ、カナさんったら。

キリコ

得意先から時間変更の電話があったのに、

キリコ

クリタ課長にお伝えしていなかったんですね。

クリタ

え?

クリタ

その時間変更の連絡っていつ来ていたんだ?

キリコ

今朝ですよ。

キリコ

クリタ課長が、今日の午前中はリモート勤務中だから、

キリコ

すぐ連絡しますってカナさんが言ってたんですけどね。

キリコ

自分が打ち合わせに出席しないからって、まさか連絡を忘れるなんてね~。

クリタ

カナさんは今日は出勤しているの?

キリコ

出勤してますよ。

キリコ

婚約中なのに、カナさんの予定を知らないんですか?

クリタ

まだ一緒に住んでいる訳ではないからね。

クリタ

お互い、あまり干渉し過ぎないようにしているんだよ。

クリタ

ところで、打ち合わせが11時なったのは間違いないんだね。

キリコ

ええ、そうですよ。

クリタ

わかった。念のため得意先に聞いてから、打ち合わせに向かうよ。

クリタ

キリコさんも出席予定だったけど、行けるんだよね。

キリコ

はい、もちろんです。

キリコ

じゃあ、11時に得意先の正門の前で集合ですよ。

キリコ

遅れないようにお願いします。

~その日の夕方~

キリコ

ちょっとカナさん?今日はいったいどういうコト?

キリコ

課長に、打ち合わせ時間の変更を連絡しなかったでしょう!

キリコ

なんで連絡しなかったの?

キリコ

課長、とっても困っていたわよ。

カナ

あの、申し訳ございませんが…。

カナ

打ち合わせの時間が変更になったことは、キリコ先輩が伝える事になってましたよね。

カナ

私が電話を受けた時、横からそう言いましたよね。

キリコ

なによ、また言い訳?

キリコ

私がいつ、何時何分にそんなことを言いましたっけ?

カナ

え、今朝おっしゃいましたけど…。

キリコ

あのさあ、私はあなたと違って忙しいの!

キリコ

事務職で暇人のあなたと、総合職でキャリアウーマンの私を一緒にしないでくれる?

カナ

あの、私は決して暇じゃないです。

カナ

皆さんのお仕事もサポートしてますし、時間に余裕があるわけではないですが

カナ

私から連絡する必要があるなら、最初からそう言っていただけると助かります。

キリコ

ふざけないでよ。なんでイチイチ私があなたに指示しないといけないの!

キリコ

連絡することくらい、私の指示がなくても出来るでしょう!

カナ

いえ、ですからキリコ先輩が、自分で課長に伝えると言ったんですよ。

カナ

それで、私が課長に連絡をしたら余計な手間じゃないですか…。

キリコ

アナタって人は、本当に面倒な人ね!

キリコ

自分がミスしたんだから、素直に謝れば良いだけなのに。

キリコ

いっつもそうやって言い訳ばかりして、絶対に非を認めないんだから!

カナ

え、私いつも謝ってばかりだと思うんですが。

カナ

そりゃ、私の要領が悪い事は認めます。

カナ

でもそんな言いかたをされると悲しいです。

キリコ

はあ、ほんっと人をイラつかせる天才ね、アナタは。

キリコ

なんでもスミマセンって言えば許してもらえると思ってるんでしょ?

カナ

いいえ、決してそんなつもりはありません。

キリコ

そうとしか思えないわよ。

キリコ

自分はエリートのクリタ課長と婚約できたから、調子に乗ってるんでしょ。

キリコ

でも、アナタみたいに浅はかな女は、すぐに飽きられるわよ。

カナ

そんな…。

カナ

浅はかなんて、言われた事ないですよ。

キリコ

他の人はみんな優しいから、アナタにはハッキリと言わないのよ。

キリコ

でも、みんなカゲで言ってるわよ。

キリコ

あなたは男に媚を売るのは上手だけど、

キリコ

仕事の要領が悪くて迷惑しているって。

キリコ

早く会社を辞めればいいのにww

キリコ

ってね。

カナ

ひどい。

カナ

そんなことを言われたら、会社に行けなくなります。

キリコ

別に無理して会社にこなくていいのよ?

