悠真
(目が覚めた)
目が覚める。 まだ時間が早いのか、 誰も起きていない。 でも、外がいつもみたいに 明るいから、そんなに 早くない時間だと確信した。 ...時計は7時20分を指している。
いつもはみんな7時30分~ 7時40分位に目を覚ますため、 みんなが起きるまでは 最低でも10分はあった。
その10分間の間に、 気持ちの整理をつけようと思う。
悠真
遺書は、 ベッドのサイドテーブルの 引き出しの中に。
悠真
余命宣告をされた日から つけていた日記は、 ベッドのサイドテーブルの上に。
悠真
ずっとここに
しまってたなぁ...
僕が風邪をこじらせて 肺炎になったときに みんながくれた手紙は、 ずっと日記にはさんであった。 いつでも読めるように。
悠真
終活っていう
ものか...
...終活。それは人がタヒぬ前に 遺品などを整理したりすること。 僕は今、終活を終えた。 もう何もすることはないし、 何もすることは出来ない。
...多分、僕は今回の緊急手術で 手術の負担に耐えられずタヒぬだろう。
悲しいとは思わない。 ...だってそれが、僕の運命で 僕の人生だから。
りう❤
悠真くん、おはよう!
悠真
しょ💜
りう❤
おはよう!
悠真
ほと💙
おはよぉ~!
りう❤
ほと💙っちw
しょ💜
悠真
こんないつもの朝の挨拶も、 今日で終わってしまうのだろうか。
ない💕
I💙
ゆうす💛
ほと💙
しょ💜
あぁ、もうすぐ、僕は...僕はッ...!
悠真
りう❤
丶(・ω・`) ヨシヨシ
ない💕
手術についてなんだけど...
ない💕
アニキからお話が
あるんだって。
悠真
ゆうす💛
麻酔はその手術室で
するんやけど...
ゆうす💛
一緒におった方が
悠真は安心するん
ちがうかって、
昨日話しててん。
先生たちで。
ゆうす💛
麻酔はここですることに
なったんやけど...
いけそう?
悠真
...(..)コクリ
最期まで、みんなの顔が 見られるかもしれない。 それはすごく嬉しかった。
ゆうす💛
丶(・ω・`) ヨシヨシ
ゆうす💛
麻酔の準備してくれる?
ない💕
まろ、一緒に来て!
I💙
わかった...?
I💙
いっつも一人で
麻酔の準備してるのに...
なんかあったん?
ない💕
ない💕
準備ができないような
気がして...グスッ
ない💕
なければ、悠真は
手術をせずに寿命で
タヒんじゃうけど...
ない💕
しまう気がしてさ...グスッ
こんなこと言っちゃ
だめなのはわかってるん
だけどね...グスッ
I💙
怖かったんやな。
でも、みんなを不安に
させたくなくて、
明るく悠真と
接しててんな...
丶(・ω・`) ヨシヨシ
I💙
信じよう、悠真を。
ない💕
...俺が、内科じゃなくて 神経科だったら。
ない💕だけに負担を かけずに済んだのだろうか。
少しだけ、胸がズキッとした。
ゆうす💛
寝るときはどんな
体制がいいとかある?
悠真
ゆうす💛
上で座っとこか!
悠真
するとベッドの上で座っていた 悠真くんの隣に、アニキが座った。
ゆうす💛
大丈夫やで~...
悠真
悠真くんは手術の不安や 緊張からか、過呼吸になりかけていた。
ゆうす💛
りう❤
そばにいるよ!
(悠真の横に座る)
ほと💙
(横に座る)
しょ💜
(横に座る)
すると少し安心したのか、 過呼吸は少しずつおさまっていった。
ない💕
I💙
ゆうす💛
みんな仲ええねん!
ない💕
これから今悠真が
つけている点滴から
麻酔を打つね。
I💙
眠たくなるちょっと
前に激痛が一瞬
はしるかもやけど、
その後すぐに
眠っちゃうからな!
悠真
ない💕
悠真くんの手の甲につけられていた 点滴から、どんどん薬が入っていく。 その間アニキと俺は、 ずっと悠真くんの手を握っていた。
悠真
悠真くんの体がビクッとした。 多分、さっきまろが言ってた 『激痛』なんだろう。
ゆうす💛
悠真
ありがと...ぅ...
バタッ(体が前に倒れる)
りう❤
ゆうす💛
危なかったぁ...
(悠真を受け止める)
悠真
眠ってしまった。 ...さっき、とっさに 大きな声で名前を呼んじゃった... なんでだろう。 悠真くん...最後笑ってたけど、 絶対無理してた。 俺だってそれくらいわかる。
ほと💙
しょ💜
丶(・ω・`) ヨシヨシ
ない💕
I💙
ゆうす💛
ない💕
わかった!
悠真と一緒に
頑張ってくるよ!
りう❤
絶対に戻ってきてね...!