ステキな魔法
iris様nmnm作品注意⚠ 水赤(赤水)前提 白水(水白)本編
イタズラ通報、荒らし、パクリ、スクショ、拡散等の迷惑行為はご遠慮下さい
スタート
僕の初恋は中学3年の頃に捧げた
一般的に見ればきっと遅い方だ。
それにその気持ちを早めたいと願おうが その感情を無くしてと願おうが きっと叶わない。
あんなに愛らしい彼を 好きになってしまったことに 気づいてしまったら。
もう取り返しが付かない。
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いむくんはそう叫んで、鞄を無造作に掴んで走り出す
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廊下でいむくんは散々僕の耳にタコが出来るほど語られ紹介されたりうちゃんに飛びついている。
その一方でりうちゃんは軽くあしらって、嫌がってるのだろうが こっちから見ればただの仲のいい人達がイチャイチャしてるのと大差ない
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僕はりうちゃんが羨ましかった。
僕の好きな人に好かれて、でも僕はどんなに願ってもきっといむくんは僕を恋愛対象として見てくれる可能性があまりにも低い。
だけど、それでも少なくても僅かな可能性だけが僕の頼りで道筋だった。
だからいむくんの1番近くで、いむくんがりうちゃんに振られて心折れた時に僕が支えてあげたい。
……まぁ、結局はりうちゃんが無理だった時の予備としての存在でしかない。
あぁ……何度も願ったんや
いむ君が僕に惚れてくれる そんな
ステキな魔法でもあらへんかな なんて
でも現実はそう上手くは行かないもので
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りうちゃんの話をする時がいむくんは1番楽しそうだった。
顔を輝かせてなんなら体全体から光でも出す勢いだ。
目元が柔らかく、楽しそうに口元が綻んで夢中で僕に事後報告をする。 その姿はあまりにも愛らしい。
ほんまに……楽しそうやった。 ずっとずっと輝いとった、僕はそんないむ君に惚れたけど僕以外でそんなに喜ぶいむ君はそんなに嬉しくなかった。
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不自然じゃないように、必死に口角と、トーンを上げて聞くと
いむ君は真ん丸の愛らしい目をパちくりしてから、すぐ抱き締めたくなるような笑顔で
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そう頬を赤らめて、少し恥じらいながらはっきりとそう言う。
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でも運命とは時に訳も分からずいい方向に向かったりする。
そう、運命は訳の分からないような変な方向に頭を向けたのだ。
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恥じらいながらもはっきりと声を張って言われた言葉。
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頭に硬い鈍器で殴られた感覚がした。
あまりにも、脈絡のない突然の告白。 それは恋愛以外の意味ではないかと頭の中で模索してしまうほどに僕には強過ぎる衝撃ただった。
そうや、きっと僕の思ってる言葉と意味が違うんや…!
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やっぱり聞き間違いでも、解釈違いでもなかったのだ。
それに気がついた時には胸が張り裂けそうな程に何かが溢れてくる感覚がした。
あ、返事……泣いとらんで返事せな、
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カッコつけるために、拭った涙も拭えば拭うだけその分目尻から溢れてきた。
嬉し過ぎて昇天してしまうんではないかと思った。 この時の感動を表す言葉を僕は知らない。
いや、きっとないんやろな。
目の前に嬉しさで僕と同じように涙を流してはにかむ君はまるでステキな魔法にかかったようだった。
僕はそれからもいむくんと正式に付き合い楽しい日々を過ごしていた。
僕はまるで白昼夢でも見ていたんじゃないか。
今までも何一つ変わらない日常だった。
そんな感覚はずっと拭えず、学校に来てみれば。
そう、何時もの僕の日常の中でいむくんだけがステキな魔法に掛けられたかのようだった。
なんだったら昼休みに
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本当にただいむ君ただ1人がステキな魔法に掛かったんや。
僕はフツフツと込み上げてくる笑いを抑えることに必死になった。
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あははw……は〜w可笑しい。 そんな目見開いて、顔赤らめて好きじゃない訳ないやんw
でも、今更好きになったっていむ君は僕のモノになったんや
はーwほんま。 可哀想やわぁ……w
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放課後いむ君に誘われ最寄り駅近くのクレープの売ってあるお店に立ち寄った。 手渡したクレープを小さな口に突っ込み顔を上げる
