本当の自分ってなんだろう
LAN
中学生のある日の事だった。
その日は部活が終わるのがはやかったから、家に帰るのも早かった。
LAN
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LAN
LAN
ママを驚かすためにリビングの前まで足音を立てずに行った。
LAN
少し錆びたドアの付け根の音と共に電話の音がする。
LAN
もしもし?
ちょっとあなた、LANのことなんだけど、
LAN
LAN
LAN、あの性格、おかしいと思うのよ、
LAN
ちょっとあれだとふざけてる態度だと思わない?
LAN
笑そうよねぇ〜
テストの点数も悪いし、勉強もしないし、友達も少ないし、スポーツもあまりできないじゃない?
LAN
LAN
LAN
LAN
俺は誤解を解こうとママに聞こえないぐらいの声で呟く
つまり"無能"よね?
LAN
本当の自分を見せてくれないのかしらね〜?
本当の自分って何だよ、
これが本当の俺なのに、
俺はそう叫びたかった、でも声が出なくて、声を出そうとしても、口は開かなかった。
あら?らんちゃん帰ってきてるじゃない!
きょうは部活早かったのね!
LAN
LAN
どうしたの?
LAN
どうしてそんなこと言うのよ〜
LAN
あら聞いてたの?
少し睨まれた気がして 怖かった。
このまま黙ってたら何をされるか分からないから口を開いた。
LAN
…そうよ!元からあんたなんて要らなかったのよ、本当は女の子が良かったのに…言葉もろくに覚えないし、今になってもテストは赤点だし、勉強もできないし、スポーツも下手だし、あんたなんて居なければ私こんな恥はかかなかったわ。
LAN
ママの口からチクチク言葉がたくさん出てくる
俺が泣きたいよ、今までにないくらい怒鳴られて、悪く言われて、
LAN
分かったならもう出て行きなさい。
もう二度とこの家に来ないで!
LAN
とても辛かった。大好きなお母さんにまさかこんなことを言われるとは思わなかったから、
あっそうか、俺、最初から愛されてなかったんだ…
毎日そう考えているとだんだん自分の価値が分からなくなっていた。
それが俺の過去だった。
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