暇72
すちは俺を抱きしめたまま、 口を開いた。
その優しい声が、 俺の耳に届く。
あと何度、その声を聞けるのか。
すち
布団と、すちの温もり。
すち
すち
ずっと俺は、 彼を抱きしめる。
すち
すち
すち
…やめてよ。
すち
すち
いいよ、言わないでも…
すち
すち
大丈夫なのに…
すち
すち
自分のことが、 嫌いなの?
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その一言は、俺の心に 深く刺さった。
俺は、自分のことが…
すち
すち
すち
すち
その笑顔が、その声が。
その優しさが、その温もりが。
俺の中での、1番の宝物ってことも知らずに。
なんでそんなことするんだよ…
なんで、そんなこと…
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聞いてくるんだよ…。
誰かに、知って欲しかったんだ。
自分のことを。
自分は自分が嫌いだった。
体が弱くて、みんなと違う。
みんなと、同じようにできない。
そんな俺が嫌いだった。
すちと出会う前、そう、俺とらんが兄弟の時、 一度広い海に、両親と3人で行った事があった。
そうだね、らんはなんでかいなかった
3人で手を繋いで笑ってたはずなのに
両親は離婚して、 俺を連れた母は性格が変わって、
何かしたいって言ったら、 殴られて。
俺はもう、嫌いになった。
弱い自分が大嫌いだった。
すち
すちはなんども、そう頷いた。
そして俺を、 一層強く抱きしめた。
甘い匂いが強くなった。
すち
すち
『泣かないで』
すちは俺の目元に手を伸ばして、 こぼれ出す涙を拭った。
ひんやりした何かが、 頰に線を作った気がした。
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片目を瞑る。
涙で腫れてて、少し痛かった。
開かれてる片目では、 すちのまた優しい笑顔が見えた。
すち
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俺も笑う。
あーあ、 また泣いちゃった。
最近涙腺ゆるゆるだなぁ…。
死ぬ前に、体干からびそう。
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すち
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すち
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すち
すち
ひまちゃん
コメント
13件
ひまちゃーーーーーんっっ!!((え 続き楽しみ!((え、コメントそれだけ? 毎回感動的なの作れんのまじでなんで??
もう泣いちゃう…続き楽しみです!