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夢中で食べる君は可愛かった。 そう可愛かったんよ、でもあの時__
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満足そうに目尻を細めた表情を僕に見せる。
ただ可愛いだけの笑顔に僕は胸に棘が刺さったような感覚がした。
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帰り道、笑ってるいむくんを見ながら帰る帰り道は心が踊った。
でも前いむ君と帰った時は心做しか今より道は明るく見えてた様な気がした。
でもそんな不純な気持ちは今の楽しい空間には似つかわしくないと心の奥底に閉じ込める。
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僕はいむ君とショッピングにも出掛けた。
いむ君との買い物はとても楽しかった
いむくんが夢中でアクセサリーと睨めっこするものだからつい顔がにやけてしまう。
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頬に少し空気を貯めて口を尖らせるいむ君はとても可愛かった。
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2つのネックレスを1つずつ片手で摘んで僕の目の前に出す
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突然割って入ったりうらは僕と逆のネックレスを指さした。
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僕は突然のりうちゃんの登場に目を当てれなかった。 でも りうらははっきりといむ君の方を向いていた。
真っ直ぐな眼差しでいむ君をしっかりと捉えて訴えかける。
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はぁ…いむ君てば、なんて顔してるんや。
悲しそうなでもとても強い眼差し なぁ、りうちゃんにはなんでそんな自分の本当の気持ち、みたいな目するんに僕にはしてくれへんの? 今はりうちゃんよりずっとずっと僕の方が近い関係なはずなのに……
いむ君はきっと僕にも生涯でしてくれないような表情もりうちゃんにだったら見せるんやろうな。
なんて考えが頭を支配するとその場に居てはいけないという除け者感が襲ってくる。
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バイバイと手を振るりうちゃんの後ろ姿にいむ君は愛らしい表情で見詰めていた。
あぁ……所詮たかが魔法なんや
「本物」に勝てるわけが無いんや
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俺はその帰りに意を決していむ君にはっきりと言った。
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わんわんと大粒の涙を流すいむ君に胸がギュウッと潰される感覚がした
違う、違うんよいむ君のせいやない。 本当に悪いのは……
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でも君の隣には僕は立てないんや
君はりうちゃんが居る時の方が断然、愛らしく僕の目には映るんや。
いむ君はりうちゃんの話をする時、りうちゃんを見ている時が1番キラキラした目をするのはいむ君知っとるかなぁ...
きっとステキな魔法はいむ君が僕に惚れることやない。
いむ君がりうちゃんを見る時にだけ見せる愛らしくて堪らない笑顔が1番の【素敵な魔法】なんやろな。
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口角は引き攣りながらも上に上がってるのに目だけは正直で雨が僕の頬にだけ降っていた。
後日数日限定だったのかステキな魔法はピタリとあれからなくなってしまい。
僕達は元の恋する人とその恋の相談相手に戻ってしまった。 だが幸にもいむ君の記憶が無くなったことに胸を撫で下ろした。
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あーあ、真面目な顔しちゃって...w いむ君は真面目な顔より笑ってる方がお似合いよ。
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廊下の彼らはとてもキラキラして僕の目に写った。
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好きな人が僕に彼氏出来た報告するまで後3日。
𝕖𝕟𝕕 𓂃 𓈒𓏸
コメント
11件
本当表現の仕方が天才的ですね… バトエンのはずなのに好きだッ、😭✨ 奇跡の魔法、悲しいなぁ…😭😭 叶わぬ恋なの辛いです、、でも尊い🫶
あ"あ"ぁぁ、バトエン悲しい、辛い、でも尊いと言ってる自分がいる、、、負けヒロイン的なのあんまりないからほんとに提供ありがとうございます!!
奇跡的な、素敵な魔法、かかってみたいですね... 恋愛って時には幸せ、時には残酷で...見てるのも心がぎゅっとなりました、、