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コメント
19件
雰囲気が好きすぎます … .ᐟ.ᐟ 書き方がもうプロ … 。 初配信絶対行きます 。
凄……! 初配信楽しみにしてるよ〜! 頑張ってー!
樹海の奥に、ヒトがいた。 影はひとつ。ただ、たくさんのかげがあった。 睡蓮沼の草木の近く。 ヒトよらぬそこ、足跡は誰の。 ―――――― 樹海を歩くヒトがいた。 作業的に、無心に、思えば寂しげに。 行く先もなく当てもなくトボトボと。 または、ふらふら自由に思考するように。 ヒトの名を、紫尾《シビ》睡蓮《スイレン》と言う。 紫の髪に紫の瞳。 称するなら、紫水晶《アメジスト》のような存在である。 深い緑の森には、少しばかり異質だったが。 どれほど歩いたか、ヒトは顔を上げて、太陽を見る。 いや、空を見たのかもしれない。 針葉樹と広葉樹の混ざる森は、昼でも厳かな雰囲気を醸し出し、 木々や木の葉の上の空は、よほど見えるほどでもなかった。 紫尾は、見たいものは見られなかったようである。 いつの間にか、日光すら入らぬ、深い場所に来ていたらしい。 紫尾はまた、開けたところを目指して歩く。 引き返しはしない。 別の道を行く。 今度は、行く宛のある散歩。 スタスタと、日光の先を分かっているように歩く。 光の先へ歩く。 視界の中にちらちらと、木漏れ日が入る。 空も比例して先ほどよりは見えるようになった。
紫尾
中性的な声が鳴った。 そして、また、木漏れ日に溶けて行った。 静かな森を侵すものはいない。 紫尾はこの森で、樹海で、親友と暮らしていくのだ。 親友の思いを抱えて。