コメント
11件
オメガバース大好きすぎる…✨✨
泣くわ。こんなん
ひな
ひな
ひな
ひな
ひな
ひな
ひな
ずっと、自分の性が嫌いだった
男のΩ、それはこの世界で最も差別の対象になりやすい
今までにも数々の心無い言葉を投げかけられてきた
でも
If
ないこ
ふわりと香る俺の大好きな香り
If
ないこ
If
If
ないこ
If
こんなことを言っても、結局彼をを傘に入れてしまうのは俺もまろもとっくに分かっている
りうら
ないこ
If
りうら
委員会の仕事が終わったのか、プリントを持って教室に帰ってくるりうら
りうらは俺と同じ男のΩ、俺が初めてヒートになった時、1番心配してくれた俺の大事な友達
りうらにはまだヒートが来ていないから、その時は俺が支えてやらないと
りうら
ないこ
ないこ
りうら
ないこ
If
ないこ
りうら
だらんと机に寝そべって頬を膨らませるりうら
ないこ
If
りうら
りうら
If
ないこ
りうら
ないこ
りうら
If
りうら
ないこ
If
りうら
If
ないこ
If
ないこ
りうら
手を振って教室を後にする
ないこ
If
笑いながら傘を開く、青い、まろの色の傘はりうらの言ったように少しだけ小さい
2人で入って肩を寄せ合う。反対の肩がちょっと濡れるけど、このくらいの距離が心地良い
ないこ
If
ないこ
If
呼びかけられて隣を見ると少し拗ねた顔のまろ
If
ないこ
If
拗ねた顔が可愛くて笑うと、更にふざけて頬を膨らませてみせるまろ
ないこ
頭を撫でてやると嬉しそうに口角を上げる
If
ないこ
If
ないこ
ないこ
ひょいと傘を前に傾けられる
前が見えなくなって、もうここは2人だけの空間
そっと目を閉じると同時に重なる唇
ないこ
俺の恋人はα
αとΩは男女の性別に関係なく番になることが出来て、Ωはαの子供を産むことが出来る
ないこ
まろに出会って、生まれて初めてそう思えた
ないこ
まろがするりと俺の項を撫でる
噛み跡ひとつないそこ
If
If
恋人になった日、まろは俺にキスをしてそう言った
別にいいのに、そんな準備
だって俺は、まろがそこにいてくれたらそれで、十分幸せだから
ないこ
そういう慎重なところも好きだ、なんて思ってしまうんだから俺はかなり重症だ
If
ないこ
まろが微笑んで、傘を持ち直す
きっと俺たちはこのまま高校を卒業して、番になって、一緒に暮らして、ずっと幸せに過ごすんだ
そう信じて疑わなかった
ないこ
If
放課後、同じく生徒会の仕事で遅くなっていたまろと廊下を歩く
ないこ
If
突然、ピタリとまろが足を止めた
ないこ
If
ないこ
すん、と空気を吸うも、そんな香りはしない
ないこ
ないこ
ないこ
If
If
ないこ
ないこ
If
真剣な表情のまろにつられて俺までなんだか緊張してくる
ないこ
If
扉に手をかけて、ゆっくり開いた
ないこ
机の隙間から見える赤い髪
りうら
りうら
ないこ
自分の机の足に捕まりながらしゃがみ込むりうらは真っ赤な顔をしていた
ないこ
ガタンッッッ!!
