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俺が高校一年生の頃の話
漸く夏休みに入り 帰宅部だった俺は休みの毎日をたんと満喫していた
俺が住んでいるところは周りが山川で囲まれたザ・田舎 でも嫌いじゃなかった 空気も飯もうまい 最近はWi-fiも普及しつつある
ある日のこと 何の前触れも無く、奇妙な現象が俺を襲った
???
突然来た謎の通知
蓮
思わず返してしまった 後々、返信なんて愚かなことをするんじゃなかったと 心の底から後悔している
???
蓮
???
"ポポポ" というメッセージしか送ってこなかった 無知な俺はただの悪戯と自己解決をし そのまま放置しておいた ブロックをすべきだった
???
次の日の朝も"ぽぽぽ"とだけ送られてきた
その日は親戚が来て立て込んでおり 面倒だからとそのまま放置をした
流石に不可思議ではあるので 叔父にこのことを話してみた
俺の話を聞いた途端 叔父の笑顔が途端に消えた
「いいか、もうそれに絶対返信するな」 これだけ言われて話は終わりになった 返信をするな とだけ言われてしまうと流石に色々気になってしまう
???
どれだけ無視しても相手は懲りない 叔父の言うのおり返信はせず しばらく様子を見ることにした
???
相変わらず1日に数回のペースで来る
???
半角と平仮名カタカナが入り混じって読みにくい
いつになったら消えるのだろう 何日放置しても奴は懲りない ペースが遅いので通知はそこまで貯まらないから良いものの 流石にゲーム中にこいつの通知バーが降りてくるのは尺に触る
???
しばらく経ったある日 操作を誤り既読をつけてしまった
???
既読をつけた次の通知 何故か奴は元気そうだった
???
何かを訴えかけているような文体に見えた
ぽぽぽ としか書かれてないけど
???
既読をつけてしまった日から 通知が来るペースが少し早くなった
???
遂に"ぽ"以外を話すまでになってしまった
これを叔父に見せると "はとぽっぽ" と言う文で顔を顰めた
???
???
はとぽっぽを歌っていた
確かに"ぽ"が多い 「ぽっぽっぽ、はとぽっぽ」 以降は歌おうとしない
???
遂に人語を話した
奴の何が240なのだろうか ぽっぽの正体がよくわからない
???
この文を見たときは流石に蒼ざめた 奴が何故自分が高校生というのを知っている
???
"ぽ" が無くなった 代わりに奴が変態と化してしまった
「もう返事していんじゃね?」 叔父は若干引き気味にそう言った
蓮
???
蓮
???
わかんねーよ
人語を話したと思ったらまた"ぽっぽ語"に戻ってしまった
蓮
???
蓮
???
蓮
何故だろう ぽだけで相手が何を伝えたいか分かってしまう 会話が成り立ってしまう
遂に末期を迎えたか、俺
???
???
それ以降 奴からの通知は来なくなった
アカウントも消えてしまったらしい
後から叔父に聞いた話なのだが 奴の正体は"八尺様" 身長240センチ程の巨人 鳴き声は「ポポポ」 未成年男子を狙う変態都市伝説ショタコンババアらしい
何故八尺様が俺のところに来たのかはよくわからない
本来であれば 隔離をして追い払わなければ取り憑かれてしまうのだが
自分がショタじゃないと告げただけで諦めてしまうとは 俺の悪運が強いのか 奴がただの馬鹿なのか 謎に包まれたままだ
正直そこまで怖くなかった為 時が経つにつれて次第に記憶が薄れていった
稀に周りが八尺様の話をする それは身の毛もよだつ恐ろしい話なのだが 自分が遭った八尺様は一体何者だったのか ただの悪戯だったのだろうか
八尺様
八尺様
八尺様
謎が深まるばかりだ