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苺赤
苺黄
苺青
苺桃
苺橙
苺紫
朝、スマホのアラームで目が覚める。もう兄は学校へ行ったのか、どこにもいない。母の声もしないので、どこかへ出かけたのかもしれない
…あ、今7時なんだ
ありがたいことに、高校は30分以内で着く。私がこの高校を選んだ、2番目の理由。父は仕事の影響で暫く帰って来られないらしい。大人しく待っていよう
散らかったリビングには母のものがぐちゃぐちゃと置いている。母の好きなジュース、お菓子、ネイルが主だ
誰もいないのにテレビついてるんだけど…
楽しそうな作り笑顔を浮かべるタレントたちを観ながら、テレビを消した
歯磨きをして、顔を洗って、メガネを付けて、髪を梳く
…何の匂いなんだろ、これ
よく家の中を漂っている、良い香り。何の匂いかは知りたくもなかった
苺赤
誰も見ていないのは分かっているが、やはり自分の見た目は気になるものだ。メイクをし始めたのは中学2年生あたりから。当時に比べれば上手くなっただろう
苺赤
もう7時半!?家出なきゃ〜!!!
苺赤
学校には、誰よりも早く着きたい。8時前に着けば生徒の中で一番早いはずだ
誰もいない教室。心を休められるから好きだ。自分の席につき、幼い頃からずーっと読み続けている本を開く
苺青
苺桃
苺紫
虹黄
今日はいつもより早いんだな、と思いながら頁をめくる
…いつ見てもヒロインって可愛いなぁ
この本はよくある恋愛小説だ。平凡な(と言っているが可愛い)少女がなぜかイケメンに溺愛される話。イケメンのことが好きだった幼馴染の可愛い女の子がフラれるところもセットだ
今の私の状況かなぁ(笑)
違うとするなら、イケメンをずっと好いていた私が可愛くないということ。それでどれだけ陰口を言われたことか。自分が1番悪いと理解しているところを言われるのは正直言って刺さる
苺青
天真爛漫で可愛い、愛されヒロイン
苺桃
イケメンで男女ともに人気なヒーロー
虹黄
苺紫
苺橙
剣桃
虹紫
虹青
星紫
虹黄
剣赤
その2人の周りを明るく飾る、友人たち
お似合い。
さとみくんの隣にいられないことは分かってる。近くにいられないのも。
先生
先生
クラスメートの輪にも、入れてないのかな