大きな音が鳴って、後ろを振り向く
ないこ
今にも倒れ込みそうなまろ。教室のドアを掴む手に力がこもっている
If
よろめくように教室を離れる後ろ姿を何も出来ないまま見送った
りうら
りうら
ないこ
ないこ
初めてのことに頭が追いつかないのかポロポロと涙を零すりうら
急いでポーチの中から抑制剤を取り出して水と一緒に持ってくる
ないこ
手が震えて力が入らないりうらの代わりに薬と水を口に入れてやる
ないこ
りうら
同じΩの俺には香りが分からない。もし抑制剤のおかげで抑えられているのなら、今のうちに保健室へ連れていくべきだろう
ないこ
りうら
目に涙を溜めて俺を見上げるりうら
怖いのだろう、小さく震えている
ないこ
頭を撫でて、りうらを姫抱きにする
ないこ
ないこ
りうら
Ωのフェロモンはフリーのαを誘惑する
高校で既に番がいるαは珍しいから、今は非常に危険だ
ないこ
しがみつくりうらに大丈夫、と繰り返しながら、俺は保健室までの道を急いだ
保健室の先生にりうらを預けて、教室までの道を戻る
ないこ
ばくばくと音を立てる心臓を抑えながら深呼吸する
ないこ
りうら
ベッドに横たわったまま、照れたようにお礼を言うりうらの姿を思い出して思わず笑みを零す
ないこ
りうらのことを、助けられて良かった
ないこ
教室のドアを開けても、中に人は居ない
ないこ
辺りを見渡すが、まろはいない
ないこ
ないこ
ないこ
ないこ
声をかけながら1つ1つ教室を確認していく
ないこ
廊下の1番奥、空き教室になっているそこの扉を開いた時、ぐんっと腕を引っ張られた
耳元にかかる熱い息
後ろから回された腕にそっと触れる
ないこ
If
無言で俺を抱きしめるまろ
ないこ
ないこ
俺とまろは、俺がヒートの時に会ったことがない
まろが俺のフェロモンに誘発されて項を噛んでしまってはいけないから
ないこ
ぎゅう、と俺を抱きしめる腕に力が入る
If
肩越しにまろの頭を撫でてやる
首筋にまろの髪の毛が当たってくすぐったい
すん、とまろが俺の匂いを嗅ぐ
If
ないこ
ないこ
そう思いながらも大丈夫、を繰り返して頭を撫で続けたのは、まろの声がなんだか泣きそうな気がしたから
そのまままろが落ち着くまで、俺はずっとまろに抱きしめられていた
ないこ
If
いつものようにまろと一緒に教室へ入る
りうら
ないこ
ないこ
りうらはあの日から約1週間、学校を休んでいた
りうら
りうら
ないこ
ないこ
If
りうら
ないこ
なんだろう、何かおかしい
りうら
ないこ
If
ないこ
りうら
If
りうら
If
ないこ
2人が、一切話をしなくなった
理由は分からない。ただ、明らかにお互いを避けている
ないこ
りうら
ないこ
If
それぞれに聞いてみても、返ってくるのは納得のいかない返事ばかり
そして、りうらは学校を休みがちになった
ないこ
りうら
ないこ
ないこ
りうら
りうら
ないこ
りうら
電話が切られる
何か、おかしい。何かが。でもその何かが分からない
もどかしい気持ちでスマホの電源を落とす
りうら
最後の言葉を思い出す
泣き出しそうで、でもそれを我慢しているみたいな
ないこ
小さな呟きに、答えてくれる人は誰もいなかった
ないこ
7月
りうらの初めてのヒートから3ヶ月が経った
2人の様子は相変わらず
ないこ
りうら
If
話し声が聞こえて、俺は足を止めた
校舎の裏の日陰で、2人が話をしているのが見える
ないこ
思わず息を潜めて、近づく
りうら
りうら
If
りうら
りうら
If
りうら
りうら
りうら
ないこ
ないこ
ないこ
もう訳が分からなくなって、そっと後ずさる
りうら
顔をあげたりうらと目が合う
大きく見開かれた瞳に、立ち尽くす俺が映った
踵を返して、来た道を早足で戻る
ないこ
俺に、何を隠してるの──?
連絡もせずに押しかけた
追い返されたら追い返されたでいい、そう思ってた
りうら
ないこ
りうら
今までに何度も来た、彼の家に久しぶりに足を踏み入れる
ないこ
りうら
りうらが静かに笑う
りうら
りうら
りうら
ないこ
りうら
りうら
りうらはぎゅ、と膝の上で手を握りしめた
りうら
りうら
りうら
りうら
りうら
りうら
りうら
りうら
ないこ
ないこ
ないこ
なんだか急に続きを聞くのが怖くなって、なのにりうらを急かしてしまう
りうら
りうら
りうら
ないこ
ないこ
声が震える
まさか、そんな訳ない…
そんなこと、ある訳ない
りうら
りうら
そうであって欲しくないと願った
いつまでも安定しないりうらの周期
そんな訳ない、と泣き出しそうな声で俺を抱きしめたまろ
距離を取り続ける2人
全ての辻褄があっていくのが、怖くて仕方なかった
りうら
勘違いであって欲しい、そう願った単語がりうらの口から無情にも零れ落ちた
ひな
ひな
ひな
ひな
ひな
ひな