No.10
湊と水輝はステージに上がった。
獅子頭連のメンバーの歓声が上がる。
獅子頭連のメンバー
獅子頭連のメンバー
獅子頭連のメンバー
桜
獅子頭連のメンバー
桜
水輝
湊
水輝が拳を構える。
水輝
湊も拳を構えた。
水輝
水輝は飛び蹴りをした。
湊
湊は顔の前に腕をクロスして防いだ。
水輝は少し弾かれ宙に浮く。
そこを湊が殴ろうとした瞬間、水輝は飛び蹴りをしてない方の足で蹴った。
湊
獅子頭連のメンバー
獅子頭連のメンバー
湊はもう片方の拳をブンッと音を立てて水輝の蹴りを横に流す。
水輝は逆立ちで着地し、バク転をして後ろに下がった。
湊
蘇枋
桜
獅子頭連のメンバー
獅子頭連のメンバー
桜
桜
湊が水輝に飛び込み蹴ろうとするが、水輝も腕をクロスにして防ぎ、弾いた。
湊が後ろに下がるがすぐに殴り掛かる。
水輝
また水輝が腕をクロスして防ごうとした。
湊
湊が寸止めをした。
水輝
湊
湊は腹に思いっきりパンチをした。
水輝
水輝がよろめきながら後ろに下がった。
水輝の口から血が垂れた。
水輝
湊
水輝は少し息を切らしながら湊に上から殴りかかった。
湊はまた防ぐ。
水輝
水輝は湊の脇腹を蹴った。
湊
湊の防御が緩み、水輝が湊の頭上にあった拳を振り下ろし、湊は地面に叩きつけられた。
湊
桜
水輝が後ろに下がる。
湊はよろよろしながら立つ。
湊
水輝
湊
水輝
水輝
湊
湊が水輝の顔面に殴り掛かる。
水輝は顔の前で拳を両手で止めた。
湊
水輝
水輝はちゃんと踏ん張れていなかった。 湊が水輝を壁まで押した。
桜達から顔はよく見えなかったが、水輝はなんとなく良い表情はしていないと、桜は思った。
湊は止められていた拳を押し返し殴った。
水輝
湊
湊
楡井
楡井
蘇枋
蘇枋
桜
水輝
水輝side
去年、あの日の天気は雨だった。
私は虐められて学校を退学させられた。
虐められた理由は、私が嫌われ者のあの人と関わっていたかららしい。
私は退学させられた日、虐めっ子達と喧嘩した。
“ 鬼灯千夏 ”
それは、“ 私 ”だった頃の自分。
千夏
虐めっ子との喧嘩に勝ち、私は息を切らしていた。
その時私は、初めて喧嘩が強い事を知った。
クラスの²/₃は虐めっ子、残りの¹∕₃は見て見ぬふりをする子だった。
あの人も、私のことを見て見ぬふりをしていた。
千夏
喧嘩が終わって虐めっ子達が倒れている姿を見て、我に返った。
私の手を見ると、血で真っ赤に染まっていた。
千夏
十亀
叫びそうになった瞬間、声が聞こえた。
十亀
十亀さんだった。
この時、私と十亀さんはお互いの事を知らない。
初めて出会った。
千夏
声が出なかった。
十亀
十亀さんが倒れている虐めっ子達を指差した。
千夏
なんとか声を出せた。
十亀
十亀さんは虐めっ子達の前にしゃがんだ。
千夏
十亀
十亀
千夏
十亀
千夏
十亀
千夏
千夏
十亀
千夏
十亀
十亀
千夏
千夏
千夏
十亀
千夏
私は少し悩んだ。
千夏の父
千夏の父
千夏の父
千夏の父
千夏の父
千夏
十亀
十亀
千夏
そうか、私が男になれば...
千夏
十亀
十亀が立ち上がった。
十亀
十亀
千夏
十亀
十亀
千夏
千夏
なんとなく、自分的に男っぽい偽名を作った。
十亀
千夏
十亀
千夏
十亀
千夏
十亀
千夏
この日から、私は“ 俺 ”になった。
俺達は、1度家に向かって歩き出した。
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