教室
叶夢
…ふぅ~……(疲れたー…)
佐藤 天駆
咲華蛇君!この後一緒にお昼食べない?
叶夢
天駆…
叶夢
すまん、昼は生徒会と風紀委員で屋上なんだ…
叶夢
今度時間取れたら一緒に食おうぜ
佐藤 天駆
そっか……生徒会の人達とかとならしょうがないね
佐藤 天駆
時間取れたら教えてね!
叶夢
おう、そんじゃまた後で
佐藤 天駆
うん、また!〔笑顔で手振〕
佐藤 天駆
…………
屋上
中島 敦
またやられちゃったの!?
叶夢
やられたってか、やられそうになった?
叶夢
未遂……いや、教えられなけりゃ見つかんなかったし違ぇか…………
太宰 治
あのボソッと呟いていたのは
太宰 治
叶夢君の机と椅子の場所だったんだね……
中原 中也
あ?なんか聞こえてたのか?
太宰 治
中也耳悪いの?
太宰 治
「準備室の1番目立つ事の無い場所」と言っていたじゃないか
中原 中也
悪くねぇよ、確かになんかボソッと言ってた気がするが聞こえなかっただけだ
太宰 治
それを耳が悪いと言うんだよ
太宰 治
頭の方も心配だねぇ、一回与謝野女医に診てもらってきたらどうだい?
中原 中也
余計なお世話だ!頭も悪くねぇよっ!
叶夢
そろそろやめてくれね?
叶夢
ずっとその調子だと俺の胃が死ぬ……
国木田 独歩
叶夢……
叶夢
……んだよ
国木田 独歩
…まぁ、なんだ……頑張れ
叶夢
エールじゃなくまず此奴ら何とかしてくれませんかねぇ生徒会長様ァ!?〔キレる〕
国木田 独歩
俺でもどうする事の出来んものはある
国木田 独歩
これがその内の一つだ
国木田 独歩
此奴らの喧嘩は並大抵の奴では止められん
叶夢
うっそだろ……ある意味俺の胃の死刑宣告じゃねぇか………
泉 鏡花
叶夢、昨日渡した胃薬の出番
叶夢
もう散々飲んでるわっ!
芥川 龍之介
愚者め、太宰さんと一緒になる事自体が奇跡なのだからそれぐらい耐え抜け
叶夢
俺お前みてぇな事考えながら生きてねぇんだわ!
叶夢
はぁ……はぁ………〔ツッコミで息切れ〕
叶夢
………取り敢えず、俺そろそろ行くわ……
叶夢
また放課後………
ガチャンッ
太宰 治
……叶夢君はもう降りていったかい?
中島 敦
………はい、見たところもう居ません〔ドアの窓から階段を見ながら〕
太宰 治
そうかい……では…
緊急会議を開こう
廊下
叶夢
あ~………
叶夢
折角の昼休みだっつぅのに疲れた………
叶夢
ほんっと彼奴らの喧嘩辞めて欲しい…どれだけ胃に負担かかってると__
?
あっ
叶夢
えっ
ドンッ
叶夢
っつ~~!〔衝撃で倒れ、松葉杖も遠くに飛んで〕
?
おっとごめんね~、怪我してたら与謝野さんの所行ってね
?
僕行くから、じゃ!〔足早に去ろうと〕
叶夢
ちょ、一寸待て!?
?
……何~?僕忙しいんだけど〔不機嫌そうに〕
叶夢
……もしかしてお前…
叶夢
教師席の方に居た奴か…?
?
ん?ん~…居たっけ?
叶夢
いや居たぞ!?特徴そのまんま!
叶夢
……って事は…
叶夢
お前が、江戸川乱歩…!?
?
おー!良く分かったねー!
江戸川 乱歩
そう!僕こそがこの世界一の名探偵!
江戸川 乱歩
江戸川乱歩さ!〔上機嫌に名乗って〕
叶夢
やっぱりか………
叶夢
あ、俺は__
江戸川 乱歩
咲華蛇叶夢君だろ~?
江戸川 乱歩
例の不審者に狙われてる異能力者
叶夢
……あ、そっか………
太宰 治
『「白衣の人達やその他不審者は、今日来た咲華蛇叶夢の異能を欲している」』
叶夢
…あんた、俺の事知ってたな……
江戸川 乱歩
まぁ君の履歴書見てたからね~
叶夢
人の履歴書他人が見れるもんな此処………
叶夢
プライバシーもクソもねぇ………
江戸川 乱歩
ねぇ、そろそろ行っていーい?
江戸川 乱歩
僕忙しいって言ったよね~?
叶夢
あ、すまん……引き留めて
江戸川 乱歩
まぁ良いよ、僕みたいな名探偵と話せる機会なんてあまり無いだろうしね!
江戸川 乱歩
それじゃ!〔階段を上がっていき〕
叶夢
……?(なんで上ってった?)
叶夢
(そこの階段、上ってったら屋上しか行くとこねぇんだが………)
叶夢
………あ
叶夢
……此処からどう起き上がろ………(ギプス&包帯(松葉杖は遠く))