さと💗
朝日で目が覚め、周りを見渡す。
足の辺りに違和感があって、布団をめくった。
さと💗
そこには、すやすやと寝ながら俺の足に抱きついているころん。
少し足を動かそうとすると、ころんは俺の足に強く抱きついた。
ころ💙
さと💗
ころ💙
ころ💙
顔を真っ赤にしたまま、こちらを見ている。
俺がまた少し足を動かすと、さらに顔を赤くして、手を離した。
ころ💙
さと💗
微笑んでから、布団を出る。
それから俺は、何も言わずに下へ降りた。
彼女である、ころんを置いて。
ころんと俺は、周りからウザがられるくらい仲がよかった。
まぁ、ほとんど俺がくっついてただけだけど。
それでも、なんだかんだころんも照れていて、嫌がってる素振りなんて見せなかった。
だから、俺も信じて疑わなかった。
俺はころんが大好きで、それと同じくらいころんも俺を好きだ、って。
だから、毎日そばに居たかった。
他の男といるなんて、絶対許さない。
時が経てば経つほど、その思いは強まった。
だから、俺は言ったんだ。
『俺だけを好きでいてね』って。
『他の男のこと、考えないで』って。
それが、普通だろう?
俺たちは、毎日そばにいるのが当たり前で、俺といる時に他の男の事なんて考えちゃダメ。
だから、俺の発言はごく普通のものだった。
それなのに、ころんは笑って言ったんだ。
『何言ってんの?』
一瞬、意味がわからなかった。
俺が、そう聞き返したいくらいだった。
俺が予想していた答えは、『当たり前だよ』だったから。
でも、そんな俺の気持ちも知らず、ころんは続けた。
『重い男ごっこでもしてるの?w』
『怖いんだけどw』
そう言われた時、俺の中で何かがぽっかり空いた気がした。
ころんは、分かってくれると思ってた。
だから、俺は裏切られた気分になって、それからころんにくっつくことは無くなった。
別に、ころんを嫌いになったわけじゃない。
もちろん、大好きだ。
でも、もう俺のものにしたいとは思わなくなった。
俺ところんでは、好きの気持ちの大きさが違うって知ったから。
ころ💙
さと💗
ころ💙
さと💗
ころ💙
そう言って笑ったあと、少し下を向いて、こちらに近づいてきた。
そして、手を握られる。
ころ💙
さと💗
ころ💙
寂しそうに笑ったころんは、部屋へ戻った。
分かってるんだ。
俺が、こんな日々を過ごしたって、幸せだと思えないこと。
それはころんも同じで、きっと2人の恋はそのうち終わる。
それはとても寂しくて、同時にしょうがないことのように思えた。
五分くらい経った後、ころんがリビングへ戻ってきた。
ころ💙
さと💗
ころ💙
そう言って見せてきたのは、やけに露出が高い服。
半袖Tシャツと、太ももまで見える短ズボン。
ころんは肌が白くて細いから、とてもよく似合っていた。
さと💗
ころ💙
ころ💙
やっぱり寂しそうな顔のころんは、1人で部屋を出ていった。
流石に、『いってらっしゃい』くらいは言おうと思って、俺も部屋を出た。
さと💗
さと💗
俺の目に入ってきたのは、ころんが持っている大きな荷物。
今から旅行にでも行くのかって量。
さと💗
不安になって、ころんの腕を掴む。
ころんは、痛いよ、と小声で言った。
さと💗
ころ💙
なんでもない事のように言われる。
そんなわけないだろ、と反射的に返す。
ころ💙
さと💗
ころ💙
さと💗
さと💗
ころ💙
ころ💙
さと💗
ころ💙
そう言われた時、胸が苦しくなった。
ころんは、いつから家を出ていこうと考えていたのだろう。
俺の態度が変わり始めた日からだろうか。
そんなの、もう分からないけど。
最後の最後まで、俺と一緒にいる選択肢を残していてくれたのか。
そして、1度断った俺なんかに、まだ聞いてくれている。
さと💗
ころ💙
ころ💙
泣きそうな顔で笑うころんに、俺も笑いかけた。
俺たちは、好きの気持ちの大きさが違いすぎる。
それでは上手くいかないって、お互い分かってた。
だから、いずれ別れなければいけない二人だった。
それが今なのだろう、と自分に言い聞かせる。
ころ💙
さと💗
ころ💙
さと💗
ころ💙
ころ💙
そう言って、ばいばい、と手を振った。
何度も言うが、俺ところんでは好きの大きさが違う。
俺はころんが大好きで、ころんは俺が好きだった。
ころんを嫌いになるわけなんてない。
こんな寂しい顔、させたかったわけじゃない。
俺が、あの時自分の意見を押し付けなかったのは、今のままのころんが好きだから。
俺を求めすぎず、綺麗な心を持った、素直なころん。
やろうとすれば、無理やり自分のものに出来た。
でも、したくなかった。
ころんは、もっと別の人と結ばれるべきなんだって気づいたから。
さと💗
ころ💙
さと💗
ころ💙
さと💗
さと💗
さと💗
さと💗
俺を置いていけ。
そう、言おうと思った。
でも、ふいに涙が出そうになった。
唇が震えて、声が出ない。
もうお別れだって思うと、寂しくてしょうがない。
置いていかないで欲しい。
そばにいて欲しい。
そんな、馬鹿な俺の心の声が聞こえる。
そんな時だった。
ころ💙
階段を降りかけていたはずのころんが、目の前にいた。
涙を流しながら、俺を抱きしめる。
荷物は、地面に放り投げていた。
ころ💙
さと💗
ころ💙
小さな手を、俺の背中にまわしている。
捨てられるわけない、という言葉を聞いた時、俺の中の何かが変わった。
また、前の俺に戻ってしまったような、そんな感覚。
さと💗
ころ💙
さと💗
ころ💙
さと💗
さと💗
あぁ、もう、どうしようもない。
俺は、結局コレなんだ。
独占欲が強すぎて、相手の自由を奪おうとする。
ころ💙
さと💗
ころ💙
ころ💙
ころ💙
さと💗
ころ💙
ころ💙
さと💗
ころ💙
ころ💙
さと💗
さと💗
ころ💙
ころ💙
もう、理解してもらえないと思い込んでいた。
それは、半分諦めのようなものだった。
どうせ、俺ばっかりが好きで、意見を押し付けたって困らせるだけだと思った。
でも、違うんだ。
ころんは、俺が思っていた以上に俺を好きでいてくれていた。
俺の気持ちを汲み取ろうとしてくれた。
俺たちの好きの気持ちは、案外同じくらいの大きさだったのかもしれない。
さと💗
ころ💙
そう言って、2人はキスをした。
のの ❀
のの ❀
のの ❀
コメント
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わぁ✨ さところが無事に 仲直りして良かった(´;ω;`)🩷🩵 最初はどうなるかと思った💦 ブクマ失礼します🫶🏻🩷🩵
ブクマ失礼します🙇♀️