ポタッ
琉心
っ……
貴志
…全部琉心が悪いんだよ
ガシャンッ!
琉心
おい!
ガタッ
まずい…また逃げられる このままずっと付き纏われなきゃいけないのか?
琉心
…。
ガシッ
琉心
!
翔太
……誰?こいつ
貴志
いっ……痛っ!離せ!
琉心
…翔ちゃん
ホッ
翔太
……。
貴志
何して…
ギロッ
貴志
!
翔太
……警察、呼ぼっか
トスッ
翔太
…手、切られたのか?
琉心
あぁ…少しだけ
琉心
警察沙汰にまでしなくてよかったのに
翔太
…いや
翔太
するだろ普通
翔太
琉心は優しすぎんの
ぺラッ
琉心
ありがとう、助かるよ
翔太
俺、殴らなかったけど?
琉心
……ん?
翔太
偉いと思わないの?
琉心
当たり前のことなんだけど…
翔太
ほんと
翔太
見る目ないよね琉心は
琉心
…翔ちゃんはまだ子供だからわからないんだよ
琉心
普通の恋がどれだけ難しいか
翔太
…そういうもん?
琉心
……うん
琉心
でもきっと
琉心
翔ちゃんにはいい人ができるよ
翔太
……自分の心配しなよ
琉心
…うん
琉心
そうだね
翔太
……。
スリッ
翔太
最近寝れてなかったのもあの人のせい?
琉心
…そう、ずっと電話かけてきててさ
翔太
…琉心は
翔太
大人なくせに甘えるのが下手だね
琉心
…そうかなぁ
琉心
……じゃあ
琉心
ちょっとだけ肩貸してよ
翔太
…肩?
ぽすっ
琉心
…枕代わり的な?
琉心
少し寝れそう
翔太
え
翔太
このまま寝んの?体勢がきついんだけど…
琉心
……。
翔太
あっ!おい!寝た!?
疲れと安心が一気に来たその日は 初めて年下の翔ちゃんに甘えた日だったけど 心地よくて、どちらのか分からない心臓が やたらとうるさかった







