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コメント
3件
読了〜🌙 いじめの原因が純粋な嫉妬だったっていうオチ、すごく切なくてリアルだった…。主人公が「自分の性格にも原因があったかも」って振り返るところ、胸がギュッてなった。自分の弱さを認めようとする姿に、すごく共感しちゃうよ。 それにしても、あの最後のメタパート…主ヌッシさん、キャラ立ってて思わず笑った(笑) 続きも静かに読みに来るね🖤
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窓から差しこむあたたかな光を浴びて、私は思いっきりあくびをした。
あ〜あ、こんな風にゴロゴロのんびりできるのも、きっと春休み中くらいだろうな。
床の上に思い切って体をほうりだして、ゆるーく自分の思い出を振り返ってみる。
やっぱり、この何にも縛られない時間が一番気持ちいいや!
そんな風にぼんやり思考の海を漂っていたら、ふと一つの記憶が引っかかった。
これは昨年度……私が5年生だったころのこと。
実は今でもすっごくよく覚えているんだけど、本当を言うと…
あんまり思い出したくはない事件なんだよね。
…でも、じっくり自分と向き合えるこの春休みだからこそ、
今ならちゃんと思い出せる気がする。
よし、ここは一丁、思い出してみよう!
頭の奥にある「記憶の倉庫」を、どんどん奥の方まで探していく。
あ、これかな?
見つけた記憶の再生ボタンを、ぽちっと押してみた。
夢華
それは、移動教室のしおりが配られた日のこと。
配られたばかりのページをファイルにパチパチとはめて、じっくり眺めていた私は、
嬉しさのあまり思わず大声を上げちゃっていた。
だって、事前に募集されていたしおりのイラストに、
私の描いた絵がちゃーんと選ばれていたんだもん!
3時間くらいかけて、めちゃくちゃ気合を入れて描いたナイトハイクのイラスト。
胸がバクバクするぐらいのハッピーに包まれていた、そのときだった。
裕人
冷たくて、なんだか怒っているような声が、教室に響いた。
声の主は、井沢裕斗(いざわひろと)。
私と同じようにイラストの募集に応募していた男子だ。
ゲームは大好きだけど勉強は大嫌い、おまけに正直自分勝手なやつ。
そういえば募集がしめ切られる前、
裕斗のイラストをちらっと見かけたことがあったっけ。
何かの架空のキャラクターを真似したみたいで、
全体のバランスがなんだかビミョーだったような記憶がある。
気になって、もう一度しおりのページをパラパラとめくってみたけれど、
やっぱり裕斗のイラストはどこにも載っていなかった。
夢華
一瞬そんな考えが頭をよぎったけれど、
夢華
と自分に言い聞かせて、このことはすっかり終わりにしていた。
だけど。
いつも通りに学校へ行って、いつも通りにドアを開けたんだけど……。
その瞬間、私の頭の中はハテナマークでいっぱいになった。
なぜか、私の机と椅子だけが、
ありえないくらい不自然に大きくズレて置かれていたのだ。
うわ、なんか一瞬、みんなから冷たい視線を感じたような気がする。気のせいかな?
私って、昔からちょっと物事を大げさに受けとめちゃうタイプなんだよね。
今だからこそ「気にしすぎ、気にしすぎ!」って笑えるけど、
あのころの私は、教室全体が重い空気に包まれているみたいに感じて
めちゃくちゃドキドキしていた。
とりあえず、そんな不穏な気配から目を背けるようにして、
ズレていた机と椅子を元の位置に戻した。
夢華
頭の中でハテナマークを浮かべながら、自分でその答えを探してみる。
でも、そんなのすぐに分かるわけない。
だから私は、「きっと男子がふざけて、ぶつかってズレただけでしょ!」って
強引に納得して、その日は普通に授業を受けていた。
だけど……。
その次の日も、さらにその次の日も。
なぜか私の机と椅子だけが、ありえないくらい大きくズレているのだ。
周りのみんなの席を見渡してみても、
きれいに一列に並んでいて、ズレているところなんてほぼない。
なのに私の席だけ、遠くから見ても一発で「あそこズレてる!」って
分かるレベルで、不自然に移動している。
しかも、これが3日連続。
さすがの私も、3日目になると、のんきに構えていられなくなった。
夢華
夢華
そんな最悪な予感が頭をよぎったのと、ほぼ同時だった。
あの井沢裕斗が、やたらと私に突っかかってくるようになったのだ。
裕人
裕人
なんてわざとらしい声を上げながら、
わざと小突いてきたり、思いっきり足を踏んできたりする。
ひどいときは、ランドセルをガンッとぶつけてくることもあった。
これが結構いい勢いでぶつかってくるから、そのたびに「痛っ!」ってなって、
ぶつかったところがズキズキ痛んで最悪だったなぁ。
しかも、嫌がらせはそれだけじゃなかった。
