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俺たちだってチヤホヤされたい BL

第1話 - 第1話

2025年06月11日

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あ

俺たちだってチヤホヤされたい BL

チーやん

攻

ホーやん

受

俺らはいつものように何十時間も電話をしていた。

いやここまできたら何も話すことが無くなってきて困る。俺も忙しいし。

ホーやん

…ってことでそろそろ切らね？

チーやん

えーー！！…やだっっ！！

チーやん

いやだいやだ〜！もっとホーやんとお話するの〜！！

ホーやん

駄々こねるな気持ちわりぃ

ホーやん

小学生か

通話相手は勿論コイツ。「チーやん」。

The・めんどくさいタイプの男。

ホーやん

（眠い…）

なんてことを考えているとチーやんが突然大声を出した。

チーやん

あ！！！！じゃあさ！恋バナしよーぜ！！！

軽く鼓膜が破れるくらいにうるさい。

ホーやん

うるさっ…

ホーやん

みみしぬ…

チーやん

あぁ、ごめん…っ笑
つい、ホーやんと話すの楽しくて…笑

ホーやん

…はいはい

ホーやん

…てか、恋バナとか中学生か

チーやん

お！ちょっと年齢上がった！！

ホーやん

そこじゃねぇだろ

俺はチーやんのボケ？を適当にどんどん流していった。聞いてても意味ないし。

チーやん

じゃあ…ホーやんの好きな子は〜？

ホーやん

いない

チーやん

えーーつまんないの〜。

ホーやん

べつにいいだろ

ホーやん

……てかお前はどうなんだよ

チーやん

…あぁ、俺？

チーやん

俺はね〜…

チーやん

いぃ〜〜〜まぁ〜〜〜

ホーやん

はやくしろよ

チーやん

……っす！！！

ホーやん

…っえ

こいつ、好きな人とかいたんだ。 …まあ、俺はどうでもいいけど。

でも「いる」なんて言われたら少し気になって来たので色々質問してみた。

ホーやん

……、だれ、

チーやん

いや言うわけねぇだろ笑

ホーやん

…ヒント。

チーやん

…ねぇホーやん

チーやんは少し間をおいてから俺の名前を呼んだ。

さっきとは打って変わって、落ち着いた声。この声を聞くのは初めてのようで、初めての感覚ではなかった。

ホーやん

…ん、何

チーやん

…嫉妬、してる？笑

ホーやん

……はぁ…、？

チーやんは意味の分からないことを言ってきた。誰が？誰に？？

…俺が、チーやんに？？？

……そんなわけ、ないだろ。

チーやん

いや〜ほんとに？
さっきから慌てて質問してるなぁ〜って。

チーやん

ねぇ、ほんとに嫉妬してない？

ホーやん

だから…

ホーやん

するはずが…。

…ない？

ホーやん

（…いや…。）

もしかしたら、無意識のうちにしていたのかもしれない。

ホーやんの好きな人が誰か気になった。すごく、寂しかった気がした。

ホーやん

（もしかして……。）

ホーやん

嫉妬した…かも

俺はほんとに微かな…今すぐにも消えそうな声で、そう伝えた。

まあ、声量が少なかったし、聞こえないとも思うけど。

チーやん

…えっ、あ、……えぇっっ…、！？

チーやん

ほ、ほ、ほんとっ…っ、！？

チーやん

し、嫉妬したの…！？ホーやんが！？俺に！？

ホーやん

そんな、驚くことじゃねぇだろ

ホーやん

（てか聞こえてたのかよ…）

ホーやん

お前から聞いてきた癖に…

チーやん

ははっ、確かに〜笑

チーやん

じゃあじゃあ、

チーやん

俺の事、すき？

ホーやん

…はぁ？

ホーやん

なんでそんなこと言わなきゃ…

チーやん

え、だって気になるもん！！

チーやん

おーねーがーいー！！！

そうやってチーやんは駄々をこね始めた。

まあそれはいつものことだから、どうでもいいんだけど…

今回は少し違う。

チーやん

え、てかなんでダメなの！？

チーやん

「好き」か「嫌い」の2択しかないんだよ！？

ホーやん

…

ホーやん

チーやんが好きな人教えてくれたら、俺も教える。

チーやん

…えぇっ！？

チーやん

ちょっとそれ卑怯ー！！！

ホーやん

卑怯でかまわん

チーやん

…誰にも、言わない？

ホーやん

…言わない

チーやんはさっきより少し声量を落としながらこういった。

チーやん

俺の好きな人は…

チーやん

お前だよ

ホーやん

…

ホーやん

…は

チーやん

…あ、もしかしてもしかして！今の俺かっこよかったー！？

ホーやん

…え、ぇ、？

チーやん

いやーさすが俺！やっぱりイケメンだなぁ〜！

ホーやん

はぁ…あんたさぁ…

チーやん

ん？なに？

ホーやん

ちょっともう1回言ってくれない？

チーやん

えー？しょうがないなぁ…

チーやん

俺の好きな人は、お前だよ、お前。

ホーやん

…？

チーやん

はぁ！？！？なんでピンときてねーんだ！！！

ホーやん

…いやだって今、撮影してないよね？

ホーやん

誰のこと言ってんの？

