1人の屋上
死にたいわけじゃない
消えたいわけじゃない
生きていたい
だけど僕は
生きたくないと泣いた
虹音
虹音
虹音
虹音
虹音
虹音
虹音
虹音
悲しそうな、声
透き通った、声
僕の心に
染み込んでいく
そして彼女が歌い終わった時
彼女が僕の方を見て
驚いたように駆け寄ってくる
虹音
泣いてるの!?
叶夢向
1粒の雫が僕の頬を伝う
彼女はそっと僕の涙を拭った
叶夢向
叶夢向
それだけ言うと僕は
彼女に背を向けて走り出した
虹音
叶夢向
叶夢向
虹音
叶夢向
僕は辺りを見渡す
でもそこには
僕以外誰もいない
叶夢向
叶夢向
虹音
君以外に誰がいるの
叶夢向
虹音
叶夢向
叶夢向
虹音
叶夢向
虹音
虹音
泣いてるの聞こえて
虹音
救えないかなって
叶夢向
虹音
泣くのぉっ!?
僕の目、どうなってるの
なんでこんなに涙が出るの
理由なんて、わかってる
答えは1つしかない
この人が
僕を救おうとしてくれてるから
叶夢向
僕は笑顔を作ろうとした
でも
上手く笑えなくて
叶夢向
そして彼女は
大きく息を吸い
優しく
そして、語りかけるように
歌い始めた
虹音
虹音
いいんだよ?
虹音
吐けないように
虹音
虹音
いいんだよ?
虹音
その声で
涙は止まらなくなった
叶夢向
叶夢向
虹音
虹音
虹音
そばに居るから
そう。
いつも。
僕のそばにいてくれたのは
君だけだった
虹音
叶夢向
虹音
叶夢向
虹音
虹音
別に虹音は 隠そうとしてた訳じゃない
だから
いつしか
学校の人達にバレていった
SNSに顔写真を拡散されたり
コメント欄にアンチを書かれたり
なのに僕は
何も出来なかった
叶夢向
虹音
叶夢向
虹音
虹音
叶夢向
虹音
叶夢向
叶夢向
虹音
虹音
頑張れるから!
叶夢向
君の気持ちにあった歌が 僕には分からなかった
だから
僕らが一番好きな曲を歌った
叶夢向
叶夢向
叶夢向
叶夢向
叶夢向
叶夢向
叶夢向
叶夢向
叶夢向
叶夢向
叶夢向
叶夢向
見せてたんだ……
歌い終わった僕は 言葉を失ってしまった
君が泣いていたから
何があっても
僕に涙を見せなかった君が
泣いていたから
虹音
馬鹿な僕でもわかるくらい
無理やりに君は笑おうとしていた
叶夢向
叶夢向
叶夢向
いいんだよ
叶夢向
叶夢向
叶夢向
叶夢向
叶夢向
いいんだよ…
叶夢向
それはいつか
笑おうとする僕に
君が歌ってくれた歌だった
虹音
虹音
叶夢向
似てた気がしたんだ
叶夢向
選んでみた……
虹音
虹音
虹音
虹音
虹音
負けてらんないよね!
そう言って君は立ち上がる
僕も……
君みたいに強くなりたい
どんなものからでも
君を守れるような
そんな強い人に……
それでも僕は歌い続ける#1 〜END〜
次回
君のようになりたいんだ……
そう願う叶夢向は
虹音と同じ世界で生きようとする
君は独りじゃないんだよ
そう伝えようとした
立ちはだかる壁にも
君を傷つけるものにも
最後まで
抗って
戦い続けるよ、僕は。
叶夢向
虹音
叶夢向
虹音
叶夢向
虹音
叶夢向
虹音
質問等あれば
虹音
虹音
叶夢向
とか!
虹音
なんでもいいです!
叶夢向
叶夢向
(๑σ∀σ)ฅ”しーゆー。