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君が滲んだ

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君が滲んだ

1 - 君が滲んだ

♥

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2020年10月03日

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青赤

* 桃赤要素 *

普段から君のこと

この目で

しっかり見ておけばよかった

ころちゃ、ごはん…、

いらない、

ていうかしつこい、忙しいの見て分かんないの?

ぇ、あっ、

ごめ、…

…あぁもう、

うざい、早く出てって

目が回るような忙しさとストレスで

何も考えず、君に当たってしまった

あの、ころちゃんっ、

編集おつかれさま、コーヒー…

…、ねぇ

ほんとにさ、何回言ったら分かんの?

こっちは忙しいんだって、!

君の気遣いにも気付かず

自分の都合だけを押し付けた

…ころちゃん、

今、ちょっとだけ…時間、いいかな

なに、

一分、でいいから

…はぁ、分かった

一分だけだからね、早くして

……ころ、ちゃん…、

俺と、別れてくださいっ…、

喉から絞り出したような弱々しい声で

君は言った。

……は、?

理解ができなかった

じゃあね、っ

…ぃ、いやっ、ちょっと待ってよ、!

ねぇ、なんで別れるとか言うの、やだっ

やだ、りいぬくっ…

必死に止めようとする僕に目もくれず

君は出ていってしまった

はやく追いかけなきゃ、

と思ったけど

スマホの通知音が鳴って画面を見ると

桃 | りいぬは俺がもらうから

とだけ表示されていた

あのあと

どうやってベッドまで行って

どうやって寝たのか

よく覚えていない

あとから聞いた話では

彼とりいぬくんは付き合って

一緒に住んでるらしい。

ちゃんとこの目で君を見ていれば

君のことを少しでも思いやれていたら

毎朝ゴミ箱に捨ててあった料理にも

僕が帰るまで消えていなかった電気にも

君の目線の先にも

気付けていたはずなのに

あいつなんかに

盗られなくて済んだのに

Fin .

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