それは通常通りの学校が終わり俺は生徒会を終わらせて教室に戻った日のことである
ガラガラ
その日はいつも以上に生徒会役員が長引いてしまった為彼であっても家に帰っていると思ったが俺の予想とは裏腹に
教室に戻ると窓側の俺の席に突っ伏しているぺいんとの姿を発見した
らだ
ぺいんと
彼の近くにやってくると俺が忘れていった教材の上に涎を垂らしながら気持ちよさそうに寝ているではないか
らだ
しかし委員会で随分待たせてしまっている手前怒るわけもいかない
それに俺は密かに彼に恋心を抱いているので怒りより嬉しいの方が勝っていたのもあると思う
らだ
ぺいんと
らだ
らだ
俺の言葉を否定するように彼は先程より深く自分の腕に顔を埋めたので俺は手で彼の頭強めのデコピンをした
ぺいんと
すると情けない声と共に目をぱっちり開けたオレンジ色の瞳と目があった
らだ
ぺいんと
らだ
ぺいんと
ぺいんと
彼は机の上を見たのできっと自分の唾で汚れてしまった教科書を見たのだろう
ぺいんと
怒っていた表情が急に申し訳ない泣きそうな表情にみるみる変わっていきついには土下座をし始めた
らだ
ぺいんと
らだ
本人には口が滑っても唾液付きの方が嬉しいと言わないが出来ることならそれを使いたいのだ
ぺいんと
けれど彼にも罪の意識があるのでなかなか譲ってくれない
譲ってくれない彼を見兼ねて俺はいい事を思いついてしまった
らだ
ぺいんと
予想通り罪悪感もあってか彼は迷いなく俺の言葉に笑顔で頷いてくれた
らだ
今此処で謝って仕舞えばせっかく約束を取り付けたのに無に帰ってしまう
ぺいんと
幸いにも忘れっぽい彼は先程のいざこざで俺を待っていた記憶が無くなっている見たい全く何も気にしていない様子だった
らだ
だから俺もそのことは気にしないで一緒に帰路に着くことにした
お前はなぜそんなこともできない?
もっと猿山家の自覚を持て
この一家の恥晒しめが
ぺいんと
らだ
気がつけば彼はとても心配そうな表情で俺の瞳を覗いていた
ぺいんと
らだ
家に帰っていると毎日耳にタコができるぐらい聞いた言葉が俺の脳で再生され頭がボーとしてしまっていた
らだ
ぺいんと
らだ
心配させないために作り笑いまでしたが彼には通用しないようで俺の腕を引っ張って家とは逆の方向と歩き始めた
しばらく歩くと彼は振り返って言葉を紡いだ
らだ
しかし俺はその言葉が予想にもしていなかった言葉で自分の耳を疑ってしまった
らだ
ぺいんと
ぺいんと
らだ
やはり聞き間違えなんかではなく彼からの逃避行のお誘いだった
らだ
彼に俺と同じように恋愛の心があるとは思えないし俺たちはまだ中学生
どう考えたって無謀で現実味がない
ぺいんと
ぺいんと
らだ
彼は予想以上に俺のことを見ているようで誰にも気づかれていないと自信を持っていた首締め後も気付かれていた
ぺいんと
らだ
今回のテストは思った以上に悪く初めて85点を取ってしまい両親の機嫌を損ねてしまった時につけられた傷だと彼は原因まで察しているので驚きが隠せない
ぺいんと
大好きな彼がこちらに手を差し出してくれている
その姿は夕日と重なりさらに眩しくて綺麗だった
らだ
ぺいんと
らだ
コメント
2件
うーん最高の神作になる予感しかしないっ!
続きが気になりすぎて夜しか寝れない(?)