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数分後、

オーロラの話を聞くため、 シゼは目立たない場所へと 移動しました。

そして

マリアやセオドア、カイト達は オーロラ自身の希望でシゼと共に 話を聞くことになりました。

シゼ

れ、

シゼ

レンさんの行方が分からないってどういうことですか?

オーロラ

…そのままの意味です。

オーロラ

レンドールは、シゼさんと朝ごはんを食べたあの日以来

オーロラ

一度も帰ってきていないんです…。

カイト

なんてことだ…

カイト

ちゃっ、ちゃんと探したのかよ!

カイト

アイツのことだ、

カイト

どこかで迷ってるとかじゃないのか?

セオドア

ルドルフ

(セオドアとルドルフが少しだけ距離を置いたところに立っている)

セオドア

…ルドルフ、レンというのは…?

ルドルフ

あー、説明してなかったっけ?

ルドルフ

1週間くらい前に、俺を腹パンしたガキだよ。

ルドルフ

シゼちゃんやギャザーの坊ちゃんのお友達で

ルドルフ

いつもは研究員のお手伝いをしてる子。

セオドア

なるほど

セオドア

ということは、あちらの女性は研究員なのか。

ルドルフ

うん、そうだね。

ルドルフ

ルドルフ

にしてもシゼちゃん、

ルドルフ

特殊な人物ばっかりと繋がってるんだな〜。

ルドルフ

余計何者なのか気になってきたわ。

セオドア

???

 

オーロラ

オーロラ

あ、

オーロラ

あのっ!!

オーロラ

みなさん、

オーロラ

本当にうちのレンドールを見かけてないですかっ!?

オーロラ

みんなで探したのに、全く見つからないんです…。

オーロラ

オーロラ

…っ、ぐす…うううっ。

オーロラ

ぁあぁあ…ッ!

シゼ

オーロラさん…。

カイト

…参ったな。

マリア

ええ。

シゼ

(行方不明になるなんて、)

シゼ

(一体どうしちゃったんだろう。)

シゼ

(ひょっとして、とんでもない記憶を思い出して)

シゼ

(それでいなくなっちゃったのかな?)

シゼ

シゼ

(いや、)

シゼ

(でも、それなら私かカイトにその記憶を話しにくるはず…)

シゼ

レンさん…

シゼ

一体どこに…。

シゼ

シゼ

シゼ

(ハッ、そういえば…)

“内通者と思わしき奴は 徹底的に調査するらしいわよ”

「シゼ!」

「部屋まで送るよ!」

「こっちだよ、ほら ボールキャッチして!」

「一緒にご飯食べようよ!」

シゼ

…。

シゼ

シゼ

ひょっとして…

シゼ

私のせいで…捕まっちゃったんでしょうか。

オーロラ

カイト

シゼ

なんか…噂で聞いたのですが

シゼ

ここの城を治めるローゼ女王が、

シゼ

私とマリア様のようなクリジア人が、

シゼ

敵国の王(クマイド・カーリア)の内通者じゃないかと

シゼ

疑っているらしいです。

シゼ

…レンさんは

シゼ

私と一緒にいることが多かったですし、

シゼ

もしかしたら…私のせいで

オーロラ

オーロラ

そ、そんな…。

マリア

シゼ…。違うわよ、きっと。

マリア

そんなこと、あるはずがないわ!ね?ルドルフ様。

ルドルフ

ええ。

ルドルフ

僕も大丈夫だと思いますよ。

マリア

ですよね、よかった…。

マリア

ほら、

マリア

大丈夫よ。シゼ。

マリア

私が嫁ぐまで2人でレンくんの帰りを待っていましょ、ね?

