サティアダ腐です、苦手な方にげてぇ!自衛なら勝手にどうぞ。
アダム=ユーリエフ
談話室にて。ついさっきまで、ともにアリーナに出向いていた連れのアダムがそう声をかけてくる。こいつのほうから俺に声をかけてくるのは珍しい。
こいつのほうから俺に声をかけてくるのは珍しい。それほどさっきの俺が好調だったってことだ。ま、俺様だしそういうこともあるよな。思わず惚れなおしちゃうくらい目覚ましい活躍をみせることもさ。
サーティーン
アダム=ユーリエフ
若干険のあるいい方だ。むかっと来たが、俺様は寛大なのでこのくらいの軽口は受け入れてやる。それにこのコメントだって、裏をかえせば「お前になら背中をあずけるのもいい」といっているようなもので、アタッカーからのほめ言葉としては、なかなかこれ以上のものはないんじゃないだろうか。うーん俺様、ナイスポジティブシンキング。
それにしても気になるのが、こいつ、アダムのことである。こいつは男女問わず……唯一、あの王女様は除く……誰に対しても紳士的に接する男である─
はずなのだが、何故か俺に対しては、マリアに対するほどではないにしろ、紳士的とはまるでいいがたい砕けた態度で接してくる。
マリアのように因縁があるわけでも、俺様がなにかしちまったということもないはずなのだが、何故か最初からそうだったのだ。俺様としては、すましたぼっちゃんをちょっとからかってやるかというつもりでちょっかいをかけたという感じだったので、はじめから全然とりすましてない、素の状態をさらけ出されるというのはまったくの予想外だった。
それが悪いというわけではないのだが、何故だろう、という気持ちばかりが逸る。俺様こうこういうのは妙に気になっちまうタイプなんだよ。
サーティーン
アダム=ユーリエフ
サーティーン
アダム=ユーリエフ
サーティーン
名前を呼ぶ、ただそれだけのことも少しはばかられて、遠まわりをすると手ひどくやられる。意を決してそうたずねると、アダムは「……は?」と、まるで俺のいっていることの意味がわかりません、とでもいいたげな様子で、顔をしかめた。
アダム=ユーリエフ
サーティーン
アダム=ユーリエフ
サーティーン
アダム=ユーリエフ
サーティーン
いつにもまして道化じゃん、ということに俺はそれをいいながら気づいて、自然と語尾が細くなる。しまいには謝りさえしてしまった。なんつーことだ。俺。
どう考えてもこういうキャラじゃねえはずなんだ。もっとお調子者で、もっとお気楽で、もっとかっこいいはずなんだよ。
こんなふうに、相手の懐をじわじわとさぐるようなかっこ悪い真似なんか絶対しないような男なんだ、本当は。 うまくいかねえ。まったくもってうまくいかねえな、と思う。──何故なら、俺は、このアダムとかいうイケメンくんのことを、ほかのヒーローよりけっこう、かなり、気に入っちゃってるからだ。
恋とか愛とかそういう甘酸っぱいもんじゃなくて、もっと根本的な、俺の場合はそれが生業に直結しているのだが、こいつの人柄とか、信念とか、誓いの数々に惚れ込んでしまっているのだ。簡単にいえば、ガチのお気に入りというヤツだ。
最初の、すましたぼっちゃんをからかってやろうというのだって、こいつの信念や、プライドを傷つけてやろうと思っていたのではない。むしろ、そういうのを肌で感じるために、もっとも近くでみるために、少し粉をかけてみようとしただけだ。俺はこいつの、そういう、普段のびっくりするほどおすましなところも含めて、あーほんと悪くないと思っちゃってるだけなんだ。
自分がしっかりしてて、悪くいえば我が強くて、忠義に篤くて、そのぶんだけ馬鹿で、馬鹿なぶんだけまっすぐで、愛によってその力をふるっているところ。挙げていけばきりがないが、ともかく俺はこいつの、そういう「根っこ」のようなものをメチャクチャ気に入っているということだけわかってもらえればいい。
──そして俺は、マジで気に入っている相手には、全然素直になれないタチなのだった。小学生みてえだって? ちげーよ!ちょっとシャイなだけだ!
だから俺は、当のアダムが、何故だか最初から、俺に対して砕けた態度だったことが気になってしょうがなかった。それも、ただ砕けているだけならまだよかったが、
ときどきガチでキツイひとことをくれたりもする。俺はそこそこ冷静に自己分析ができるほうだから、自分が、こういうタイプには基本的にまず好かれないタイプであるということを自覚している。俺のほうはアダムみたいなタイプ、嫌いじゃないんだけど、ぜってー好かれねえ。まあ、わかるさ。俺みたいなアウトロー、俺みたいな道化が気に入らない気持ちはな。だからもどかしいんだけどさ。
アダム=ユーリエフ
サーティーン
まさかそんなふうにかえされるとは思っていなかった俺は、すっとんきょうな声をあげてしまう。
サーティーン
もぷ
コメント
2件
おっちょっ、TELLORサティアダの小説書いてる人いないから、えっ好きっ