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〇〇

やだ…!やだぁ…っ

凪誠士郎

はいはい、暴れないの。落とされたいの?

必死によじる身体を、2人の男は赤子をあやすように簡単に押さえ込んでくる。

私の全力は、こいつらにとってはお遊び程度のものなんだろう。

御影玲王

いや、落とすなよ

凪誠士郎

冗談だって

大事な〇〇を離すわけないじゃん。 そう言って男は笑う。

凪誠士郎

もう、絶対離さないから

〇〇

……っ

ギラギラと光る瞳と目が合う。 なんで、そんな執着をするの。 私、この人と会ったの初めて…なのに。

〇〇

(初めての、はず…だよね?)

知らないはずなのに、でもなぜか知っているような感じもする。 わからない。

そのまま2人に抱えられて、抵抗できず連れていかれる。

ガチャ

御影玲王

お、結構広いじゃん

凪誠士郎

レオが言っても嫌味にしか聞こえないけど

御影玲王

まぁ、俺の家はちょっと特殊だからなぁ

世間話をするように穏やかな口調で2人は会話のキャッチボールをする。

〇〇

(なんでこの状況でそんな落ち着いてるの…!?)

対する私は恐怖でガタガタと身体を震わせていた。 いやだ、こわい、だれか、だれか、だれか

ストンッ

〇〇

っ…

リビングのソファに下ろされた。 テレビの前にある大きめのソファ。

この家を建てるときに両親が 「みんなで座ってゆっくりテレビが見れるように、大きなソファを買おう」と言って買ったものだ。

いつも家族で過ごすリビング。 一緒にご飯を食べたり、テレビを見たり、色んな話をして過ごす空間。

私が家の中で1番好きな場所。

そんな安心できる場所が、今は怖い空間に変わっていた。

凪誠士郎

震えてるの?かーわいい♡

〇〇

ひっ…うっ

右隣に座った男にぎゅぅっと抱きしめられる。 反対側には紫髪の男が座った。 挟み込まれる形になる。

御影玲王

ふはっ♡可愛い声出たな♡プルプルしちゃって…寒い?

〇〇

っ…ち、が

この震えは寒さからくるものじゃない。 そんなの、男達だって気付いてそうなものなのに。 白々しい。

凪誠士郎

大丈夫。俺達があたためてあげるから

御影玲王

そーそー。一緒に熱くなることしような♡

〇〇

……!!

ふと前を見ると、何も写っていない大きなテレビ画面に男達に囲まれて座る自分の姿が反射しているのが見えた。

ゾッと背筋が寒くなる。

〇〇

あなた達は…誰、なんですか、なんで、こんなこと…するんですか…?

震える声で、やっとの思いで口に出す。 彼らは顔を見合わせた後、こちらを向いて笑って言った。

凪誠士郎

凪。凪誠士郎。長いし、凪でいいよ。前もそう呼ばれてたし

御影玲王

俺は御影玲王。レオな

そこでようやく、彼らは私の名前を知っているのに、私は彼らの名前を知らないことに気がついた。

〇〇

(なぎ…とレオ)

聞いたことがない、はずだ。 初対面のはず、だ。 なのに、何故か知っているような、そんな気がする。どうして

〇〇

(いや、それよりも)

名前を知ったからなんだというのだ。 知りたいのはその目的

〇〇

なにが目的で

凪誠士郎

え、この状況で分かんないの?

〇〇ってば、記憶が無くても鈍感なんだから

そう言って凪が笑う。

御影玲王

ほんと、危なっかしいんだよなぁ。やっぱり俺達が見ててやらねーとな♡

凪誠士郎

まぁ、そういうところも可愛いんだけどね♡

彼らの大きな手が、頭を顔を身体をなぞってくる。

その度にビクッと身体が震えてしまう。 なに、私の身体、なにかおかしい…?

