亮
杏里!今どこに居るんだ?
亮
俺が入院して1回もお見舞いに来ないと思ったら
亮
あの置き手紙!
亮
今どこだ?
亮
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応答なし
亮
おい、電話に出るか
亮
返信するかしろよ
亮
既読になってるぞ。
杏里
あー、はいはい
杏里
手紙に書いてあるとおりです。実家に帰らせていただきました。
亮
なんで!?
杏里
なんでって···そんな事も分からないの?
杏里
亮。あなたわね・・
杏里
私がプレゼントしたブレスレットを壊したのよ
杏里
許せると思ってるの!?
亮
え、ちょっと待って
亮
まさか、それが実家に帰った理由?
杏里
そうよ。当たり前じゃない。
亮
いや、壊したのは申し訳なかったけど、わざとじゃないのは説明したよな?
杏里
階段から落ちそうになった男性を助けたら、自分が落ちて大ケガで入院
杏里
その時にブレスレットが壊れちゃった。だっけ
亮
そうだよ
亮
俺だって、修理できるものならしたかったけど···無理だと言われてしまって
杏里
だからさ?
杏里
壊す時点で、もうアウトなわけ
亮
え?
杏里
私の愛がこもったプレゼントを壊すなんて
杏里
こいつ頭大丈夫か?って思ったよ
杏里
よりにもよって、愛する妻から贈られたものを···
杏里
どんな理由があろうと壊すなんてあり得ない!
亮
それ、本気で言ってるの?
亮
俺の怪我は、心配してくれないのか?
杏里
心から申し訳ないと思うなら、そんな言葉出てこないと思うけどね?
亮
壊れてしまったのは本当に、申し訳ないと思ってるよ
亮
だけどあれは!
杏里
あーもう。
杏里
申し訳ないと言いながら、言い訳するとかみっともない!
亮
じゃあ、俺はどうしたら良かったんだよ?
杏里
ブレスレットを壊さなきゃ良かったのよ
亮
いや、それはどうしようもなかった事で···
杏里
どんなに話しても平行線みたいね
杏里
もう離婚ね!
亮
え
杏里
もともと大した稼ぎじゃない上に、どうも言い訳がましい性格なんて
杏里
心の底から幻滅したわ
杏里
あとで、記入済みの離婚届送るから
亮
おい待て!
杏里
ちょっとは反省しなさい!
2ヶ月後···
梨子
こんばんは
梨子
こちら、亮さんのLINEでよろしいでしょうねか?
亮
はいそうです。こんばんは
亮
野原さんのお嬢さんですよね。お父様から伺っています。
梨子
はい。梨子です
亮
入院中、お父様と一緒にお見舞いに来てくださった時以来ですね
亮
その節は、わざわざありがとうございました
梨子
いえ!こちらこそ父を助けて下さってありがとうございました!
梨子
その後、お体の調子はいかがですか?
亮
はい、もう大丈夫ですよ
亮
仕事にも復帰していますから、ご安心ください
梨子
あの··でも
亮
どうしました?
梨子
人づてに聞いたのですが、
梨子
あの事故が原因で、奥様と離婚なさったというのは···
亮
ああ···はい
梨子
そんな!
梨子
父を助けて頂いたのに、そんな事になってしまうなんて
亮
ちょっと変な考え方をする妻だったのですから
亮
梨子さんが、気にすることないですよ
梨子
今は、一人暮らしをされているんですか?
亮
ええ、まぁ
梨子
あの!
亮
はい?
梨子
実は私、亮さんのところから近いところに住んでいまして
梨子
亮さんのことを時々見かけるんです
亮
あ、そうだったんですか?
梨子
失礼ながら、その···
梨子
お召し物が、アイロンがけされてないのかな、とか
梨子
時々駅まで走っていかれますよね。寝坊したのかな、とか
梨子
離婚されてから、生活が乱れてしまっているのかな···って
亮
あ、ああ…これはお恥ずかしいところを
梨子
良ければ、私に亮さんのお世話をさせていただけませんか?
亮
え?
亮
えええ!?
亮
いやいや、だって!
亮
梨子さん、まだ大学生でしょう?
