次の日の朝、俺たち家族は唯斗が入院している病院に向かった。
裕貴
唯斗!!
唯斗
お兄ちゃん…。
裕貴
唯斗…。(泣)
俺は、こらえきれなくなり唯斗の前で涙を流した
裕貴
(くそ……。唯斗の前では泣かないって決めてたのに……。)
俺が泣いているのを見て、唯斗も両親も泣いている。
唯斗
ごめんね……。みんなに迷惑かけちゃって……。
お母さん
唯斗は何も悪くないわよ!
唯斗は抗がん剤の副作用で髪が抜けニット帽を被っていた。
お父さん
ちょっと飲み物買ってくるわ。
お母さん
私も行く
両親が病室から出ていき、唯斗と俺は2人っきりになった。
唯斗
ねえ、お兄ちゃん。
裕貴
ん?どした?
唯斗
こんな時にゆうのもなんだけど…
唯斗
俺、お兄ちゃんが甲子園で野球してる所をみたい!
裕貴
唯斗……。あぁ!分かった。お兄ちゃん甲子園に絶対でる!
唯斗
ほんと?!
裕貴
おう!ほんと!
唯斗
約束だよ!
裕貴
おう!
甲子園に絶対にでて、甲子園で野球をしている所を弟にみせる
これは、「弟との約束」だ。
裕貴
(唯斗との約束絶対に果たしてやる!)