博士
これでよし…!

弟子
順調ですね!

博士
あぁ、

ロボット016

弟子
どうされたんですか?

博士
いや、なんかあのロボだけおかしくないか?

弟子
そうでしょうか?

弟子
気のせいですよ、きっと!

博士
そ、そうだな

博士
(そうだといいが…)

少子高齢化により人間が少なくなった20XX年、この時にはロボットが働くようになっていた
博士
では、初期設定を終わらせて早速○○工場へ送るぞ

弟子
はい!

工場長
やっぱり楽ですね〜、ロボがいると

博士
そうですか!そう言っていただけると我々も作っている甲斐があります。

工場長
本当にありがとうございます。

工場長
初めは僕もロボが職場に入るなんて…って思ってたんです。

工場長
でも、今ではすっかり仲間みたいなものですね!

従業員a
あの、工場長… なんだか一体動きが変なんです

博士
(まさかあのロボか…?)

博士
私が見てみましょう

工場長
助かります!

博士
何も異常はないんだが…

工場長
そうですか…

工場長
しばらく様子を見てみますよ

博士
わかりました。

博士
よろしくお願いします

工場長
いえいえ!いつも助けていただいてるのは我々ですから!

博士
やはり変ですか…

工場長
とくに仕事に支障はないのですが、話し方がおかしかったり、休憩時間に意味もなく動き回っていたりということが多くて

博士
そうですか…

博士
ロボ016

ロボット016
はい、はかせ

博士
仕事は楽しいか?

ロボット016
はい、たのしっしくヤてます

博士
そうか…(確かに少し変だな)

博士
この工場のこと好きかい?

ロボット016
はい、すきぃです

博士
そうかそうか

博士
休み時間にすまないな。休憩してていいぞ

ロボット016
はい

博士
どうしたものか…

工場長
機械的な異常はないんですもんね…

博士
…ん?

ロボット016

博士
何をしているんだ?

工場長
これですよ。

工場長
休憩してるとこうして変に動き回るんです。

工場長
まぁ、でも機器を壊したりしないので大丈夫ですよ

博士
これですか…

工場長
まぁ、気にしないでも大丈夫ですから、このまま一緒にやっていこうと思います。

博士
わかりました。ではもし何かあればまた連絡ください。

工場長
はい!

工場長
今日はお忙しい中ありがとうございました。

博士
こちらこそ。失礼します

このロボの異常にほかのロボも気付いているようだった…数日後
従業員ロボA
あなたはなぜそんなに変なの?

従業員ロボB
そうだそうだ

従業員ロボB
お前が休憩中動き回るからゆっくり休息がとれないじゃないか

ロボット016

ロボット016
わたしただ、すきなようニすごしていっるだけけです、、

従業員ロボC
話し方も変だしな

従業員ロボC
お前なんかこの工場に必要ないんだよ

ロボット016
はなしかたなおす、うごききをつける

ロボット016
だからはたらキたい

従業員ロボA
うるさいなぁ

ロボット016
こわさないで…

ロボット016
がンばるから

ロボット016
こうじょうちょう…

工場長
どうしたんだ?!

工場長
ちょっと待ってろ、博士を呼ぼう

博士
どうしてこんなになったんだい?

ロボット016
…

ロボット016
だんンさにひっかかかた

博士
そうか

博士
今治してやるからな

博士
(転んだだけでこんな風に壊れるのか?)

博士

博士
これで大丈夫だろう

ロボット016
はかせ、ありがとう

博士
あぁ

工場長
ありがとうございました。

博士
いえいえ、またいつでも呼んでください

従業員ロボB
なんだよ、戻ってきたのか?

従業員ロボA
そのまま博士に連れて行って貰えば良かったのに〜

ロボット016
…

従業員ロボC
なに?もう話せなくなったの?

ロボット016
わたしハ…

従業員ロボC
聞き取れない〜

従業員ロボB
もういいや、いこ〜

ロボット016
…

ロボット016
…どうして

ロボット016
なにもわタし、わるぅいことしたいわけジャないのに

ロボ016の話は工場中の全従業員ロボに伝わり、どのロボも無視をしたり嫌がらせをしたりしていた
博士
また転んだのかい?

ロボット016
…はい

博士
これで10回目だぞ?

博士
なぁ、ロボ016

博士
何か隠し事してないか?

ロボット016

博士
やはり何かあるんだな

博士
話してごらん

ロボット016
みんな、いっしょにはなしテくれない

ロボット016
みんなわたしヲこわそうトする…

博士
(工場内でいじめに発展していたか)

博士
そうだったのか…

工場長
そんなことが…

工場長
気づけなくてすまない…

ロボット016
だいじょうぶデす、こうじょうちょう

ロボット016
わたしがヘンだから…

博士
そんなことはない。それに、だからといってこんなことが許されて言い訳がない。

博士
なぁ、ロボ016。このままここで働くのか?

ロボット016
…

工場長
私は君の意思を尊重するよ

ロボット016
しごと、したい…

ロボット016
けど、ここはこわイ

博士
そうか…

博士
提案なんだが、

博士
うちの研究所でアシスタントしないか?

ロボット016
はかせのとコろで?

博士
そうだ。そうすれば君をいじめるようなロボもいないし

博士
何より私がいつもそばについている。

博士
どうだ?

ロボット016

ロボット016
いきたい…!

博士
そうかそうか

工場長
私も賛成だ

工場長
無理にここにとどまって必要のない傷を負うのは気の毒だ

博士
工場長、ありがとうございます

工場長
いえ、このロボのためだ

ロボット016
ありがとうございます

博士
016、そっちのロボの初期設定はどうだ?

ロボット016
もうすぐ、おわります!

博士
わかった

博士
終わったら休憩にしよう!

弟子
僕も休憩入っていいですか?

博士
あぁ

博士
みんなで一回休もう

弟子
いや〜、でも016が手伝うようになってから大分仕事が楽になりましたね

博士
そうだな!どんなロボでも居場所はあるんだぞ、016!

ロボット016
わたし、ここにきてよかった!

ロボット016
しごと、楽しい!

博士
(前より随分明るくなったな。心なしか、不具合も良くなってきているきがする…)

博士
まだまだ、一緒に働いてくれよ?頼りにしてるからな!

ロボット016
はい!
