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主
主
主
桃紫BL注意! 純オタさん地雷さんは月に飛ばします!いってらっしゃーい(☝︎ ՞ਊ ՞)☝︎ ご本人様とは一切関係ありません。 では、お話へどうぞ!
桃くんの心の中
紫くんの心の中
この世界は
片想いを自覚して 100回目の朝を迎えた時
消える。
生き続けるには
両想いにならなければいけない。
そんな残酷な世界で
俺は君に一方通行の愛を——————
紫
何の変哲もない告白の言葉。 きっとそっちの世界の人なら そう思うんだろう。
でも俺らの世界じゃ違う。
桃
紫
紫くんは悲しそうに、諦めたように 微笑んでそう言った。
俺たちが この世界に存在し始めたその時から 隣にはいつも彼がいて、俺ら2人は ふざけ合ったり笑い合ったりして 過ごした。
お互いがお互いのことを大好きなのは、顔に目が付いてることよりも 当たり前だった。
でも、
その言葉は俺の頭を真っ白にした。
紫くんのこと、 恋愛感情で見たことなんて 一瞬も無かったから。
世界一大切な人だけどね。
紫
紫
紫
桃
桃
紫
紫
俺は涙を必死に堪えて口角を上げる 紫くんを見たくなくて、 無理やり笑顔を見せて抱きしめた。
そう
この世界にはもう一つ 非道な神様の遊び(ルール)がある。
笑顔でいなければ
いつか消える。
逆に言うと 笑い続ければ永遠に生きられるってこと
抱き合っていた体を離し 笑顔とも言えないような笑顔で 見つめ合った。
俺はそれから紫くんに毎日口付けし、 抱き寄せ、手を絡めた。
当の彼がどれだけ抵抗しても。
そして、
一線を越えようとしたとき
紫
桃
紫
紫
紫
桃
後悔した
あのとき、話したことを—————
———————この場所
この世界の外れの、 簡単には見つからないような 泉のほとりが 昔から2人だけの秘密基地で。
そこは俺たちが見てきた中で一番 美しい場所だった。
泉を守るように 得体の知れない美しい物体が ドームのような形を描いている。
その抜けるように高い天井には、 色彩豊かな光差し込む穴が開いていた。
その日もいつも通り、 マシンガンのように話しまくって 爆笑したと思えば無言の隙間が 心地よくて。
紫
桃
桃
紫
桃
桃
紫
紫
桃
桃
紫
———————————
見てるだけで 心臓を抉られるような笑顔を
毎日毎日付け替えながら、 時は無情にも過ぎ去っていく—————
彼が消えてしまうのが嫌で、 俺は紫くんのことをあいしていると 自分を騙し続けた。
無駄だった。
本当は最初からわかってたのに
認めたくなくて
人をあいするのは、 自分の意思で決められることじゃない から尊いものだってこと。
でもだからこそ
辛かった。
紫くんとの関係が元に戻ることも ないから。
時が戻ることなんて
有り得ないから。
その日もいつも通り、 俺らだけの秘密基地へ向かった。
紫
桃
紫くんは怖いくらい明るくて、 ずっと昔の俺らの姿が走馬灯のように 駆け巡った。
俺は実感が湧かないまま、 あの頃に戻った気持ちで笑った。
紫
泉の端に腰掛けて虹色の水に脚をつける彼は、 泣きそうになるほど
綺麗で。
透明で。
遥か上空から伸びる 自然のスポットライトは、 偶然にも紫くんを照らしていた。
斜め45度上を向く横顔は
空気と混ざって境界を失った。
桃
消えてしまう
という恐怖が心の奥底から止め処無く 溢れてきて、存在を確かめるように 強く、強く、抱きしめた。
紫
紫
そう言って彼が見せたのは、
俺が大好きなあの頃の笑顔。
でも今は、
今だけは大っ嫌いだ。
桃
桃
桃
気づけば
俺は何もない空間を抱きしめていた。
何色とも言えないような、 じっと見つめていると吸い込まれる空へ顔を向ける。
ついさっきまで彼を照らしていた 光の筒を
星を粉にしたような眩しい粒が 昇っていくのが見えた。
————いつだったか聞いたことがある
桃
桃
紫
紫
紫
紫
紫
彼は少し頬を赤く染めて、そう言った。
いなくなって気づくとか、 なんでなんだよ。
なんでそんなに神様は残酷なんだよ。
いや、
俺が気づかなかっただけか。
俺は君が消えて初めて
君と同じ想いを自覚した。
偽りの笑顔で生き続けるのと
本当の涙で消えるのだったら
比べるまでもない。
俺の幸せは
紫くんのところにいくこと。
待ってろ
すぐいくから
それから俺は誰にも会わず、
ただ
泣いた。
そんな毎日を何回繰り返したっけな
朝
浮腫んだ目を薄く開くと、 いつもと違う感覚を覚えた。
あの日から待ち侘びた瞬間が来たのだと
俺は顔に出さないように
笑った。
ふと視線を落とすと、 指先がキラキラと光の粒に変わっている
いつぶりかも分からない、 虹色の陽の光に照らされた。
この世界はきっと何よりも美しい。
その美しさとは裏腹に、
神様は残酷さを要求する。
いつも2人で歩いていた 秘密基地までの道のりを、
初めて
1人で進む。
見慣れた景色を目に映す頃には、
体全体が星の粒を纏っていた。
あのときの紫くんを真似て、 宝石のような水に脚を浸す。
冷ややかな心地良い感覚は
もう既に無かった。
桃
紫くんとの想い出はいつだって、 この場所で創ってきた。
その全てが物凄いスピードで目の前を 流れていく。
思わず零れた涙になるはずだったものは
宙へ舞う
桃
桃
そう呟いた途端に、 光の梯子が俺を照らし
体は一気に星の粒へと変わっていく。
この場所が 俺の背中を押してくれてんのかな
とか、ありもしないことを考えた。
自分が消えていくところを綺麗、 って思うなんて
めちゃくちゃ皮肉だな
でもしゃーない。
冗談じゃなく綺麗だったから
ま、
紫くんの方が綺麗だったけどね
光の梯子が延びる先へ、
俺は真っ直ぐに手を掲げる。
輪郭のない指の隙間を抜けた光が
カーテンのように揺れる。
光
ひかり
ヒカリ
Hikari
その中で君への想いを
桃
主
主
主
主
主
主
主
主