凪誠士郎

教えてあげる

凪誠士郎

今から〇〇がどーなっちゃうのか

〇〇

ひっ……!?うっ

耳元で囁かれて、思わず声が漏れる。

その様子を見て男達は楽しそうに笑って続けた。

御影玲王

いーっぱいキスして、抱きしめて、触ってやって

凪誠士郎

身体中、全部ふわふわのとろとろにしてあげる

御影玲王

で、全部ぐちゃぐちゃのドロドロにして…

凪誠士郎

〇〇の大事なところに俺達の挿れるの♡

聞きたくない言葉が、耳に触れるほどの距離で届く。 まるで脳内に直接語りかけられているようだ。

こんな状況で、何も起こらず解放されるなんて思ってはいなかったが。 あらためて言葉にされると、自分の絶望的な未来が想像できて涙が出てきた。

〇〇

…っ、うっ…うう…ひっく

凪誠士郎

あー泣いちゃった

御影玲王

かわいそうに。よしよし♡怖いよなぁ。大丈夫。すぐ良くなるからな

凪誠士郎

まぁ、俺らが泣かせてる原因なんだけどね

御影玲王

あは♡それはそう。ごめんな?でも泣いてもやめてはやれない

だって、〇〇は俺らのものだから。 もう絶対に逃がさない。

ドロドロに溶けたような、思わず寒気がするような笑顔で彼らは笑いかけてくる。

〇〇

あなた達のことなんて…知らない…!人違いだよ…うぅ…

御影玲王

んなわけないじゃん。俺らが〇〇のこと見間違えるわけないし

凪誠士郎

そうそう。まぁ、忘れちゃってるとしても身体に刻み込まれてるとは思うから

思い出させてあげる♡

先ほど、凪と自己紹介した男に、グッと身体を引き寄せられる。

凪誠士郎

俺の足の間においで♡そう…ふふ、やっぱ〇〇は小さいなぁ♡

〇〇

ひっ…うっ

背後から抱え込まれるような形で、抱きしめられる。 彼は180cm以上あるのだろうか。 座っても、なお大きなその身体は私を拘束するには十分すぎるようだった。

御影玲王

あーあ。凪にすっぽり包まれちゃって♡動けねーな?

紫髪の、レオと名乗った男が正面から近づいてくる。

御影玲王

サンドイッチ♡具材はもちろん〇〇な

〇〇

ふっ……んっ!?っ、ぅ…!

背後から抱きしめるように拘束されている身体では、身動きを取ることができず、 私はそのキスを正面から受け入れることになってしまった。

御影玲王

んっ…ちゅ…♡ちゅく♡ん、

〇〇

(………っ!!)

嫌だ、離れて、と心が叫ぶ。

が、そんな心に反して、顔も身体も動かせない。 無力な私にできることは、それが終わるまで泣きながら待つことだけ。

凪誠士郎

…かーわいい♡レオにキスされて気持ちいーね?

さわさわと、耳を首筋を大きなゴツゴツとした手が動き回る。

〇〇

(やだ、やだ、触らないで…!)

そう思うものの、やはり身体は動かせず、そしてキスをされているせいで言葉を伝えることもできない。

結局、泣くしかできないのだ。

凪誠士郎

じゃ、俺は服、脱がせてあげるね♡

〇〇

っ…!

首筋を触っていた手が、スルリと胸元に移動したかと思えばワイシャツのボタンに手をかけられる。

〇〇

(……いやだ!脱がさないで!)

そんな声は男達には届かない。 無情にも制服のボタンが外されていく。

凪誠士郎

下着、白なんだ♡可愛い♡俺の色

御影玲王

っちゅ♡ぷは…凪、マウント取るなよ。白の下着のが母数的に多いに決まってんじゃん

御影玲王

でも、今度は紫つけてくれよな。〇〇

凪誠士郎

しっかり意識してるじゃん。レオ

御影玲王

うるせーな。自分の色を着けさせたいに決まってんだろ

凪誠士郎

どうせ脱がすのに

御影玲王

まぁ、それはそう

酸欠でクラクラして頭がうまく働かない。

でも、ひとつ、またひとつと状況が悪くなっていっていることは理解できる。

誰もいない密室で、相手は体格の良い男2人。 抵抗したところで無駄なのは分かってる。

それでも、この状況を大人しく受け入れられるほど私は聞き分けの良い女ではなかった。

〇〇

っひっく…うっ…うぅ……やだ、やだ……こういうのは好きな人としか、したくない…!やめて…!

少しの沈黙。 フッ、と室温が下がったような気がした。

凪誠士郎

は?俺達のこと好きじゃないって言うの?

〇〇

ひっ……!?

耳元から聞こえる声色は、先ほどと明らかに違う不機嫌の色を纏っていた。

御影玲王

まぁまぁ、凪。〇〇は忘れちゃってるんだから仕方ねぇって

凪誠士郎

えー、レオはむかつかないの?

御影玲王

んー、まぁ。でも逆に考えてみろよ?また、ウブな〇〇を調教するチャンスってことなんだぜ?

正面に立つ御影玲王の指が首筋に触れる。 調教って、なに

御影玲王

勿論、俺達の与える快楽に溺れて可愛く喘いじゃう〇〇は大好きだけど♡

御影玲王

全力でイヤイヤってする〇〇を調教していくのって、めちゃくちゃ興奮しねぇ?

凪誠士郎

…まぁ、一理ある

混乱する私を無視して彼らは会話を続ける。 私の意思なんて関係ないんだ。

凪誠士郎

でもさー、やっぱり〇〇の口から「好き」って言ってもらいたいんだよね

〇〇

あっ……!?んっ

凪誠士郎の指が唇をすりすりとなぞる。 御影玲王とのキスでいつもよりも敏感になっていて、なぞられるたびに跳ねそうになる身体をなんとか押さえつけた。

凪誠士郎

だって、俺らがどれだけ〇〇を探したと思ってんの

御影玲王

それも一理あるんだよなぁ

凪誠士郎

でしょ?

凪誠士郎

ね、〇〇。

耳元で囁かれる。

凪誠士郎

俺たちのこと、好きだよね?

御影玲王

俺たちとしたいよな?

〇〇

……っ!?

言わせようしてる。 この状況を合意にさせようとしてるんだ。

彼らは、どうしてこんなひどいことができるのだろうか。 本当に同じ血の通った人間なのか。

なんで、こんなことに…。 誰か、助けて…。

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