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『いつかの愛を、もう一度君に。』
〜 起 〜
絶望ノ鐘ノ音
人と記憶は
紙一重
あなたには
愛する人や
大切な人は
いますか______?
Ri.
J.
C.
きらびやかなライトが
クリスマスの浮かれた街を
明るく照らす
白い息を吐きながら
周りにいた彼らが歓声をあげた
N.
J.
Ro.
Ro.
Ri.
それぞれが
大好きな人を誘って
各々の方へ分かれていく
C.
C.
残された彼が
焦ったようにこっちを見てきた
寒さで赤くなった彼の顔が愛らしくて
思わず笑みがこぼれる
S.
C.
S.
心配そうな顔をしていた彼だったが
ほら、と言って手を差し出せば
嬉しそうに顔をほころばせて
小さな手を絡ませてきた
彼に歩幅を合わせながら
イルミネーションの道を
ゆっくり歩く
C.
C.
S.
S.
S.
なんてお決まりの台詞を言ってみれば
彼の
霜焼けで赤くなった顔が
もっと赤くなって
隠すように
そっぽ向いてしまった
C.
C.
なんて言われてしまったが
これは彼お得意の
「ツンデレ」の
「ツン」の部分だとわかっているので
それが可愛くて
少し意地悪をしたくなる
S.
S.
反省したようにそう言うと
彼が
え、と言って
こっちを向いたから
今度は
そんな彼の視界を塞ぐように
軽く口づけをする
C.
そのまま
彼の背中に手を回して
彼の体を
思いっきり抱きしめた
C.
C.
暴れる彼を
無視したまま
チェーンを引っ掛けて
彼と体を離す
S.
彼の首筋を辿って
指に触れたのは
メタリックな銀色が光る
リングがいくつも重なった
ネックレス
C.
S.
イルミネーションに照らされて
よりいっそう光るネックレスは
彼の白い肌に
よく似合っていた
S.
S.
C.
……何を言い出すかと思えば、
S.
S.
S.
C.
相変わらず変なところで心配性になる彼
S.
S.
C.
彼は
まだ納得していないように
曖昧に頷いたが
大切そうに
ネックレスを弄っていたから
それだけでも
あげてよかった、と思う
C.
S.
C.
気づけば彼は
嬉しそうに笑っていた
大好きなその笑顔に
愛しさが込み上げてくる
S.
C.
クリスマスは
魔法みたいだ
そんなファンタジーなこと考えながら
もう一度彼に
甘いキスをする
好きな人が
もっと愛おしくなる
今日はそんな日。
Ri.
J.
Ro.
C.
喋りながら
コンクリートの階段を上がる
扉の前に着いてから
かじかんだ手を動かして
家の鍵を開けた
それを確認したメンバーが
我先にと
家の中になだれ込んでいく
Ri.
Ro.
C.
J.
S.
Ri.
C.
Ro.
S.
S.
そう言ってみるけど
誰一人として聞いている様子はない
しょうがなく俺は
苦笑いをしているなーくんに
助けを求めた
S.
N.
N.
S.
俺たちはあの後
各々で好きなように回ってから
無事合流することが出来た
その後はどうしようかという話に なったが
誰からともなく「どっかに泊まろう」という話になったので
1番近くにあった俺の家に来たのは
もはや当然の事だった
もとからころんを誘う予定だったので
家の中は綺麗にしてあったが
S.
ころんと2人きりじゃないのは少し 残念だったが
メンバーのことも大好きだし
ころんと一緒にいられることに変わりはないので
全部クリスマスだからということで
許すことにした
順番に風呂に入り
何もせずに布団に入る
でも
まだクリスマスの余韻が残ってるからか
何となく
お喋りが始まった
J.
N.
Ro.
Ri.
C.
Ri.
C.
Ri.
なんとまぁ可愛らしい刑だこと
今度は取っ組み合いが始まったよ
S.
今日一日中
外を歩き回ったはずなのに
まだ元気が有り余ってる様子の2人に
4人揃って吹き出す
と
Ri.
Ri.
びっくりしたように
莉犬がそういったため
みんなの視線がころんに集まった
S.
彼の首元に下げられたそれを見て
おもわず笑みが零れる
S.
C.
C.
彼は
さっき俺があげたネックレスを
付けたままだった
それをお気に入りと言ってくれた彼が可愛くて
思わず抱きしめたくなる
Ro.
Ro.
S.
N.
そう聞きつつ
ねむそうにあくびをしている なーくんを横目に
少し笑いながら説明した
S.
Ri.
ほ〜、なんて言いながら
ネックレスをまじまじと見る莉犬
Ri.
C.
いつの間にか
さっきの戦闘モードはどこへ行ったのやら
2人でにこにこしながら話し出した
なーくんはというと
気づいたら眠ってしまっていた
J.
けらけらと笑いながら
その光景を見ていたジェルが
そう言ってきた
S.
S.
J.
J.
