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向日葵@一次創作家
いつかのどこか
白髪の男と黒髪の男だけがいる
それ以外はただ黒
比喩ではなく2人以外本当に黒しか無いのだ
その黒の中2人は静かに向き合っている
先に口火を切ったのは白髪の方だった
訝しんでいるような低い声で黒髪に尋ねた
黒髪はさも当然かのように軽く返す
そう言って柔らかく笑う
あの計画は、と小声で付け足す
白髪が黙り込む
白髪の長い睫毛が僅かに動く
面白がるように言う
その話題を出された瞬間白髪が食い下がる
目を細めて黒髪を睨みつける
吸い込まれるような漆黒の目で白髪を微笑む
白髪はくるりと踵を返しどこからか現れた扉を開く
白髪が帰ろうとすると黒髪は露骨に残念がる
白髪の嫌味は無視して黒髪の男はにっこり笑って手を振って見送る
13年前
荒れ果てた元々は街だったところにまだ年端もいかない少年が座っていた
その少年の服は所々破けており、怪我をしているようだった
魔王軍による侵攻は英雄によって防がれたものの今度はその英雄を巡って戦争が起きてしまったのだ
漠然とした絶望感が少年を包む
そんな少年の前に──
15歳くらいの青年が現れる
か細い声で少年が尋ねる
眼前に広がるのは城と言っても差し支えない程の屋敷だった
青年が言うにはこの中にこの少年の親戚、と名乗る者がいたとのことだ
揶揄うように口角を上げる
口惜しげに少年が反論する
寂しげに独り言を零す
めんどくさそうに無理矢理屋敷に入れようとする
少し躊躇ってから後ろめたそうに言う
さっきより少し大きい声で話しかける
数秒止まったあとに素っ頓狂な声が青年の口から出る
それは冗談で言っているようには見えなかった
少しの間の後青年は笑いだす
10年後
あまりにも唐突な報告に寝起きのアルヴァンの思考は機能を停止する
王都ナールにて
王都は10年前の惨状を全く感じさせないほど栄えている街並みをシャレイアとアルヴァンは歩いていた
と言ってもただ散歩に来た訳ではなく仕事としてこの街に来ていた
シャレイアの背中を見てしみじみ感じる
変わったのは彼だけではなくあのときの青年もだった
コメント
6件
最初話してるのって███ともしかして…
うふっはぁぁぁい! 重いな…悲しいですねぇ…
うひゃああああああ短い!!!!!!!!!!!!!!!!