私が自分の席に戻ろうとしたり、近くを通りかかったりするだけで、
裕斗だけでなく、他の男子たちまでが「うわっ、来た!」と言わんばかりに、
あからさまに避けるように動くのだ。
本当にひどいときは、裕斗が私の持ち物にわざと触って、
その手のまま他の男子にタッチしに行く。
タッチされた男子が「うわああ!移ったぁぁ!」って大騒ぎして、
また別の人になすりつけ合う……みたいな。
夢華
そう気づいた瞬間は、さすがの私の心がチクっと痛んだ。
こんな子どもっぽい嫌がらせが、1週間、2週間と続き、
楽しみにしていた移動教室の間も、そして移動教室が終わってからも、
ずーっとずーっと続いていた。
私がやっと、1番信頼しているママにこのことを打ち明けられたのは、
移動教室が始まる5日前……とかだったかな。
だって、大好きなママやパパに
「学校でみんなにいじわるされてるんだ」なんて知られたら、
絶対に心配かけちゃうと思ったし、
なにより、なんだかすごく恥ずかしくて格好が悪い気がしちゃったんだよね。
大好きなママとパパに、そんな姿を見せてガッカリさせるのが、
とにかく怖かったんだ。
二人を悲しませたくなくて、ずっと言うのを我慢してた。
だけど……やっぱり一人で抱え込み続けるのも、もう限界だった。
夢華
当時の私はそんな風に冷めたことも考えていたけれど、
やっぱり心の中のどこかで助けを求めていたんだと思う。
でもある日、ついに「もう無理、限界!」ってなっちゃって。
ママに全部打ち明けて、学校を休ませてもらったんだ。
ようやく、会いたくない人に会わなくていい時間ができた。
それだけで、自分の気持ちがものすごーく軽くなったのを覚えてる。
あんなにずーんと重かった心が、嘘みたいにスッキリした。
でも、やっぱりどこか少しだけ、心残りはあったんだ。
そう、やっぱりあの嫌がらせのこと。
学校を休んでいても、心のどこかがそわそわして、ちょっぴり落ちつかない。
そんな私に、ママがそっと話しかけてきた。
ママ
そのとき、私の心臓がドクンッ!と飛び跳ねた。
なんとか声を絞り出して、私は少しドキドキしながらママの言葉を待った。
すると、ママは静かに口を開いて、こう話し始めたんだ。
ママ
ママ
ママ
ママ
ママ
夢華
ママの口から出た言葉が、あまりにも予想外で信じられなくて、
私は思わず大声で聞き返しちゃった。
ママ
ママ
ママ
夢華
ママの話を聞いて、私はただただ、呆気にとられてびっくりするしかなかった。
でもね。理由を知ったおかげで
私の心の中にずーっと居座っていたモヤモヤが
本当に嘘みたいに消えていったんだ。
嫉妬されるくらい、
私の絵が上手だったってことじゃん!
って今ならちょっと自惚れちゃうかも(笑)。
とにかく、その電話のおかげで、私は次の日からまた学校に行けるようになった。
学校に行ったら、友達もみんな「大丈夫だった?」
って心配して声をかけてくれて、本当に嬉しかったな。
……でもね。今こうして振り返ってみると、ある一つのことを思ったんだ。
まあ、そもそも原因を作った男子たちが100%悪いんだけどさ。
正直に言っちゃうと、これって男子たちだけのせいだけじゃなくて、
実は「私の性格にも原因があったんじゃないかなぁ」って、
今でも思ったりするんだよね。
当時の私は、なぜか周りのみんなみたいにてきぱき行動できなくて、
よく周りに迷惑をかけちゃう「おっとりのろまな自分」だった。
それに、いつも自信が持てなくて、言いたいことややりたいことがあっても、
すぐに一歩を踏み出せない「弱気な自分」も心の中に居座っていた。
で!1番のダメダメポイントは、なんと言っても「ひとりごとが多いこと」!
いつも無意識に口からポロッと出ちゃうんだけど、
別に誰かを悪く言うつもりなんて全然なかったのに、そのひとりごとのせいで
友達を傷つけちゃったこともあったんだよね。
「あ、今は言っちゃダメなやつだった!」ってところで
やらかしちゃったりして、色んな人から「うるさいなぁ」って
怒られて迷惑をかけちゃったり……。
あ〜、思い出すだけで頭を抱えたくなっちゃう!
そんな風に、自分のダメなところは
「これでもか、いくつか」くらい分かっているのに、どうしても直せない。
だからこそ、この春休みの間に頑張って直して、
次の新学期からは絶対に新しい自分に生まれ変わりたいなぁ、
ってずーっと思っている。
だけど、こんな自分を直すには、一体どうすればいいんだろう?
今日も床の上でゴロゴロしながら、そんなことばかり考えて春休みを過ごしている。
ああ、こんな風に悩んでいる間にも、ただ時間が過ぎていくだけなのになぁ……。
夢華
気づけば、口から切ないため息がひとつ、ぽつりとこぼれ落ちていた。
もう、一体どうすればいいんだろう……?
主ヌッシ
主ヌッシ
主ヌッシ
主ヌッシ
主ヌッシ
主ヌッシ
主ヌッシ
追記
裕人
主ヌッシ
主ヌッシ
主ヌッシ
主ヌッシ