何を言い出すかと思えば
ジェルはあのネックレスのしかけに 気づいたらしい
ころんに聞かれないよう
あわてて口を塞ぐ
S.
J.
S.
J.
S.
J.
S.
ジェルが気づいたのなら
他のみんなも気づくかもな、なんて思いながら
なんとなくスマホの電源を入れ入れる
S.
時計を見ると
いつの間にか日付が変わりそうだった
S.
J.
S.
シーツのシワを直して
喋っている信号機組に声をかける
S.
Ri.
Ro.
C.
3人が布団に潜ったのを確認してから
電気を落とす
暗闇に目が慣れてきた頃
隣で布団がもぞもぞと動くのが見えた
C.
S.
S.
C.
C.
S.
C.
S.
S.
素直じゃないなぁ
なんて思いながら
彼が入るよう、掛け布団を持ち上げる
もぞもぞと音がして
近くに彼の気配を感じた瞬間
ギュッと抱きしめられた
俺も掛布団を下ろしてから
抱きしめ返す
S.
大好きな彼の匂いが
胸いっぱいに広がって
俺の心を温める
こうやって
じっと彼を近くに感じるのが好きで
よく抱きつくことは多いけど
彼からなんて珍しい
もちろん嬉しいことだけれど
なんとなく不思議になった
S.
C.
俺の胸に顔をうずめた彼の
少しくぐもった声が返ってくる
C.
C.
なかなか聞くことの出来ない
突然の彼からの「好き」に
少し顔が赤くなる
S.
照れたのを隠すように
わざと余裕そうな声音でそう尋ねた
C.
C.
C.
C.
C.
くぐもったままの
眠そうな彼の声が
鼓膜を揺らす
S.
C.
C.
C.
彼が俺を抱きしめる力が
少し強くなる
好きの気持ちが込み上げてくる
彼が愛おしくて堪らなくなって
彼を求めるように、足を絡めた
C.
S.
S.
ん〜?、と言って顔をあげた彼に
すっと顔を近づけて
その唇に触れる
C.
たっぷりと時間を置いてから
滑り込むように舌を入れる
S.
一瞬
誰か起きてるかも、という考えが
頭の中をよぎったが
それでもいいかと思うほど
今はひたすらに彼が欲しかった
何度かキスを交わしてから
顔を離す
もう一度足を絡め直し
呟くように言った
S.
S.
C.
S.
S.
C.
S.
S.
俺がそう答えると
彼は安堵したように笑って
C.
と囁くように言った
それが震える程に嬉しくて
もう一度彼にキスをした
このときの俺らはまだ知らなかった
クリスマスが終われば
この魔法は
簡単に溶けきってしまうということを________。
ゴーン…………
ゴーン…………
S.
S.
C.
バッ(振り向く)
S.
C.
どうしてころんがここに?
ここはどこだ?
S.
C.
S.
スゥ………
S.
S.
S.
S.
……_________!!
……………__?!?!
S.
S.
…………_____!!!
___________?!?!
………っっ?!?!
S.
S.
_________!!!!
…________?!?!
S.
Ri.
不幸は
突然やってくる
音もなく
でも確実に近づいてきて
俺達を
絶望へと導く
S.
Ri.
S.
S.
S.
いつの間にか
隣で寝ていたはずのころんはいなくなっていた
S.
すぐそこにいた莉犬に尋ねようとした、
次の瞬間
J.
S.
真後ろから聞こえた怒声
それに反射的に振り向くと________、
S.
ころんが
壁に押さえつけられていた
泣きながら嫌がるころんを
ジェルが無理やり押さえ付ける
なーくんやるぅとも
ころんに向かって声を荒らげていた
一気に血の気が引いたのがわかった
S.
S.
Ri.
Ri.
後ろから莉犬の声が聴こえた気がしたが
構わずにジェル達に歩み寄る
びっくりしたように俺を見つめるジェルの腕を掴んで
きつく睨みつけた
S.
S.
そう怒鳴りつければ
彼の顔が
みるみる歪んだ
J.
J.
そう言いながら彼は
ころんを掴む手を離した
N.
構わずに
直ぐにころんに駆け寄る
S.
S.
そう言って
今度は俺が
ころんの腕を掴んだ
_______はずだった
バチンッッ
高い破裂音とともに
右手に傷みが走る
S.
手を弾かれたと認識するのに
少し時間がかかった
ゆっくりと視線をあげて
ころんの顔を見る
その表情は
酷く脅えているように見えた
そして俺は
衝撃の事実を前にして
絶望の病みに突き落とされた
C.
C.
確かに夢の中で聞いた
鐘の音が聞こえた気がした
なごみ
なごみ
なごみ
なごみ
なごみ
なごみ
なごみ
なごみ
なごみ
なごみ
なごみ
なごみ
なごみ
なごみ
なごみ
なごみ
なごみ
なごみ
なごみ
コメント
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めっちゃさいこーでした!フォロー失礼しますm(_ _)m続き楽しみです!!
最高でした‼️ 続きがあったら楽しみにしてます