泣きたくなった時 崩れそうになった時
私は私を殺す
自分の感情を殺して 隠していた笑顔を貼り付ける
『大丈夫だよ』 という名刺も渡して
そそくさと逃げる
誰もいなくなった時 私は私を生かす
誰にも見られぬよう 少し弱らせて
笑顔の仮面をズラす
今この時
『可哀想』 という付箋を貼られて
私を覆い隠す
仮面を付けていようが 外していようが
邪魔でしかない付箋によって 関係なくなる
何度剥がしても破っても
『無愛想、価値なし』 という新しい付箋を貼られる
私は私を覆い隠して 殺して 生かして
ボロボロになったこの一つの体で また歩いて行く
目の前には 前の誰かが作った泥道が
周りには 引きずり落とそうとする獣がいるが
例え手足を失おうと 私の感情を持って歩いて行く