チーやん

…え、ホーやんまじか…笑

チーやん

ここまで言って分からないことあんまないぞ…笑

ホーやん

は？

チーやん

じゃぁ…もうはっきり言うね。

チーやん

俺は、

チーやん

───（ホーやん）のことが好きなんだよ。

ホーやん

…いや思いっきり俺の本名やないかい

チーやん

はははっ笑笑

いやそれどころじゃねぇ。

てか…え？

ホーやん

…え、…、

ホーやん

ん？

ホーやん

え、

ホーやん

は

チーやん

っ…笑

チーやん

焦ってるのもかわいい…、笑

ホーやん

…いや、普通焦るだろ

ホーやん

友達だと思ってたやつから急に好きなんて言われて…

チーやん

まぁ…それもそうか！笑

チーやんは平然としていた。

まるで当たり前かのようだった。

どうしてそんなに冷静でいられるのか分からない。

チーやん

…じゃあさ、

チーやん

今、お返事聞いていい？

チーやん

「はい」か「YES」で答えてね

ホーやん

…断る選択肢ないじゃんか

チーやん

んふふ笑笑

チーやん

だって、ホーやんは俺の事振らないかなーって、笑

チーやん

えほんとに振らないよね！？！？

ホーやん

…

正直自分でも分からない。

チーやんのことは勿論信頼している。

俺の唯一の友達と言っても過言ではない。

でもチーやんは俺と違って「陽」側の人間だから…俺とは釣り合わないんじゃないか…？

しかも、俺、彼女いたことないぞ…。初めて付き合う相手がチーやん…？

でもここで振ったとしても、もう前の関係には戻れない気がする… まあOKしたとしてもそうなるか。

ホーやん

…

チーやん

え、ねぇそんなに真剣に考える！？！？

チーやん

すぐパッて答え出してくれるかと思ってたんだけど…

ホーやん

いや…そりゃ真剣に考えるだろ…

ホーやん

だって、

ホーやん

嘘じゃないんだろ？

チーやん

…うん

ホーやん

それだったら俺も真剣に答えてあげようって思うじゃん

チーやん

ホ、ホーやんっ…！！

チーやん

…いま、めちゃくちゃぎゅーーってしたい…。

ホーやん

…遠隔で？

チーやん

…今から会って、笑

ホーやん

今、夜中の2時だぞ

ホーやん

…いやてか俺OKしてないんだけど

危ない。完全にあいつのペースに飲み込まれるところだった…。

チーやん

え、じゃあはやく教えてよ…焦れったいな…。

ホーやん

え…

ホーやん

ん…

ホーやん

え、えっと…

チーやん

うん

ホーやん

…すき

チーやん

…へっ、？

ホーやん

…満足？

ホーやん

もう、寝るからな

チーやん

いやいやいや！！！

チーやん

言い逃げやめて！？！？

チーやん

俺のこと、好きなの！？

ホーやん

…そうかもって、思っただけ

チーやん

じゃあじゃあ、付き合っていいってこと！？！？

ホーやん

…言わなくても、分かれ。

チーやん

えぇ…ダメかぁ…

ホーやん

ちげぇよばーか

ホーやん

良いってことだよ

チーやん

……っえ！？！？

ホーやん

…あ、（言っちゃった…）

チーやん

ぅ、わ、、うわ…っわぁ…っ、

ホーやん

ちいかわ化やめろ

チーやん

うれし"ぃ"……

ホーやん

…そんな、泣くこと？

チーやん

ぅ"ん"っ、

電話の奥から鼻をすする音が聞こえた。相当…俺と付き合えて嬉しいのか。

チーやん

ホーやんっ、

ホーやん

…ん

チーやん

好きだよ

チーやん

大好き

チーやん

めーっちゃ、好き

ホーやん

っ、…

なんか、変な感じ。

耳元で囁かれてるから…変にゾクゾクする。

チーやん

ねぇ、ホーやんは？

チーやん

俺のこと、好き？

ホーやん

…うん

チーやん

ねぇー！違うでしょ！？

チーやん

「うん」じゃなくて、言葉で伝えるの！！わかる？

チーやん

こ・と・ば！！

ホーやん

ぁ"〜もう…

ホーやん

好きだよ、うん。

ホーやん

好きだからもうやめて

チーやん

…ぁ、ありがと…。

ホーやん

……なんでお前が照れてるの？

チーやん

う、うるさーい！！

チーやん

ホーやんが可愛すぎるのがいけないんだ！うん！そうだよ！！

ホーやん

…おれ、可愛くない

チーやん

可愛いよ！めちゃくちゃかわいい〜！もうそういう所がかわいい！

ホーやん

…っ。

ホーやん

ふーん…

チーやん

…もしかして、照れちゃった？

チーやん

かーわい

ホーやん

へぁっ、…

チーやん

…え

ホーやん

…あっ、ごめっ、変な声出た…。

チーやん

え、あ、か、可愛いから大丈夫！

チーやん

ま、まあまたいつかもっとその声聞ける日が来るしね！

ホーやん

…は？なんの事？

チーやん

……

ホーやん

なんで黙るんだよ

チーやん

…内緒。

チーやん

その時になったら教えるね。

ホーやん

はぁ…？

…やっぱ。良く分からねー奴だな。こいつって。

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