キリコ

だってクリタ課長と婚約してるんだから、どっちみち辞めるんでしょ?

カナ

いえ、辞めるとは一言もいってません。

キリコ

はあ?なんでよ。

キリコ

婚約者同士で同じ職場にいられると、こっちが気を使うんだけど。

カナ

それは申し訳ございません。

カナ

今、人事に相談して、異動願いを出しているところですから。

キリコ

フーン。

キリコ

まあ、いなくなるのなら、引継ぎはちゃんとやっていってね?

キリコ

大した仕事はしてないでしょうけどww

カナ

はい。

カナ

異動したら色々ご迷惑をおかけしますが、どうぞよろしくお願いいたします。

キリコ

あなたがいなくなっても、困る人なんていないわよ。

キリコ

つくづくオメデタイ人よねえ…。

カナ

そうですか。ではお疲れさまでした。

~3日後~

クリタ

カナ、ちょっといいかな。

カナ

なにかしら、クリタさん。

クリタ

実は俺のメールのことなんだが。

カナ

え、あなたのメール?

カナ

なにかおかしなことでもあったの?

クリタ

俺あてのメールがさ、読んでもいないのに既読になっていたり、

クリタ

君が送ってくれたはずのメールが消えていたりして

クリタ

誰かが勝手に俺のパソコンを開いているみたいなんだ…。

クリタ

それに、業務に必要なファイルも勝手に消されてたりするんだよ。

カナ

え?うそでしょう。

カナ

だってパソコンには、パスワードでロックが掛かっているはずでしょう。

カナ

第三者が勝手に見るなんて、普通はないわよね。

クリタ

それが、ちょっと心当たりがあるんだ。

クリタ

最近、俺がパソコンを開こうとすると、

クリタ

キリコさんが背後にやってきて、俺の画面をジッと見つめてくるんだよ。

カナ

えっ!何それ…。

カナ

すごく怖いんですけど…。

カナ

もしそうだとしたら、なんでクリタさんのパソコンなんて覗くの?

クリタ

うーん…。

クリタ

ちょっと執着されてるっぽい、かな。

クリタ

ストーカーというほどでもないけど、何度もLINEがきたり

カナ

え。

クリタ

俺が誰かと電話で話していると、

クリタ

「いま誰と話していたんですか」ってしつこく聞いてきたりして…。

カナ

やだ、なんで今まで言ってくれなかったの。

クリタ

いや、ちょっと薄気味が悪くて言いづらかった。

クリタ

俺が上司なわけだし、誰かに報告するとしたら

クリタ

部長か人事に言うしかないだろう?

カナ

そうだけど、あんまりだわ。

カナ

あなたのパソコンのメールを勝手に操作するとか

カナ

ストーカーというより、コンプライアンス違反だと思う。

クリタ

そうだよな。

クリタ

やっぱり、ちゃんと注意したほうがいいよな。

カナ

そうよ。

カナ

それに、悪口を言うようで嫌だったんだけど。

カナ

あの人、私にもずっとヒドイ態度を取っていたのよ。

クリタ

え、そうなのか。

カナ

そうよ、あれはモラハラよ。

カナ

前から嫌われてるっぽかったけど、

カナ

クリタさんとの婚約を公表したら、もっと酷くなったの。

カナ

仕事も、わざと邪魔する様なことばかりするし、

カナ

他の同僚が、私のコトを悪く言ってる様なことを吹き込んでくるしで

カナ

本当に病んでしまいそうよ。

クリタ

すまない、それは。

クリタ

俺がもっと気をつけてやるべきだったな。

クリタ

直ぐに何とかするから、無理はしなくて良い。

カナ

そう…でもどうやって守ってくれるの?

