15世紀頃
村のはずれに城があった
その城は寂しく、一人だった
また、そこに住む男も 一人だった
レオ
(チッ、また見知らぬ奴が俺の庭へ…)
モブ男1
勝手に入って良いのかよ?
モブ男2
大丈夫だって
モブ男2
どうせ出て来ねぇよw
モブ男1
そうだなw
レオ
おい
レオ
俺の庭から出て行け!今すぐ!
モブ男1
ヒッ!!
モブ男2
な、何だよ!
モブ男2
捨てられた野郎が!
レオ
早く出て行け。冗談じゃ済まさないぞ
モブ男2
い、行こうぜ!
モブ男1
あぁ!
タタタタタ
レオ
(良かった。花は無事だ)
彼の唯一の楽しみは 花を育てることだった
レオ
捨てられた野郎か、、ボソッ…
バシンッ!
レオ【幼少期】
ッ……お、お母さ…
母
黙れ!アンタなんか産まなきゃ良かった!
レオ【幼少期】
グスッ…ヒック…
父
ったく、我が家の恥だ
幼い頃から、 多くの罵倒と叱咤を 浴びせられた
広いお城にも関わらず 庇ってくれる者は 誰一人いなかった
レオ【幼少期】
お母さん…?お父さん…?
遂には彼を残し、 城にいる者は去っていった
レオ【幼少期】
(もういないんだ、、)
彼の心に残ったのは 多くの傷と棘
その時から、心を強く閉ざした
レオ
(もういい、もう大丈夫、、)
今日も彼は自分に言い聞かす
虚しい城の中で
そんなある日
レオ
(またか…)
レオ
追い出さねぇと…
レオ
…………
レオ
…なんだアイツ…
ボロボロの服を身にまとった 15、16くらいの男の子
ルナ
(綺麗だな…)
ルナ
早く摘まないと…気付かれちゃう…
レオ
ッ…!!
レオ
アイツ、取りやがった!
それを見ていた彼は 憤怒の如く怒り、 庭園を監視する様になった
来る日も来る日も
あの子は花を摘んでいく
でも、何故だろう
何時からか怒りは消え、
代わりに好奇心が芽生えた
レオ
(名前は何だ?)
レオ
(行く所はあるのか?)
レオ
僕に、教えてくれないか?((ボソ…
どうしても気になる
でも、、
レオ
(僕を見たら離れて行ってしまう…)
レオ
(また、あの子も僕を置いて行く…)
そう思った彼に出来ること
レオ
(せめて、いつ来ても良いように、綺麗な花を咲かせよう…)
それだけだった
ルナ
本当に綺麗…
ルナ
ごめんなさい…でも、こうでもしないと、、
あの子はまた、花を摘む
レオ
(花を盗んで何をしているんだろう?)
彼はマントを羽織り、 着いて行った
そこで見たのは
ルナ
すみません、花を買ってくれませんか…?
レオ
ッ…!!
レオ
(花を売って生計を立てているのか?)
ルナ
あの、、花を…
クソ男
あぁ?!汚ぇガキだな、近付くな!ドッ((押す
ルナ
ッ…ドサッ…((倒れる
レオ
やめろッ!
クソ男
何だテメェ?
レオ
とっとと立ち去れ!((低音ボイス
クソ男
ビクッ…
クソ男
タタタタタ
ルナ
あ、ありがとうございます…
レオ
ギュッ((マントで顔を隠す
レオ
花を売っているのか?
ルナ
はい、、こうでもしないと、生計が立てられなくて…
レオ
ならば、
レオ
その花全て俺に売ってくれるか?
ルナ
いいんですか…?
レオ
その花が気に入った
ルナ
綺麗な花ですよねニコ
ルナ
ちゃんと謝らないと((ボソッ…
レオ
ほら、((お金を払う
ルナ
…?!
ルナ
だ、駄目です、、こんなに…
レオ
良いんだ。気にするな
レオ
また、買いに来ていいか?
ルナ
はい…!ニコッ