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世界は、よく晴れていた。
雲は高く、風は穏やかで、 遠くの街からは人の声が微かに聞こえる。
何もおかしくない
――はずだった。
シトラ
丘を登りながら、 シトラがぼそりと言った。
アクエル
先頭を歩くアクエルは、振り返って笑う。
太陽の光を背に受け、その笑顔は眩しい。
アクエル
シトラ
シトラは肩をすくめる。
シトラ
フィン
後ろから、フィンが軽い調子で割り込んだ。
だがその目は、 周囲の景色を逃さず観察している。
フィン
フィン
アクエルは足を止めた。
アクエル
フィン
フィン
フィン
アクエル
フィンは即答しなかった。
フィン
三人の目的地は、 地図にも正式には載っていない小さな遺跡だった。
探索者としての仕事。
世界の異常を探し、
“作り直すべき歪み”を 見つける。
遺跡は、ひどく古かった。
だが奇妙なことに、崩れ方が均一すぎる。
シトラ
シトラが壁に触れながら言う。
シトラ
アクエル
シトラ
アクエルは黙って奥へ進む。
胸の奥が、ずっとざわついていた。
理由はわからない。
だが、この遺跡に入ってから、 何かを“思い出しそうで思い出せない” 感覚がある。
アクエル
アクエルが立ち止まった。
中央の広間。
床には巨大な魔法陣が刻まれている。
だが、途中で
――断ち切られていた。
アクエル
フィンがしゃがみ込み、指でなぞる。
フィン
シトラ
シトラが眉をひそめる。
フィン
アクエルの背中に、冷たいものが走った。
アクエル
二人が彼を見る。
シトラ
アクエル
アクエルは言葉を探す。
アクエル
アクエル
アクエル
沈黙
フィンが、静かに立ち上がった。
フィン
一瞬、言葉を切る。
フィン
シトラが鼻で笑う。
シトラ
フィン
フィンは笑わない。
フィン
アクエルは、魔法陣を見下ろした。
アクエル
彼は、拳を握る。
アクエル
アクエル
光が、微かに灯った。
アクエル
アクエル
シトラ
シトラの声が鋭くなる。
シトラ
アクエル
アクエルは迷わない。
アクエル
シトラ
アクエル
シトラは視線を逸らす。
シトラ
アクエルは答えに詰まる。
だがすぐに、笑った。
アクエル
その言葉に、 フィンは何も言わなかった。
ただ、 どこか遠くを見るような目をしていた。
遺跡を出ると、 太陽はまだ高かった。
世界は平和で、 空は青く、 何も終わっていないように見える。
シトラ
帰り道、シトラが言った。
シトラ
アクエル
シトラ
アクエルは、笑顔で頷いた。
アクエル
その言葉が、 どれほど危うい希望かを――
この時、誰も知らない。
太陽は、まだ沈まない。
アクエル
アクエル
シトラ
シトラ
フィン
フィン
この3人は探索者