主人公
わっ……

突如教室に入ってきた少女たちは、明らかに人間の姿をしていない
主人公
え、と……もしかして、先輩方……ですか?

華扇
ええ、お騒がせしてごめんなさいね

華扇
私は、中等部風紀委員委員長の茨木華扇よ、よろしくね

萃香
華扇ってばー、先に挨拶するなんてずるいぞー

勇儀
ついてきただけのくせに、抜けがけするのはずるいぞー

楽しそうに立ち話をしているが
なぜだろう、間に割って入れないオーラのようなものを感じる
妖怪
小声)ね、ねえ『主人公』ちゃん……

妖怪
あれ……「鬼」だよ……!

主人公
鬼?

妖精
うん……びっくりしちゃったね~

華扇
もう、一年生たちが怖がってるじゃない、こんなに大勢で……

萃香
こいつらはたまたまここで会っただけじゃないか、私らには関係ないよ

華扇
そんなことはどうでもいいから早くやることやって帰りましょう、邪魔になるわ

勇儀
そうだな、すまんすまん

勇儀
一年の皆も悪かった! 私は星熊勇儀だ、よろしくな!

萃香
私は伊吹萃香だよ

萃香
私ら三人は三年生なんだ、まあ、そんなに怖がることはないよ!

主人公
三年生……

妖怪
小声)確かに気さくな感じではあるけど……

妖怪
怖いものは怖いよ……

リボンの先輩も見た目が小さいだけで、本当はもっと年上なんだろうな……
華扇
あ、ねえ、そこの人間の子!

主人公
えっ……?

華扇
名前はなんていうの?

主人公
わ、私?

華扇
そうそう、黒い髪の……

主人公
はい、私の名前は『主人公』です、

華扇
あら、そう、よろしくね、『主人公』!

主人公
よろしくお願いします、茨木先輩!

萃香
あーっ、またそうやって抜け駆けする……!

萃香
『主人公』、私からもよろしくな!

勇儀
ああ、あと、そこの妖精と妖怪もな!

妖怪
ひぇっ……

妖精
よろしくお願いします!「熊」先輩!

主人公
『妖精』ちゃん、確かに熊みたいかもだけどそうじゃなくて……

勇儀
アッハッハ!惜しいっ……私は「星熊」だ!

妖怪
むしろなんで二人はそんなに仲良くなってるの?!
