主
主
主
りく
今年中学生になる息子が言って、
お母さん
両親は顔を合わせた。
りく
りく
りくの言葉に、
お父さん
と、父親が首を傾ける。
りく
りく
りく
お母さん
そうたずねると、りくの方も、
りく
と、考え込んだ。
りく
と、りくは呟いて、
りく
りく
引き出しに入っていたアルバムを引っ張り出し、ページをめくった。
1枚1枚見ていっても、あの子の写真はどこにもなくて、写っていたのは、りくが1人だけの写真だった。
りく
りく
どれだけ探してもあの子が写っていない写真ばかりで、パタッとアルバムを閉じた。
りく
と、口にした。
お母さん
お母さん
お母さん
そう母親に言われて、
りく
と、返した。
お父さん
りく
夜
夜、布団の中で
お母さん
母親が話しかけて
お父さん
父親が答える。
お母さん
お父さん
お母さん
と、母親が頷いて
お父さん
お父さん
声をひそめて話した。
お母さん
母親の言葉に、
お父さん
お父さん
と、更に声をひそめて話した。
お父さん
父親が一息ついて、そう言った。
お母さん
お母さん
そう言いながら、明かりを消した。
お父さん
真っ暗な部屋の中で、父親は呟いて、
お父さん
と、口にした……。
主
主
主
主