カナ

仕事があるから、簡単には縁は切れないわよね。

クリタ

俺に考えがある。

クリタ

かならず何とかするから、信じてよ。

カナ

分かったわ。ありがとう。

カナ

頼りにしているわ。

~2週間後~

キリコ

こんにちは、カナさん。

キリコ

今日、人事の知り合いから聞いたわ。

キリコ

あなた来月から、支店に異動するんですってね。

キリコ

やっと本社からいなくなってくれて、せいせいするわ。

カナ

はい。今までお世話になりました。

カナ

やっと希望が叶って、異動できます。

キリコ

ふん、希望が叶ったですって?

キリコ

暇な支店に行かせて、厄介払いしただけでしょ。

キリコ

会社もバカじゃないから、無能なOLなんていらないってことよ。

カナ

無能なOL?

キリコ

そう。あなたのことよ。

キリコ

入社当時から気に入らなかったけど、

キリコ

エリートのクリタ課長と婚約までしちゃってさ。

キリコ

アンタみたいなバカ女、幸せになれるワケないでしょ!

カナ

私がバカ女だと、本気で思ってます?

カナ

ずっとガマンしてきましたけど、

カナ

もうお別れですからハッキリいいますね。

カナ

あなたが私にしてきたことは、全部人事に報告済です!

キリコ

はあ?なにを報告したって?

キリコ

私がやってきたことは、あくまでも業務上の指示であって、

キリコ

なにも後ろめたいコトなんてないわよ。

カナ

私に無理な業務量をおしつけて、仕事を妨害したり、

カナ

課長への連絡ミスを私のせいにしたり

カナ

他にも色々とイヤがらせをしてきましたよね!

カナ

全部LINE画面をスクショして、人事に報告しましたけど

カナ

みなさんドン引きでしたよ?

カナ

客観的にみても、これは単なる嫌がらせだと口をそろえて言ってましたけど!

キリコ

なによ、調子に乗っちゃって。

キリコ

それがどうしたっていうのよ。

キリコ

私には悪気なんてなかったんだから、お咎めなんて怖くないわ。

カナ

そうかしら?本当にお咎め無しで済むと思ってますか?

キリコ

はあ?

キリコ

やけに強気ね。

カナ

キリコさん、クリオさんのパソコンを勝手に開きましたよね。

キリコ

へ?

カナ

クリオさんのパスワードを勝手に使ってログインして、

カナ

ファイルを勝手に消したり、メールを覗いたりして

カナ

個人情報保護違反に情報セキュリティ違反。

カナ

完全にコンプライアンス違反ですよ。

キリコ

な…。なんですって。

カナ

全部証拠はあがってますよ。

カナ

会社側の処分が楽しみですね。

カナ

私がバカ女だと思って、完全に油断してたでしょ?

カナ

でも私の味方は、ちゃんといるんです。

キリコ

ふざけないで!何の権利があって私を陥れようというの!

カナ

人を陥れようとしてたのは、アナタのほうでしょう。

カナ

もう2度と、私には関わらないで下さいね

カナ

もちろん、クリオさんにも!

カナ

それじゃ、さようなら。

キリコ

ちょっと、まちなさいよ!

キリコ

このままじゃ終わらせないわよ。

キリコ

ぜったいに許さないんだから…!

~後日談~

カナ

キリコ先輩は、その後すぐに会社から戒告を受け、

カナ

減給処分および、下請け会社への出向となりました。

カナ

プライドの高いキリコ先輩は、その処分が相当不満だったようです。

カナ

会社の人事に何度も、待遇の回復を申し出たらしいのですが

カナ

一度やらかしたコンプライアンス違反の事実はくつがえしようがなく、

カナ

一切取り合ってもらえなかったそうです。

カナ

今では出向先で、相手の上司にイビられながら

カナ

小さくなって働いているようです。

カナ

かつての私のようにね。

カナ

私は、クリオさんと無事結婚することができました。

カナ

仕事は異動となりましたが、今の職場はとても人間関係が良く、

カナ

キリコ先輩のようなイジワルな人がひとりもいなくて快適です。

カナ

これからは、仕事もプライベートも楽しくやっていこうと思います!

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