三章十三話
残り2日
紫陽花
朝....?
湊
紫陽花⁉︎
カイ
起きたの!?
零雷
よかった…
俺は昨日心の中にいるとき丸一日眠ったきりになっていたようで心配されていた
湊
残り2日
俺は必死に何をすればいいか考えた
《本音は?》
突然聞こえた声
でも俺は本音を言った
紫陽花
ねぇ、ちょっといい?
零雷
うん
紫陽花
本音なんだけどさ
紫陽花
病気だから仕方ないって思ってたけど本当は心のどこかでまだここで生きたいって思ってんだ
紫陽花
もっとみんなと居たい
紫陽花
もっとみんなで色んなとこに行って、新しいこともして
紫陽花
でももうだめなんだ
紫陽花
諦めちゃってるんだ俺
今まで言えなかったこと、全部言った。
俺の本音をみんなは真剣に聞いてくれて
言い終わった後は誰よりも早く湊が
湊
本当の気持ちを言ってくれてありがとう。
泣きながら、言ってくれて
紫陽花
俺明日で死ぬ
紫陽花
つまりお別れ
紫陽花
治る頃にはもう会えないし
紫陽花
生まれ変わっても俺が覚えてても会えないかもしれない
紫陽花
それが嫌だ
会えないかも知れないって思うと明日が来て欲しく無いって思いが込み上げてくる
カイ
やっと本当の気持ち言ってくれたわ
零雷
どれだけ待ったと思ってるのよ
湊
うっ..............
紫陽花
湊は何かあったらすぐ泣くんだから、
湊
だってぇ
この時間は俺にとって一番の幸せで、忘れられない時間
でも時が経てば明日になる
今まで死にたいしか頭になかった
でもきっかけ一つで考えは変わる
俺は湊に、会ってから生きる意味を見つけて、大切な物が増えていくと同時に
生きたい、もっとみんなと一緒に居たい
綺麗事を言いたいって事ではないけど、
死にたいのには何かしらあって死にたいって思うそれは悪い事じゃないしいい事ではない
周りは話を聞いてあげて寄り添うことしか出来ない
きっかけを与える事が出来る
生きるきっかけさえあれば死にたいなんて思いは昔の遥か昔の事
泣きたければ泣けばいいとか
抱えられないものを抱えるな、無理するな
そんな言葉綺麗事ばっかな世界だけど、同じ思いしてる人は少なからずいて、気持ちを共有出来る人なんている
死にたかったら死んだらいいでも大切な人、生きていて欲しい人がいるならその人の為に生きて悲しませたくないなら生きて助けたい人がいるなら死ぬ気で助ければいい。
俺だって同じだ
それだけ、
辛いなら叫べ死にたいなら死んでもいいでも悲しむ人はいる