文化祭

文化祭当日

朝から学校は賑やかだった。

カラフルな飾り付けに、あちこちで聞こえる笑い声。

空には、快晴、風が気持ちよく吹いている。

ONE N' ONLYの6人も、教室でバタバタとラストスパート。

昨日夜遅くまでかかって作った装飾は、ちょっと雑だけど、めちゃくちゃ味があってかっこいい。

直弥が大急ぎでテープを貼り直し、

と、玲が一番に入り口を指さす。

その瞬間ーー

永玖と颯斗が、急に即興の呼び込みダンスを始めた。

リズムに合わせて体を揺らしながら

と、声を張り上げる。

通りがかった生徒たちは笑いながら立ち止まり、あっという間に人だかりができた。

哲汰は、慌てるどころか超冷静。

自分たちの模擬店（たこ焼き屋）の看板メニューを、さらっとおすすめする。

めちゃめちゃ説得力のある顔。

謙信は店の中で、たこ焼きを一生懸命ひっくり返してるけど、

時々失敗して

とさけび、隣で直弥が爆笑してフォロー。

わちゃわちゃしながらも、みんな全力で楽しんでる。 お客さんもつられて笑顔になってく。

昼過ぎーー

みんなで交代しながら模擬店まわったり、ステージイベントを見に行ったり。

そのたびに、永玖たちはどこにいっても目立って、すぐに人だかりができた。

最後は校庭に集まって、文化祭のフィナーレ。

ステージの上、みんなで肩を組んで

って大声で叫んだ。

オレンジ色の夕日が校舎を染めるなか、6人は、これまでで一番楽しい思い出を作ったんだ。