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#創作BL
灯依
958
矢野
29
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ーその夜。ー
女1
イヅナ
女が帯を解き、衣ずれの音を立て、 肌が露になる。
女2
帯を解こうとした女の腕を掴む。
イヅナ
女2
その時。 向かいの部屋の襖が開く音がした。
イヅナ
女1
イヅナ
その音は、部屋の前を遠ざかり、 やがて聞こえなくなった。
イヅナ
イヅナ
異例中の異例だ。 次期当主の務めを放棄する。 そんなの前代未聞だ。
女2
女1
イヅナ
しばらくして、再びぺたぺたと、 呑気で無防備な足音が聞こえる。
イヅナ
襖を力強く開ける。
イヅナ
はだけた着流しから鎖骨が顕になり、帯は半分解けかかっている。
奥座敷から、 半身を乗り出した女の白い方肩。 羽織っただけの着物、乱れた髪。
状況を理解するには、 十分すぎる光景だった。
女1
女2
ヒヅキ
イヅナ
イヅナ
ヒヅキ
イヅナ
おしっこ...。 脳内で三度程響く。
イヅナ
イヅナ
女1
女2
イヅナが腕を引く。
イヅナ
ヒヅキ
イヅナ
ヒヅキ
イヅナ
イヅナ
「命令」から「頼み」に変わっていたことを本人は気づいていない。
ヒヅキ
イヅナ
イヅナ
ヒヅキ
イヅナ
イヅナ
ヒヅキ
きょとんとする。 本当に分かっていない。
イヅナ
イヅナ
ヒヅキ
イヅナ
イヅナ
イヅナ
形だけでも、務めをやっていないと、 矛先がヒヅキに向く。
ヒヅキ
イヅナ
イヅナ
ヒヅキ
ヒヅキ
イヅナ
イヅナ
ヒヅキ
イヅナ
ヒヅキ
イヅナ
ヒヅキ
ヒヅキ
イヅナの世界が止まった。
イヅナ
イヅナ
イヅナ
イヅナ
イヅナ
ヒヅキ
イヅナ
イヅナ
ヒヅキ
自分で口にした言葉の意味に気が付き、顔色が変わる。
イヅナ
次期当主の威圧と冷酷さも消え失せ、焦りと同様に変わる。
イヅナ
ヒヅキ
イヅナ
イヅナ
ヒヅキ
イヅナ
イヅナ
イヅナ
どうせたじろぐ。 どうせやっぱり無理だと言う。
からかっているに違いないだろう。 そう思うイヅナ。
ヒヅキ
イヅナ
毎晩のように何人もの女を抱くイヅナ。
まさか”そっち“だとは思ってもいなかった。
イヅナ
イヅナ
唇が重なる。
イヅナ
ヒヅキ
イヅナ
言葉が出ない。
再び唇が重なる。
イヅナ
ヒヅキ
イヅナ
女を抱く側に回ることはあっても、 抱かれる経験など一度もない。 ましてや相手は弟君だ。
ヒヅキが服の中に手を滑り込ませる。
イヅナ
腹筋がびくりと強ばり、反射的にヒヅキを突き飛ばそうとした手が、途中で止まる。止まってしまった。
ヒヅキ
ヒヅキ
イヅナ
経験があるのか、なんて聞けなかった。
村の外でも、俺と同じような事をしているのであれば、意味が無くなってしまう。
だから、怖くて聞けなかった。
ヒヅキ
服の中を這い回る手が、腹を撫でた瞬間、背筋に電流が走った。
イヅナ
自分の口から出た声に驚き、咄嗟に唇を噛むが、遅い。もう聞かれた。
上体を起こそうとしたが、 ヒヅキに片腕を抑えられる。
鍛えられた体で、 振り払えないはずがないのに。
イヅナ
ヒヅキ
ヒヅキ
ヒヅキ
口調は優しいが、命令の響きがあった。
イヅナ
ヒヅキ
イヅナ
イヅナ
ヒヅキ
ヒヅキ
イヅナ
イヅナ
ヒヅキの指が、胸の突起を弾き、 声が喘ぎに変わる。
イヅナ
慌てて口元を塞ぐが、 両手を頭の上で抑えられる。
ヒヅキ
イヅナ
イヅナ
ちゅ。
ヒヅキ
イヅナ
突起をつまむ。
摘まれた瞬間、明らかに体が跳ねた。 たかが指先ひとつで。
イヅナ
ヒヅキ
イヅナ
イヅナ
ヒヅキ
ヒヅキ
可愛い顔なんだよ...っ
ヒヅキ
ヒヅキ
ヒヅキ
イヅナ
ヒヅキ
ヒヅキ