シゼ

…。

シゼ

はい…。

数分後

ルドルフ

それでは皆さま、

ルドルフ

セオドア様はこの後、会議への参加が予定されておりますため

ルドルフ

我々はここで失礼させていただきます。

マリア

オーロラ

そ、そうでしたか。

オーロラ

すみません、お忙しい中、話を聞いてくださって…

ルドルフ

いえいえ。

ルドルフ

レンドールくんの件は出来る限り、調査いたしますのでご安心を。

ルドルフ

それでは。

ルドルフ

いくぞ、セオドア。コソッ

セオドア

ああ…。

シゼ

…。

セオドア

シゼ

シゼ

(レン…、)

シゼ

(今頃、何してるのかな。心配だよ…)

セオドア

…。

セオドア

セオドア

シゼ。

シゼ

セオドア

今日はありがとう。

セオドア

シゼのおかげで、今日は嬉しい気持ちになれた。

セオドア

シゼはとってもいい人だよ。

セオドア

いい人には、きっといいことが返ってくる。

セオドア

セオドア

だから、

セオドア

きっと大丈夫だよ。

セオドア

シゼも、その友達も。

シゼ

!…

シゼ

っ…

シゼ

ありがとうございます…。

セオドア

ううん、またね。

ルドルフ

…。

マリア

セオドア様…優しいお方だったわね。

シゼ

はい…

シゼ

(おじさんに追いかけられた時、)

シゼ

(図書館の時、)

シゼ

(そして今)

シゼ

(セオドアは、いっつも私を助けてくれるな…。)

カイト

ほんと、美味しいところ取られて悔しいぜ。

カイト

俺からも言っとくけど

カイト

マリアもシゼも、クリジア人だからっていって

カイト

あまり重いこと考えんな。

カイト

そんな暇あったら、レンの行方のことを考えとけ

マリア

はい。

マリア

ぼっちゃまも優しいお方ですね、

マリア

ぼっちゃまの言う通り、そうすることにします。

カイト

カイト

そ、そうか…うん、それでいいんだ。

カイト

カイト

おいシゼ!お前もわかったか!

カイト

お前にはマリアの結婚をサポートする仕事もあるんだ!

カイト

変なこと考えんじゃねぇぞ!

シゼ

…。

シゼ

シゼ

(セオドアって、本当に心もイケメンだよなー。)

カイト

おい、聞いてんのか。

シゼ

(エリート貴族なのに、)

シゼ

(私やマリアを守ってくれて、おまけに紳士で)

シゼ

シゼ

(あんなにに優しいだと)

シゼ

(奥さんにはもっと優しいんだろうな…)

シゼ

(…いいなぁー。)

シゼ

(奥さんが羨ましいな…。)

シゼ

 

ドキッ

 

 

シゼ

(ん?)

シゼ

(((((ちょっと待って!?)))))

シゼ

(((((今さっき、ドキッてなった⁉︎)))))

シゼ

シゼ

(セオドアが旦那さんなところを想像した時、胸がドキッてなったんだけど。)

シゼ

(なんでそれでドキッとしたの?)

シゼ

(((((自分気持ち悪すぎない!?)))))

シゼ

シゼ

(え?なんでなんでなんで?)

シゼ

(私、セオドアのこと…好きでも何でもないのに…)

シゼ

シゼ

(ただ、かっこいいな、優しいな…って思ってるだけなのに。)

シゼ

ドキッ

ドキッ

ドキ…

シゼ

っ…。

シゼ

(なんでさっきから胸がドキドキしてるの!?)

カイト

おい!聞いてんのかブス!

カイト

変なこと考えんなっつてんだよ!

シゼ

シゼ

ハッ!

シゼ

は、はい!

シゼ

すみません!

シゼ

シゼ

ちょっとスカイダイビングしてきます!

カイト

へ?

マリア

すかいだい…何?

シゼ

それでは!

ダッ!

(シゼが走る)

カイト

え、あ…ちょ、おい!

マリア

…すかいだい、何?

ルドルフ

セーオドアさー。

ルドルフ

なんでシゼちゃんにあんな優しいわけ?

シュルッ、パサッ…

(セオドアが着替えてるのをルドルフがソファに寝転がりながら見ている)

セオドア

…なんだ、悪いのか?

セオドア

落ち込む人に優しくするのは当然だろ。

ルドルフ

えー?

ルドルフ

にしてはめっちゃ優しい気がしたんだけど。

ルドルフ

声も優しいし、

ルドルフ

目もマリアやオーロラより合わせてたし

ルドルフ

言葉遣いも変えてたじゃん。

セオドア

当たり前だろう

セオドア

あの子は18歳、まだ大人が怖く見える歳だ。他より気を遣って当然だろう。 

ルドルフ

ふぅーん…。

セオドア

…。

セオドア

会議の合間に、少し勉強がしたい。

ルドルフ

!、また医学の勉強すんの?

