狐面と迷い家アパート
「……おや、また迷子が1人。ここは行き場のない名無しさんたちの終着駅、"迷い家アパート"ですよ」
霧の深い夜、現れたのはサイズの大きな巫女服を揺らす小さな女の子。
その顔は顔の半分を覆う狐面のよって隠されていた。
ここは名前(真名)を奪われ自分が何者か忘れてしまった『怪異』たちが辿り着く場所。
日本の妖怪、大陸の伝承、現代の都市伝説……。
管理人が抱える分厚い名簿には彼らが失った『本当の名前』が記されているという。
入居の条件はたった一つ
「ー住人同士、互いの名前を聞いてはならない」
ルールを破れば即退去(消滅)
隣の部屋から聞こえる怪しい物音、共有スペースに置かれた不気味な遺産。そして管理人が時折吸い込まれるように入っていくお札だらけの開かずの間
これは狐面の少女が退屈凌ぎに仕掛けた残酷な「脱出ゲーム」
「さぁ、名簿に名前を……あぁ、偽名で構いません。どうせ今のあなたにはそれしか書けないのですから。ふふっ」
本格ホラー?の皮を被った何処か可笑しな怪異たちの参加型開演。