*姉妹校交流会の最中に、五条を阻む帳が下りる。帳の中では、呪霊と呪詛師が高専を襲っていた。*
花御
……。

加茂憲紀
何故高専に呪霊がいる?"帳"も誰のものだ?

伏黒恵
多分、その呪霊と組んでる呪詛師のです。

狗巻棘
ゲホッ…。

加茂憲紀
何か知っているのか?

伏黒恵
…以前、五条先生を襲った特級呪霊だと思います。

神楽坂百合
風姿も報告と近いしね。

狗巻棘
ツナマヨ。

伏黒恵
そうですね、五条先生に連絡しましょう。

加茂憲紀
ちょっ…と待て、2人は彼が何を言っているのか分かるのか?

神楽坂百合
今はそんなことどうでもいいでしょ。

伏黒恵
相手は「領域」を使うかもしれません。距離をとって五条先生の所まで後退…。

花御
……。

*すると、花御は4人の方に近付き、
伏黒のスマホを破壊した。*
伏黒恵
っ!?

神楽坂百合
恵!

狗巻棘
「動くな」

*狗巻の呪言により、花御の動きは
一時的に止まった。*
加茂憲紀
赤血操術「苅祓」!

伏黒恵
はぁっ!!

神楽坂百合
っ!

*3人は同時に花御に畳み掛けるが、
ダメージが入らなかった。*
花御
……。

加茂憲紀
(ダメージなしか…。)

神楽坂百合
(この呪霊、あの時祓った呪霊よりも数十倍硬い…!次攻撃したら刃こぼれどころじゃ済まないかも…!)

伏黒恵
(五条先生と連絡をとろうにも、さっきの攻撃でスマホも壊された…。どうする?)

花御
やめなさい、愚かな児等よ。

神楽坂百合
っ!(まただ...!)

伏黒恵
(なんだこれ?音では何言ってんのか分かんねぇのに、意味は理解できる…。気持ち悪ィな。)

花御
私はただ、この星を守りたいだけだ。

加茂憲紀
呪いの戯言だ、耳を貸すな。

伏黒恵
低級呪霊のソレとはレベルが違いますよ。独自の言語体系を確立してるんです。

花御
森も海も空も、もう我慢ならぬと泣いています。これ以上、人間との共存は不可能です。

花御
星に優しい人間がいることは彼らも知っています。しかしその慈愛がどれだけの足しになろうか。

加茂憲紀
…狗巻を下がらせろ。

花御
彼らはただ「時間」を欲している。「時間」さえあれば、星はまた青く輝く。

狗巻棘
……。

花御
それと、今すぐそちらの少女をこちらに渡しなさい。

神楽坂百合
え、私…?

狗巻棘
っ!?

伏黒恵
(コイツ、百合狙いか…!?)

花御
今回、アナタを連れて来るよう頼まれたので。

加茂憲紀
何の目的だ!?

花御
素直に教える訳にはいきません。こちらの計画を簡単に話すわけにはいけませんので。

花御
もし、大人しくこちらに来てくれるのら、そちらの3人は見逃してあげてもいいでしょう。

神楽坂百合
っ…。

加茂憲紀
神楽坂!君は今すぐここから離れろ!ここは私達がどうにかするから…!

神楽坂百合
嫌です!例えそれが先輩命令だとしても、私は絶対逃げません。

伏黒恵
ここにいると死ぬ可能性だってあるんだぞ。

神楽坂百合
大丈夫だよ。その時はどうにかなるって!

狗巻棘
おかか…。

加茂憲紀
っ…、危険だと思ったらすぐに逃げるんだ。

神楽坂百合
はい。ねぇ、そこの特級呪霊!

神楽坂百合
何が目的が知らないけどさ、何があろうと、絶対にアナタの所に行かないから!!

神楽坂百合
なんなら、ここで祓ってあげる!!

花御
…なら、死して賢者となりなさい。

花御

