sm視点
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あんな事を言っていたが
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状況を把握するべきだ
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何に期待してるんだ
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すぐ傍のベッドで スヤスヤと寝息を立てて寝ている ぶるーくを見る
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…昨日は気づかなかったが この青年は、なんて美しい整った顔立ちを しているのだろう
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こんな場所は嫌だよな
自然と口から声が漏れていた 情は抱かないと決めたはずなのに 覚悟が足りていなかったのだろうか
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起きたのか、ぶるーく君
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やる事もないから
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柔らかな茶髪がふわりと揺れる 水色の瞳は宝石のように澄んでいるのに そこに浮かぶ笑みは甘く、俺を誘っている
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もっと知りたいんだ
とろけるような猫なで声が耳を撫で 背筋に震えが走る そのまま体を預けてしまいそうになる
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無駄だ
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君の担当を任されたという
ことは俺は君に対抗する力
があるということ
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その手には乗らない
少し語気が強かっただろうか しかしこちらも ぶるーくの力に対抗しようと必死なのだ
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ないもんね
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そうじゃないよ
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彼といると気が狂いそうだ 早くここから出たい
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もっと知りたいんだ
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死ぬことしか
残ってないのに
その悲しそうな声を聞けば もう、何も言えない
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奪おうとしている人に…
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優しい声で話しかけるんだ
怒ってよ 恨んでよ 殺したいほど憎んでよ そうしてくれるならどれだけ楽なことか 頼むから、最期まで悪人でいさせてくれ
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やめて、言わないで 続きを、言わないで 何か…自覚してしまうから
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お兄さんのこと好きだから
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思い出してしまった 蓋をしていた記憶 なんでここまでぶるーくに 情を抱いて、 断ち切ろうとしても切れなかったのか ようやく理解できた
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それは変えられない事実だ
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無い方がいい
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やめた方がいい
ぶるーくの言ったことを強く否定した 聞かなかったことにしよう 何も無い、俺たちには何も無かった、
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ことが好きだから
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わがまま聞いてよ
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経ってないけどさ
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"まだ会ってちょっとしか経ってない" その言葉に胸が締め付けられるような 感覚がした
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終わりにしよう
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何のこと…?
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今日はいろいろ言い過ぎた
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気がおかしくなって
いるようだ
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俺はポケットから注射器を取り出す 錠剤は昨日使ったから、 警戒して飲んでくれないだろう 仕方がない
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君が全部悪いんだ
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君は知る必要も無い
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これから寝不足が続きそうだ もう、何でもいいからはやく、 終わりにしてくれ