[Another Story] Episode kr
過去編 開幕
ごく一般的な家庭だった。
家族構成は、父、母、姉、俺。
4人家族だった。
特に家族内でいざこざがある訳でもないし、全員仲がいい。
だから、俺は今日もなにも思うことなく学校に行った。
幼い頃のkr
krの母
さっき、家族内でいざこざがないとは言った。
でも、その代わり大きな悩みがある。
それは、"病気"だ。
俺の"姉"が、命に悪影響を与える病を患っている。
今の姉の状態は深刻だ。
それこそ、既に歩けないところまで悪化している。
まだ、話せるし、性格も明るいけど。
それでも、手術という選択肢がありながらなんで手術をしなかったんだろうって思う。
もちろん、手術を受けなかったことには理由がある。
1つは、成功率が低い。
下手すれば死んでしまう可能性もある。
でも、それ以上に俺が手術を受けた方がいいと思った理由。
それは、このまま放置するとどっちみち死んでしまうからだ。
実を言うと、既に姉は余命宣告をされている。
だから、失敗する可能性があろうとも、少しでも成功する可能性があるならと。
俺は、手術を受けた方がいいと思った。
それで、長い時間姉と居られるのなら。
…それだけで、いいんだけどなぁ。
先生
幼い頃のkr
…なんで、病気ってあるんだろ。
周りの人も、俺も。
みんな健康なのに。
なんで姉だけはあんな苦しい思いをしなければならないんだろう。
…分からない。
神からの天罰か?
だとしたら、姉がどんな悪行をしたというのか?
いいや。
姉は悪行なんてものしない。
もし、前世で行っていたのなら、今あんなに優しい性格なわけがない。
実際、俺が怪我をした時。
姉は、誰よりも早く駆けつけてくれて、すぐに手当をしてくれた。
それで、泣き止むまで慰めてくれた。
そして、俺が風邪をひいた時。
姉は、不器用ながらにおかゆをつくってくれた。
その時も、姉は既に手足が麻痺しかけてたのに。
自分の方が辛いのに、俺のために尽くしてくれた。
先生
先生
幼い頃のkr
先生
幼い頃のkr
先生
先生
幼い頃のkr
先生
…あー、なんか気分沈んだ…
…俺はただ、姉さんとずっと一緒に過ごしたいだけなのになぁ。
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