亮
30過ぎたバツイチのおっさんの世話なんてさせれません!
梨子
お願いします
梨子
私、母が亡くなってからは父に男手一つで育てられましたから
梨子
父を助けて頂いたことは、私を助けて頂いたことと同じだと感じています
梨子
これは、その恩返しだと思って頂ければ!
亮
いやぁ、でもあなたのお父様がなんて言うか···
梨子
父にはもう、是非お世話して差し上げるようにと言われました
亮
え
梨子
あと、亮さんのご両親にも許可を頂きました
亮
はい!?
梨子
事故の件で、親同士が連絡先を交換していたので
亮
あ、ああ···そうでしたね
亮
すみません梨子さん。電話が入ったので少し、お待ちいただけますか?
梨子
はい、もちろん
10分後
亮
お待たせしました
亮
電話、うちの母からだったんですけど
亮
どうせ、生活が乱れているんだから、梨子さんのお言葉に甘えろと····
梨子
今の亮さんの暮らしを心配されていましたから笑
亮
まぁ、言われてみれば突然1人になっせいか全体に手が回らなくなってる····というか?
梨子
でしたら、
問題ないですよね?
問題ないですよね?
梨子
どうか、お世話させてください!
亮
は、はぁ…
梨子
お願いします!
亮
よろしくお願いします…でいいのかな?
1年後···
亮
梨子!今仕事終わったよ!
梨子
亮くん!お疲れまさま!
亮
梨子は大学の卒業式だったよね?どうだった?
梨子
何も問題なく、終わったよ
亮
卒業おめでとう
梨子
ありがとう!
亮
しかし、なんというか…
梨子
ん?なに?
亮
あれから1年近く立ったんだなぁって
梨子
あ、そっか。もうそんなに経つんだね
亮
正式に付き合い始めては半年だけどさ
亮
あの頃はなんというか…若い女の子に俺みたいなオッサンの世話させるなんて
亮
本当にこれでいいのか?って考えるばかりだったけど
亮
でも、今思えばうちの両親と梨子のお父さんに、外堀を埋められた気がする…
梨子
外堀って笑
梨子
でもね?
亮
ん?
梨子
今だから言えることだけど……
梨子
あの頃の亮くん、いつ倒れるかなって毎日ヒヤヒヤしてたんだよ
亮
え、そんなに酷かった?
梨子
そりゃあ、もう!
梨子
亮くん見る度に、やつれ方が酷くなってるんだもん!
梨子
そんなあなたの姿に耐えられなくてお世話を申し出したんだよ
亮
そうだったのか…
亮
流石にやばいなって自覚はあったんだけど、傍目にもそんな事になってたんだな、俺
梨子
元気になってくれて、本当に良かった
亮
ああ、俺も梨子が居て良かったと思ってる
亮
本当にありがとう
梨子
こちらこそ!
亮
ああ、そうだ。さっきケーキとシャンパンを買ったんだ
亮
ささやかだけど、卒業のお祝いをしよう
梨子
もしかして、この間話したケーキ屋さんの事?
亮
そう。梨子が食べたがってたチョコケーキをワンホール!
梨子
やったぁ!
梨子
わたしもね、亮くんが好きな筑前煮作ったの!
亮
お!楽しみ!
亮
梨子の筑前煮美味いんだよなぁ
亮
後もう少しで家に着く
梨子
うん、待ってる!
1年後……
杏里
亮ー?
杏里
そろそろ反省したかしら?
杏里
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不在着信
杏里
いつまでもすねてないで、返事しなさい!
杏里
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不在着信
亮
どちら様ですか?
杏里
やーね!私よ、私!
亮
あー、ワタシワタシ詐欺ですか、
亮
間に合ってますので、では
杏里
ちょっと、杏里だってば!
杏里
冗談も程々にしなさいよ
杏里
せっかく私から連絡してあげたのに
亮
あ、ブロックしてなかった。うっかりうっかり
杏里
ちょっと!!
杏里
このチャンスを逃したら、あなた後悔するわよ?
亮
チャンス?
杏里
もう1回聞くわね
杏里
反省した?
