ここはキメツ学園、中高一貫校である。 これはそこに在籍するとある教師と教え子の物語である。
甘露寺蜜璃
(伊黒さん、今日も素敵!)
甘露寺蜜璃
(あ!こっち向いた!ああ、話してる姿可愛いなぁ)
伊黒小芭内
(甘露寺はいつ見ても可愛いな…)
伊黒小芭内
(…?甘露寺?なんでこっちばかり見るのだ…?)
──キメツ学園高等部にて、蛇は桜に呑まれる。
ある日の朝、甘露寺蜜璃は何時ものように登校し、席に着こうとした。
彼女の想い人が現れるまでは。
甘露寺蜜璃
…あれ、伊黒さん?
伊黒小芭内
どうした?甘露寺、そんなに慌てて
甘露寺蜜璃
あ、ええと…
これといった用事は無いんですけど…
これといった用事は無いんですけど…
伊黒小芭内
?では一体なんだと言うんだね?
甘露寺蜜璃
い、伊黒さんが見えたので嬉しくってつい…
(キャー!私ったら殿方に向かってなんて事を…)
(キャー!私ったら殿方に向かってなんて事を…)
伊黒小芭内
!そ、そうか…
いや、別に構わないのだがね、その…
いや、別に構わないのだがね、その…
甘露寺蜜璃
(はしたないっていう思われちゃう!
でもお顔が真っ赤、可愛い!)
でもお顔が真っ赤、可愛い!)
伊黒小芭内
あまり、他の男にはしない方がいい
勘違いされてしまうぞ
勘違いされてしまうぞ
甘露寺蜜璃
!は、はい!
伊黒小芭内
あと甘露寺
甘露寺蜜璃
?はい
伊黒小芭内
伊黒、先生な…
甘露寺蜜璃
はい!
(あああぁぁぁ、恥ずかしいわ!!)
(あああぁぁぁ、恥ずかしいわ!!)
伊黒小芭内
(はぁ…本当に勘違いするかもしれなかった…)
続く