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俺たちは目的地である水族館までやってきた

キャメロン

水族館とか久々だな

キャメロン

りぃちょくんはよく来るの?

りぃちょ

俺も久しぶり

りぃちょ

でも好きなんだよねぇ

りぃちょ

非現実感って言うのかな…

りぃちょ

照明とか雰囲気とか…

りぃちょ

なんか良くない?

キャメロン

あーなんか言いたい事はわかるかも

りぃちょ

でしょ?

ふと、キャメ先輩の横顔を見つめた

水槽のライトに照らされた端正な顔がいつもとは違って見えて、顔が一気に赤くなるのを感じた

キャメロン

ん?

キャメロン

どうかした?

りぃちょ

あ…いや…

慌てて顔を逸らした俺をキャメ先輩がのぞき込んできた

キャメロン

んー顔…赤い?

キャメロン

体調でも悪くなった?

キャメロン

どっかで休む?

りぃちょ

あ…違うっ

キャメロン

おっと…気をつけて

りぃちょ

…ごめんっ

キャメロン

いいよ

キャメロン

怪我はない?

りぃちょ

大丈夫

慌てて否定した勢いでよろけてしまった俺をキャメ先輩が咄嗟に抱き留めてくれた

耳の真横で聞こえてくるいつもより近いキャメ先輩の声に驚いて、飛び退きそうになった俺は腰をしっかりと支えられていてそれが叶わなかった

りぃちょ

あの…さ

キャメロン

ん?どうしたの?

りぃちょ

近くない?

キャメロン

ふふふw w w 真っ赤だね

りぃちょ

揶揄わないでよ!!

キャメロン

ふふふwww 俺はこのままでもいいのにw

りぃちょ

いいわけ無いじゃん!!

りぃちょ

歩きにくいよ

キャメロン

仕方ないなぁ……

キャメロン

じゃあ、手繋ごっか

りぃちょ

え?

差し出された手を見て、俺は一瞬フリーズした

動けずにいる俺に、キャメ先輩は不思議そうに首を傾げて手を差し伸べたまま俯いてしまっている俺の顔を覗き込んできた

キャメロン

どうしたの?

キャメロン

イヤだった?

りぃちょ

ぁっ…そういう訳じゃ…

キャメロン

ふふふw w w

パシッ

りぃちょ

ぁ…

キャメロン

ほら、先に行こう!!

乾いた音共に掴まれた手を引かれて、順路を先へ先へと導かれていった

キャメロン

たまにはこういうのもいいね

りぃちょ

そ…だね

りぃちょ

(こっちはそれどころじゃ無かったつうの)

あのあとずっと手を握られてたから、その後ずっと頭が真っ白で何が展示されていたのかすら覚えていない

さっきまで繋がれていた方の手を見つめて再び顔を赤めてしまう俺を、キャメ先輩はニコニコしながら見つめていた

キャメロン

りぃちょくん?

キャメロン

顔…真っ赤だよ?

りぃちょ

…キャメ先輩

りぃちょ

意地悪なんだね…

キャメロン

ふふふw w w

キャメロン

りぃちょくんが相手だからかなぁ

りぃちょ

どういう意味?

キャメロン

んー?w w

キャメロン

どういう意味だと思う?

りぃちょ

わかんないよ!

不貞腐れるようにそっぽをむく俺を面白そうに見つめているキャメ先輩を少しだけ睨んだ

それすら楽しそうに見つめるキャメ先輩の目はとても優しかった

キャメロン

ふふふw w w

キャメロン

そんなりぃちょくん好きだな

りぃちょ

…え?

キャメロン

すっごい顔w w w w

りぃちょ

いや…そんなことはどうでも良くて!!

りぃちょ

今なんて言ったの?

キャメロン

ふふふw w

キャメロン

何度でもいうよ

キャメロン

りぃちょくん

キャメロン

君のことが好きだよ

なんのことも無い事のように穏やかな笑顔で伝えてくるキャメ先輩は、窓から差し込む陽の光で照らされていつも以上にかっこ良く見えた

キャメロン

りぃちょくん?

キャメロン

できれば返事を聞いてもいいかな?

りぃちょ

えっと…

りぃちょ

…れも…

キャメロン

ん?

りぃちょ

だから!!

りぃちょ

おれも…

りぃちょ

俺も…すき

恥ずかしさで消え入りそうな小さな声になってしまったが、やっとの思いで伝えると、目の前に座っていたキャメ先輩が手を伸ばして頭を撫でてきた

ビックリして、顔を上げると目の前に優しい顔をしたキャメ先輩がいた

なんだか凄く恥ずかしくて顔を逸らして椅子に深く座り直した

キャメロン

ふふふww

キャメロン

残念ww

りぃちょ

な……なにがだよ

キャメロン

こっちの話w

キャメロン

さぁ…そろそろ出よっか

りぃちょ

あ…うん

喫茶店から外へ出ると、少し日がかげり始めていた

オレンジ色に染まる街並みに、もう帰る時間か…と少し寂しさを感じていると、隣にいたキャメ先輩に思い切り腕を掴まれて、建物の影へと引き込まれた

突然の出来事にされるがままになっていると、息が苦しくなるほど抱きしめられた

キャメロン

はぁ…

キャメロン

りぃちょくんが俺の腕の中にいるなんて…

キャメロン

夢みたいだ…

りぃちょ

キャメ…先輩?

キャメロン

ん?

そっとキャメ先輩のほうを見上げると、優しい蕩けそうな笑顔で俺の事を見てくれていた

りぃちょ

そんなに…その

りぃちょ

俺の事…好き…なの?

キャメロン

そうだよ

キャメロン

廊下でぶつかった時のこと覚えてる?

りぃちょ

あー初めて会った時

キャメロン

そう…

キャメロン

その時に一目惚れしたんだ

りぃちょ

え?

キャメロン

このクルクル変わる表情も

キャメロン

日に当たるとキラキラ光るこの髪も

キャメロン

チャラそうなのに

キャメロン

実は遊んでないとこも

キャメロン

全部可愛くて大好きなんだ

穏やかで優しい笑みを浮かべながら話すキャメ先輩から目が離せなくなっていた

すると、顎に手を添えられて少し上を向かされたと思ったら、優しく唇を重ねられた

りぃちょ

んっ…

キャメロン

ん…チュッ

りぃちょ

先…輩…

キャメロン

キャメでいい…

キャメロン

君は俺の恋人になるんだから

りぃちょ

恋…人…?

りぃちょ

俺が…キャメさんの?

キャメロン

そう…いやだった?

心做しか寂しそうに揺れる目で見つめられて、俺は思わず思い切り首を横に振った

りぃちょ

そんなことない!

りぃちょ

俺も…初めて会った時から気になってた

りぃちょ

いつもかっこよくて

りぃちょ

優しくて…

りぃちょ

みんなに頼りにされてるキャメさんのこと大好きだ

キャメロン

ふふふ

キャメロン

ありがと

キャメロン

これからもよろしくね

りぃちょ

もちろん!

りぃちょ

これからいっぱい

りぃちょ

色んなとこ行こう!

キャメロン

ふふふ

キャメロン

そうだね

キャメロン

…りぃちょくん

りぃちょ

ぁっ…

今度はさっきよりも深く唇を重ねられ、甘く優しく舌を吸われた

そこ甘い甘い刺激が、いつまでも続けばいと思いながら、俺はそっと目を閉じた

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╰(*´︶`*)╯♡

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