亮
何を?
杏里
私があげたブレスレットを壊した事に決まってるでしょ?
杏里
わざわざ離婚してまで考える時間をあげたんだから
杏里
流石にもう、反省したわよね?笑
亮
ああ……そういう事
亮
ブレスレットを壊してしまったことについては前にも言ったとおり
亮
申し訳なかったと思ってる
杏里
うんうん、全面的に自分が悪いと認めてるのね!
杏里
よろしい!
杏里
じゃあ、家に入れてちょうだい
亮
なんで?
杏里
なんでって、反省したんでしょ?
亮
壊れる結果になったのは申し訳なかったけど、あれは仕方がなかった
杏里
はぁ?
杏里
なによ!?結局反省してないってこと!?
杏里
呆れた…
亮
呆れたのはこっちだよ
亮
本当は俺の口から言わなくてもわかって欲しかったけど
亮
ブレスレットが壊れてしまったのは残念だし、本当に申し訳なかったと思ってるよ
亮
でも、人を助けるとっさの状況でそこまで考えていられるか?
杏里
だから!
杏里
私は壊した事そのものに怒っているんだってば!
杏里
なんで、こんな簡単なことが分からないかなぁ…
亮
ああ…つまり
亮
ブレスレットが壊れてしまった理由は「人命救助」による不可抗力でも許せないってことか
亮
その不可抗力が君にとっては言い訳にしか聞こえないんだね
杏里
そうそう。やっとわかったのね!
杏里
言い訳なんてしなければ離婚なんて面倒臭い事をさせなくてすんだのよ
杏里
分かったなら、早く家に入れて
亮
君と離婚して正解だったんだな。やっぱり
杏里
え?
亮
そりゃね、俺の考えが全て正しいとは言えない。でも
亮
「人として何が大切か」という点について
亮
君とは根本的に意見が違うみたいだ
杏里
なに?どういう意味?
亮
君と俺の価値観は根本から食い違っているんだ
杏里
だから何よ?
亮
君とやっていくには難しいってこと
杏里
はぁ!?
杏里
ちょっと待ちなさいよ!
杏里
いいわ、1度話す機会をあげるから
杏里
これが最後のチャンスよ
杏里
早く中に入れて!
亮
そのチャンスとやらは、必要ないかな
杏里
そんなに強がり言って。
私とヨリを戻せなくなってもいーのぉ?笑
私とヨリを戻せなくなってもいーのぉ?笑
亮
俺、先月結婚したんだ
杏里
は?
杏里
私と別れて2年で結婚!?
杏里
はや過ぎない!?
亮
念の為言っとくけど
亮
今の嫁さんと交際を始めたのは、君とは離婚してからなので、不倫でも、浮気でもありません
杏里
聞いてない!
亮
離婚して他人になった人への報告義務はないよね?
杏里
とにかく、家に入れなさいよ!
杏里
わざわざ来てあげたのよ!?
杏里
早くしなさいってば!
亮
もしかして前の家に行ったのか?
杏里
は?前の家?
亮
俺、新居に引っ越したんだ
杏里
え?
亮
あと、転職もしたから
杏里
は?転職?
亮
俺が助けた男性が経営するにヘッドハンティングされたんだ
亮
今は、そっちで役職もらって、頑張ってるよ
亮
という訳だから、前の会社に突撃して迷惑をかけるマネはしないでくれよ
杏里
それってまさか…
年収アップ…?
年収アップ…?
亮
では、失礼
杏里
ねぇ、その助けた人ってなんて名前でどこの会社?
杏里
私、その人と会ってないから名前すら知らないの。
杏里
ねぇちょっと!?
杏里
返事してよ。亮!
亮
一体なぜ今更…と知人に探りを入れたところ
亮
杏里は、離婚の理由をありのままに周囲に話して同情を求めたらしいのですが
亮
共感してくれる人は1人もおらず、考えた末
亮
俺に謝罪の期間を与えてヨリを戻せば
亮
自分が正しいと周囲に認めてもらえるはず!と考えたようです
END
誤字とか、間違ってる所あるかも(/∀≦\)てへっ♪♪






