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さかのぼること数分前
それは鴎外さんの一言で始まった
森鴎外
ひなた
森鴎外
森鴎外
森鴎外
太宰
ひなた
所々不安はあったし、 嫌な予感もしていた
嫌な予感は見事に的中した
太宰
ひなた
ひなた
嫌なのは恐怖
具体的に言うと、、、
……
怖い……
とっても教え方が怖いッッ
太宰
太宰
太宰
ひなた
ひなた
太宰
太宰
ひなた
間違える度にビクビク怯えてしまう……
不安しかないのだ
……でも
太宰
太宰
太宰
太宰
ひなた
分からないところは分かるまで 丁寧に教えてくれるし
何より頭に入りやすいのだ
意外と優しい……のか……?
でも……なんというか
雰囲気と言うか覇気と言うか……
考え事に集中して太宰さんの 説明をぼーっと聞き流していると
太宰
太宰
ひなた
太宰
太宰
ひなた
ひなた
全然聞いてなかった
太宰
ひなた
太宰
太宰
ひなた
やっぱり少し優しい……よね
ガリガリと机にかぶりつくように 勉強を続けて
時間は過ぎ───
〜数時間後〜
太宰
ひなた
太宰
ひなた
太宰
ひなた
ひなた
トンと指を突きつけた場所には 間違いしかない回答
太宰
太宰
本当に情けない
ひなた
太宰さんに ここまでしてもらっておいて
間違いを繰り返してしまう自分が 悔しい
ひなた
不安や失敗からの焦りと、自己嫌悪からの悔しさが溜まりに溜まって、
気づけばじわじわと 涙が溢れ出ていた
太宰
太宰
ひなた
急に泣き出した自分を見て太宰さんは 困惑しているように見えた
ひなた
太宰
太宰
太宰
太宰
太宰
ひなた
太宰
ひなた
太宰
涙を必死に袖でぐいぐい 拭いながら答えた
ひなた
ひなた
ひなた
太宰
太宰
太宰
太宰
あぁもう、と頭をくしゃくしゃ掻き回しながら太宰さんは自分に近づいてきた
ひなた
“殴られる”
失敗した
怒られる
自分は過去に受けた罵詈雑言や暴力、失敗の数々が鮮明に脳裏を過ぎり
近寄ってくる太宰さんが怖くて仕方がなく、振り払って逃げようとした
ひなた
ひなた
ひなた
太宰
振り払おうとした自分の手をガシリと掴んで、しばらく無言で見つめた後
太宰
そう言って目線を合わせるように しゃがんでくれたと思うと
ひなた
なにか暖かくて重みのある、心地のよいものが頭に乗っかった感覚があった
自分は
撫でられて…………いる……?
ひなた
太宰
ひなた
ひなた
ひなた
太宰
自分は突然の行動に慌てたが、太宰さんは顔を背けながら無言に強く 頭を撫でるだけ
悪い気は……しない
……かも
すると太宰さんは聞こえない程小さな声で渋々呟いた
太宰
太宰
太宰
その言葉で自分は確信した
この人は間違いなくいい人だ
撫でられる頭が暖かいから
自然と嬉しくなるから
恐怖なんて感じなかったから
この人はきっといい人なんだ
ひなた
ひなた
太宰
ひなた
太宰
ひなた
涙が消えたことも気にせず 口を引き上げて笑った
満面の笑みとはこの事だろう
自分は初めて深く感謝した
太宰
ふいと太宰さんが椅子に腰をかけた と同時に
誰かが扉を開けた事が分かった
中也
中也
目の前に立ったのはオレンジ髪のへんな帽子をかぶった男の人だった
男の人は呆然とした
中也
太宰
太宰さんが遮るように喋りかけた
太宰
中也
中也
太宰
中也
森鴎外
森鴎外
中也
中也
ひなた
ひなた
中也
ひなた
中也
中也
太宰
中也
中也……?というのは この人の名前だろうか
ひなた
中也
ひなた
中也
中也
中也
中也
ひなた
中也
太宰
中也
中也
太宰
太宰
中也
中也
中也
中也さんは自分の手元の 課題を見てピシリと固まった
中也
中也
中也
←グレてたのでまともに 教育受けてない人
太宰
←そこまで馬鹿だと思ってなかった人
ひなた
さっきから中也の帽子しか見てない人→
地獄のお勉強会の始まり(?)
中也
太宰
中也
一方森さんは
森鴎外
森鴎外
森鴎外
森鴎外
森さんが扉の隙間から静かに覗くと……
太宰
太宰
ひなた
中也
太宰
太宰
太宰
太宰
中也
中也
太宰
中也
森さんが見た光景は実にカオス
何故か増えた中也とひなたが隣同士に座って太宰に数学を教えられている状況
森鴎外
森鴎外
扉の隙間で困惑する
森鴎外であった
コメント
2件
太宰さぁぁぁぁん( ߹꒳߹ )可愛い過ぎませんか!?作品に面白さも可愛よさもあって凄すぎますよ!( ×ཫ×) 中也…勉強出来なかったんだね…予想は出来たけど、
青太宰可愛すぎかよ 私の事も撫でて全力で号泣する