ルドルフ

がんばるねぇ。

セオドア

ああ。

セオドア

少しだけ1人してくれるか?

ルドルフ

おっけー。

ルドルフ

じゃあ時間になったら呼びにくるから。

 

ガチャッ

セオドア

…。

————

————

…どうやら

————

今日も貴方を見つけてくれる救世主は来ないみたいですわね。

————

いい加減、

————

ギリカール人として生きる決意をしたほうがいいんじゃなくて?

————

————

レンドールくん?

シモン(レン)

シモン(レン)

ッ…

(牢獄の中で指紋が 四肢を拘束されている)

シモン(レン)

シモン(レン)

その名前で僕を呼ぶな

シモン(レン)

僕はシモン・シリウスだ!

シモン(レン)

王子に忠誠を誓ったこの僕は、

シモン(レン)

何があろうと、お前らギリカールの手下にはならない!

————

へぇ〜

————

記憶を取り戻した瞬間、

————

私達に拘束され、

————

牢獄で手足を縛られ、

————

何も食べさせてもらえず

————

何回も鞭で打たれていらっしゃるのに

————

まだそんな態度が取れるんですね。

————

そんなにあの王子が大事なのですか?

シモン(レン)

当たり前だ!

シモン(レン)

クマイド王子は、

シモン(レン)

戦いに負け続けていた僕らに希望をもたらした!

シモン(レン)

そして、国民の平和を思って誰でも入れる学校を作ったり、

シモン(レン)

福祉に多額のお金をかけてくれた!

シモン(レン)

お前らのような、

シモン(レン)

クリジア人から金を搾り取って

シモン(レン)

兵器や戦争に使うような、無駄なことを、あの方は絶対しない!

シモン(レン)

あの方は、我らの希望だ!

————

…。

バチンッ!

(鞭でシモンの顔を叩く)

シモン(レン)

うぐ…っ!?

————

うふふふ。

————

ふふふ、

————

ふふふふふ。

————

————

ッ、ハァー…。

————

餓鬼のくせに我が国を侮辱するな。

————

記憶を思い出した途端、吐き気を催す話ばかりしやがって

————

お前の国のせいであの方がどれだけ苦しんだか知ってんのか、あ?

シモン(レン)

…ッ。

————

はぁー、ムカつく。

————

お前なんか記憶を忘れたまま、

————

のんびり死んでくれればよかったのに。

 

——-様、

 

例の薬の準備ができました。

————

————

あら、ありがとう

シモン(レン)

シモン(レン)

何をするつもりだ!

————

うふふ、

————

やっと来ましたわ。

————

シモンさんが、気持ち良くなる瞬間が…やっと、やってきましたわ。

シモン(レン)

っ…?

————

シモンさんは

————

今から、この薬でうーんと気持ち良くなって、

————

私達の犬になっていただきますわ。

シモン(レン)

ッ…な、

シモン(レン)

お前!

シモン(レン)

も、もう一度、僕の記憶を消すのか!

————

あら、

————

そんなことしませんわ。

————

貴方はこれから、飢えたギリカールの獣になるんですの。

————

そして、

————

ギリカール人の顔に泥を塗った

————

シゼ・ノーディンとマリアを殺してもらいますわ。

シモン(レン)

!?

シモン(レン)

シ…シゼを!?

シモン(レン)

シモン(レン)

ッ!

シモン(レン)

や、やめろ!

シモン(レン)

僕に触るな!

シモン(レン)

いやだ!誰か…!!

シモン(レン)

助けてくれぇぇえーッ!!!!

第13話 おわり

とある物書きの挑戦譚 【第三期】

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コメント

4

ユーザー

執筆お疲れ様です😥 セオドア様を意識して、胸がドキドキしちゃうシゼちゃんが初心で可愛いし、何か私情がありそうなセオドア様も気になります…💘 レン様基、シモン様がとにかく心配で心配でたまりません… 続きが本当に楽しみです……😭

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