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イケメンに助けられました。ただし、先生。

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イケメンに助けられました。ただし、先生。

1 - イケメンに助けられました。ただし、先生。

♥

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2019年12月22日

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真歩

ふあーあ……

真歩

眠い……

真歩

真歩

……え?

カップル

なんだ、てめ。

カップル

いってーな。

カップル

トロトロ歩いてんじゃねえよ!

カップル

あっくんにぶつかったから、

カップル

千円ちょーだい(笑)

カップル

キャハハッ

真歩

…………?

真歩

私ですか?

真歩

すいません、いま650円しかないんですけど……。

カップル

じゃあ、その金よこせよ。

カップル

それで許してやるからよ。

真歩

いやです……。

カップル

ああ?

真歩

本、買うお金なので……。

カップル

このガキ、ヤバくない?

カップル

ちょーウケる(笑)

信也

なにしてんだ、お前ら

真歩

(………誰だろ……)

カップル

ああ!?

信也

この子、困ってんじゃねえか。

信也

金ならやるから、さっさと消えろ。

カップル

えー、

カップル

お兄さん、金持ち?

カップル

(ヤバ。ちょーイケメン)

信也

黙れ、ブス。

カップル

はあ!?

カップル

あっくん、もう行こ!

カップル

あ、おい……。

カップル

覚えてろよ!

真歩

(行っちゃった……)

信也

大丈夫か?

真歩

はい。

真歩

……ありがとうございます。

信也

ぼーっと歩いてるとあぶねえぞ。

真歩

(……誰かに似てるような……。)

その時、空から大量の雨粒が落ちてきた。 あたりの通行人は、あわてて 駆け出した。

真歩

(久しぶりだな……)

真歩

(夕立……。)

信也

お前は、本当にマイペースだな。

信也

下着透けてんぞ。

真歩

……見ないでください。

信也

しょうがねえな。

信也

俺んち、よっていけよ。

信也

変なことはしねえから。

信也

お前の家、まだ先だろ?

真歩は、コクリとうなずいた。 青年は、あきれたように 真歩に自分の上着をかけ、 彼女の手を引いて歩きだした。 真歩は、本が買えないことがショックで、 特に危機感を持っていなかった。

信也

悪いな、俺の服しかなくて。

真歩

いいえ……。

真歩

あったかいです。

真歩

あの、

信也

なんだ?

真歩

もしかして

真歩

現代文のメガネ掛けてる先生ですか?

信也

……名前が出てこないあたりがお前らしいな。

信也

そうだよ。

信也

田島信也だ、覚えとけ。

真歩

はい。ありがとうございます。

信也

お、乾燥機終わったみたいだな。

信也

お前、着替えて帰れ。

信也

傘貸してやるから。

真歩

わかりました。

信也

あと、今度誰かから家に誘われても、

信也

絶対付いていくなよ。

真歩

……先生はいいんですか?

信也

俺はいいんだ。

信也

教師だから。

真歩

わかりました。

そして、制服に着替えた真歩は、 礼を言って家路に着いた。

翌日、現代文の授業には、メガネを掛けた 信也の姿があった。

真歩

(メガネで全然違う……。)

信也

こら、そこの女子。

信也

俺じゃなくて黒板見ろ、黒板。

真歩

あ、

真歩

すいません。

真歩

信也さん。

一瞬、教室に静寂が満ちた。 そして、 クラスメイトたちは一斉に ひそひそ話を 始めた。

信也

(ああ、)

信也

(俺、求人情報誌買った方がいいかも。)

真歩だけが、ぼんやりと 信也を見つめていた。 自分の中に咲き始めた 感情が、なんなのか 不思議に思いながら。

ーENDー

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